コテンラジオで聞く歴史

概要
ポッドキャスト「コテンラジオ」が取り上げた人物とできごと。ここに並ぶ項目には、その回の動画が付いている。
この物語について
一人の人物や一つの出来事を、何時間もかけて聞くと、何が見えてくるのか。教科書なら数行で済む人物にも、生まれた家があり、迷った時期があり、周りの人々との関係がある。その厚みをたどると、年号の並びでは見えなかった「なぜそうなったのか」が浮かんでくる。
コテンラジオは、歴史を人物や出来事のまとまりごとに数回から十数回かけて語る番組になる。吉田松陰から始まり、スパルタ、始皇帝、諸葛孔明、ヒトラー、フランス革命、ガンディー、アレクサンドロス……と続き、2026年までに60を超えるシリーズがある。

並べ直してみると、シリーズは時代も地域も大きく散らばっている。古代の地中海では、スパルタ、アレクサンドロス大王、ハンニバル、ユリウス・カエサル、クレオパトラ、そして帝政ローマが取り上げられ、カエサルのシリーズはグラックス兄弟の改革からガリア戦争、ルビコン渡河、暗殺までをたどる。同じ地中海の千年あまりを、スパルタの戦士から五賢帝のマルクス・アウレリウスまで、人物を乗り継ぎながら聞くことができる。
中国は、とくに厚い。韓非子と墨子、老子と荘子という思想家の回に始まり、秦の始皇帝、項羽と劉邦、曹操、諸葛孔明と、戦国から三国までの人物が続く。さらに武則天、三蔵法師の玄奘、清の礎を築いたヌルハチまでが並ぶ。北の草原については、「遊牧民の正体」からチンギス・カン、モンゴル帝国へと続き、その帝国が日本に攻め寄せた元寇にも回が割かれている。中国の王朝と草原の遊牧民を、両方の側から聞けるのはこの番組の並べ方の特徴である。

宗教では、三大宗教の回がブッダとムハンマドを扱い、「仏教2.0」の回はナーガールジュナの思想に踏み込む。宗教改革のシリーズはルターとカルヴァンを、「サラディンと十字軍」はイスラムの側から見た十字軍を取り上げる。オスマン帝国のシリーズはメフメト2世のコンスタンティノープル攻略を、ムガール帝国の回はインドのイスラム王朝を扱っている。
ヨーロッパの近世と近代では、ジャンヌ・ダルク、エリザベス1世、フリードリヒ大王とマリア・テレジア、フランス革命、ナポレオン、第一次世界大戦、ヒトラーと続く。フランス革命の回はルソーの思想からルイ16世とマリー・アントワネットの処刑までを、第一次世界大戦の回はビスマルクの時代からロシア革命までを扱う。ヒトラーのシリーズのあとには、ユダヤ人を救ったシンドラーと杉原千畝の回が置かれている。アメリカ史とリンカンの回は、南北戦争を中心に建国の国の分裂を語る。

日本の回も多い。推古天皇から始まる天皇の回、鑑真、最澄と空海、菅原道真、紫式部と古代が並び、「鎌倉殿」のシリーズは藤原道長や平清盛から壇ノ浦の戦い、北条義時と承久の乱までをたどる。戦国では織田信長と、秀吉・家康。幕末では、番組の第1回の主役だった吉田松陰から、高杉晋作、ペリー来航、西郷隆盛と大政奉還へと続き、近代では日露戦争、伊藤野枝が取り上げられる。アンパンマンを生んだやなせたかしの回のように、ごく近い時代の人物もある。
近代の人物の回も目立つ。ライト兄弟、ニコラ・テスラ、ゴッホ、ヘレン・ケラー、女性で初めて医学の学位を取ったエリザベス・ブラックウェル、ガンディー、ケマル・アタテュルク。発明家、芸術家、社会を変えた人々が、政治家や軍人と同じ重さで並んでいる。さらに、楔形文字から活版印刷までをたどる「人類のコミュニケーション史」や、リュディアの貨幣からオランダ東インド会社までの「お金の歴史」、ソクラテスに始まる「教育の歴史」、進化論と社会ダーウィニズムを扱う「障害の歴史」のように、一つのテーマで長い時間を横切るシリーズもある。

シリーズの多くは、主役の人物の手前から語り起こす。日露戦争のシリーズは、アヘン戦争と日清戦争から始まる。武則天のシリーズは、前史として隋による中国の再統一と唐の太宗の時代をたどってから、女帝の登場に入る。西郷隆盛の回は大政奉還と鳥羽・伏見の戦いを、「資本主義/マルクス」の回はウィーン会議のころのヨーロッパを扱っている。一人の人物を理解するには、その人が生まれる前に何が起きていたかを知る必要がある、という作り方である。そのため、このデータベースでも一つのシリーズの動画が、主役だけでなく、その前後のできごとのページにも付いている。
この物語は、そのシリーズが扱った項目をこのデータベースの側から並べ直したものになる。各項目のページには、そのシリーズの第1回(あるいは該当する回)の動画を付けてある。一つの人物や出来事に結びつかないテーマの回は、このデータベースにも同じ名前の物語を作ってあるので、そちらのページに置いてある。教育、お金、性、障害、社会福祉、老いと死の六つになる。
三つの番組を聞き比べられる項目もある。ムンディ先生は教科書の一講として全体の中の位置を示し、中田敦彦のYouTube大学は一回か二回で駆け抜け、コテンラジオは数回から十数回かけて掘り下げる。項目のページでは、動画をこの順に並べてある。三つがそろうのはアレクサンドロス3世、コロンブス、エリザベス1世、アメリカ独立宣言、フランス革命、アヘン戦争、ビスマルク。コテンラジオと中田敦彦のYouTube大学の二つなら、始皇帝、ガイウス・ユリウス・カエサル、チンギス・ハン、唐の太宗、ナポレオン・ボナパルト、ガンディー、ヒトラー、ソクラテス、老子、『ギルガメシュ叙事詩』、95か条の論題。コテンラジオとムンディ先生の二つなら、クレオパトラ7世、カノッサの屈辱、第1回十字軍のエルサレム占領、コンスタンティノープル陥落、マルティン・ルター、アルマダの海戦、七年戦争、ウィーン会議、南北戦争、第一次世界大戦、ケマル・アタテュルク、平清盛、承久の乱、応仁の乱、黒船来航、大政奉還、日露戦争など。中田敦彦のYouTube大学とムンディ先生の二つなら、ルイ14世、ツタンカーメン。お金を通史で語る回は、コテンラジオのも中田敦彦のYouTube大学のも、物語物語「お金の歴史」のページにある。

一つの人物を何時間もかけて聞いたあとで、このデータベースの年表に戻ると、その人の前後に何があったのか、同じ頃に世界の別の場所で何が起きていたのかが見える。同じシリーズのほかの回が付いた項目も、この物語に並ぶ一覧からたどることができる。番組で深く掘り、年表で広く見渡す。そのどちらか一方だけでは届かないところに、歴史を知る楽しさがある。
動画(1)
この物語が起きた場所
筋(119)
年代順に並べてあります。役どころが書いてあるものは、なぜこの物語に含まれるかを添えました。
- 楔形文字の成立できごと紀元前32世紀人類のコミュニケーション史最初に書かれたのは詩でも法でもなく、麦とビールの帳簿だった。文字は数えるために生まれている。ウルク
- 『ギルガメシュ叙事詩』できごと紀元前21世紀ギルガメシュ記録に残る最古の文学。友の死を受け入れられず、不死を探しに行って手ぶらで帰る話になっている。ニップル

- リュディアの鋳造貨幣できごとBC7世紀後半お金の歴史金と銀の合金に刻印を打ち、重さを量らずに数えて使えるようにした。市場での取引が速くなり、税も給金も数で払えるようになる。サルディス
- 老子人物紀元前6世紀頃(実在を含めて諸説あり) – ?老子・荘子『老子』に名を残す。作為を捨てよと説き、儒家とならぶ思想の柱になった。実在したかどうかも定まらない。
- テルモピュライの戦いできごとBC480年8月スパルタレオニダス率いる寡兵が隘路でペルシアの大軍を数日食い止め、全滅した。テルモピュライ

- ソクラテス人物BC470年頃 – BC399年教育の歴史問答によって人に無知を自覚させた哲学者。国家の神を認めず若者を惑わしたとして死刑になった。
- 墨子人物BC470年頃 – BC390年頃番外編「墨子」職人の出で、儒家に学んでから離れた。すべての人を等しく愛し、攻める戦争を否定し、音楽と葬式の浪費を責めた。弟子は規律の固い集団で、城を守る技術で食べた。戦国の間は儒家と並ぶ勢いで、秦のあと消えた。
- ゴータマ・シッダールタ人物BC463年頃(BC566年説もある) – BC383年頃(BC486年説もある)三大宗教苦の原因と、そこから離れる道を説いた。生没年は南伝と北伝で1世紀近く食い違う。
- アレクサンドロス3世人物BC356年7月20日(21日説あり) – BC323年6月10日(11日説あり)アレクサンドロス大王11年でギリシアからインダス川まで到達し、ペルシア帝国を滅ぼした。32歳でバビロンに没し、帝国は将軍たちに分裂する。
- 韓非人物BC280年頃 – BC233年韓非子(第0回)法・術・勢で君主が国を保つ道を説いた。始皇帝がその書に感嘆し、そして獄中で死なせた。
- 始皇帝人物BC259年 – BC210年秦の始皇帝中国を初めて統一し、度量衡・文字・車軌を揃えた。長城と陵墓を築き、死後まもなく王朝は崩れる。
- 劉邦人物BC256年頃(BC247年説あり) – BC195年項羽と劉邦一介の亭長から身を起こし、秦の崩壊後の争いを制して漢を開いた。
- ハンニバル・バルカ人物BC247年 – BC183年(一説にBC181年)ハンニバルカルタゴの将軍。アルプスを越えてイタリアに侵入し、カンナエでローマ軍を殲滅した。
- 項羽人物BC232年 – BC202年項羽と劉邦秦を倒した最強の武人。天下を分けたが劉邦に敗れ、垓下で31歳で死んだ。
- 匈奴国BC209年(冒頓単于の即位) – AD93年(北匈奴が高原を追われる)遊牧民の正体草原の諸部族を初めて一つにまとめた遊牧帝国。漢は敗れて和親と贈り物で買い、のちに攻めて分裂させた。ローマに来たフン人との関係は、いまも議論がある。
- ティベリウス・グラックスの農地改革と暗殺できごとBC133年ユリウス・カエサル大土地所有を制限する農地法を通したが、任期中に元老院派に撲殺された。ローマ内政に暴力が持ち込まれた画期。ローマ
- ガイウス・ユリウス・カエサル人物BC100年7月12日(13日説あり) – BC44年3月15日ユリウス・カエサルガリアを征服し、ルビコンを渡って内戦に勝ち、終身独裁官となった。暦を作り直した。
- クレオパトラ7世人物BC69年 – BC30年8月12日(10日説あり)クレオパトラプトレマイオス朝最後の女王。アクティウムの敗北の翌年に自死した。
- ガリア戦争できごとBC58年ユリウス・カエサルカエサルによるガリア征服。8年の遠征でローマの版図と、カエサル自身の力が決定的に大きくなった。

- ルビコン渡河できごとBC49年1月10日ユリウス・カエサル軍を率いて属州の境を越えた時点で内戦が始まった。渡ったとされる川の比定には諸説ある。ルビコン川(位置は特定されていない)

- カエサル暗殺できごとBC44年3月15日ユリウス・カエサル元老院会議の場で共和派の一団に刺殺された。共和政の回復ではなく、次の内戦の始まりになった。ローマ

- アクティウムの海戦できごとBC31年9月2日クレオパトラオクタウィアヌスがアントニウスとクレオパトラの艦隊を破り、ローマ世界の唯一の勝者となった。アクティウム

- 元首政の始まり(アウグストゥスの称号)できごとBC27年1月16日帝政ローマオクタウィアヌスが元老院で「すべての権限を返す」と言い、元老院が「受け取ってほしい」と頼み、属州の半分と軍を10年預けた。3日後、「アウグストゥス」。「尊厳ある者」。共和政の形を残して、一人が治める。「プリンケプス」、第一の市民。皇帝という語はまだない。ローマ
- マルクス・アウレリウス人物121年4月26日 – 180年3月17日帝政ローマ五賢帝の最後。北方の戦陣で自らへの覚え書き『自省録』を書いた。
- 曹操人物155年 – 220年3月15日曹操後漢末の実力者。赤壁で敗れて中国の統一は遠のき、三国の時代に入る。
- 諸葛亮人物AD181年 – AD234年諸葛孔明劉備を三顧の礼で迎えられ、蜀を支えた。北伐の途上、五丈原で陣没する。
- ナーガールジュナの中論できごとAD200年頃仏教2.0ものごとにはそれ自体で成り立つ本質が無い、という「空」の論理を組み立てた。相手の主張をその論理で崩す方法を使い、大乗仏教の方向を決めた。ナーガールジュナコンダ(南インド)(位置は特定されていない)
- ムハンマド人物AD570年頃 – AD632年三大宗教メッカの商人から預言者となり、信仰と政治が一体の共同体を築いた。その死から一世紀で版図はイベリアからインダスに届く。
- 聖徳太子人物AD574年 – AD622年鑑真冠位十二階と十七条憲法を定め、隋へ使者を送った。仏教を国づくりの柱に据える。
- 隋の中国再統一できごとAD589年武則天(前史)南北朝の分裂が約300年ぶりに終わった。大運河を掘り、南北を物流でつなぐ。長安
- 推古天皇の即位できごとAD592年天皇記録に残る日本最初の女性の天皇。以後、江戸時代までに8人10代の女性天皇が立つ。豊浦宮(位置は特定されていない)
- 唐の太宗人物AD598年 – AD649年武則天貞観の治と呼ばれる安定を作った。長安は当時の世界で最大級の国際都市になる。
- 玄奘人物AD602年頃 – AD664年三蔵法師・玄奘国禁を犯してインドへ渡り、17年かけて経典を持ち帰った。『西遊記』の三蔵法師の元。
- 則天武后人物AD624年 – AD705年12月16日武則天中国史上ただ一人、自ら皇帝を名乗った女性。科挙で人を登用し、後世の史書からは苛烈な評ばかりを受ける。
- 鑑真人物AD688年 – AD763年鑑真日本の求めに応じて渡海を五度失敗し、失明してから六度目で着いた。奈良に戒律を伝え、唐招提寺を開く。
- 鑑真の来日できごとAD753年鑑真五度の渡海に失敗し、失明してから六度目で着いた。僧が正式に僧になる手続きが、これで日本に整う。唐招提寺を開いた。平城京
- 最澄人物AD767年 – AD822年最澄と空海比叡山に天台宗を開いた。奈良の大寺と論争し、独立した戒壇を求めつづけ、死後7日目に認められる。
- 空海人物AD774年 – AD835年最澄と空海唐で密教を二年で受け継ぎ、高野山に真言宗を開いた。書と土木と辞書編纂にも名を残す。いまも入定していることになっている。
- 最澄と空海の入唐できごとAD804年最澄と空海同じ船団で渡り、別のものを持ち帰った。最澄は天台、空海は密教。以後の日本の仏教は、ほとんどこの二人の系統から分かれる。長安
- 菅原道真人物AD845年 – AD903年菅原道真学者から右大臣まで上り、藤原氏に讒言されて大宰府に流された。死後の天変が怨霊と恐れられ、やがて学問の神になる。
- 遣唐使の中止できごとAD894年菅原道真菅原道真が建議した。唐が衰え、航海の危険に見合わない、と。以後、日本は大陸の制度を写す段階から、自分の形を作る段階に入る。京都
- 藤原道長人物AD966年 – AD1028年鎌倉殿娘を次々と天皇に嫁がせ、摂関政治の頂点に立った。「この世をば」の歌で知られる。
- 紫式部人物AD973年頃 – AD1014年頃紫式部『源氏物語』の作者。本名は分かっていない。宮仕えの記録を日記にも残している。
- 平清盛人物AD1118年 – AD1181年鎌倉殿武士として初めて政権を握った。日宋貿易を進め、瀬戸内の海運を整える。
- サラディン人物AD1137年頃 – AD1193年サラディンと十字軍エルサレムを十字軍から奪い返した。敵からも寛大さを讃えられ、騎士道の理想像として語られる。
- チンギス・ハン人物AD1162年頃 – AD1227年チンギス・カン草原の諸部族をまとめ、史上最大の陸上帝国の土台を築いた。生年も墓所も分かっていない。
- 北条義時人物AD1163年 – AD1224年鎌倉殿頼朝の死後の権力闘争を生き残り、承久の乱で上皇の軍を破った。朝廷が武家に敗れる形を、初めて作った人になる。
- 壇ノ浦の戦いできごとAD1185年4月25日鎌倉殿平氏が海に沈み、幼い安徳天皇も亡くなった。三種の神器のうち剣は失われたと伝わる。壇ノ浦

- 鎌倉幕府の成立できごとAD1192年鎌倉殿朝廷から離れた場所に武士の政権が置かれた。以後700年近く、実権は武士が握る。鎌倉
- モンゴル帝国国AD1206年(クリルタイ) – (続く)モンゴル帝国1206年にモンゴル高原の諸部が一人の下にまとまり、90年で太平洋から黒海まで届いた。地続きの帝国としては史上最大になる。
- 承久の乱できごとAD1221年鎌倉殿上皇が幕府を倒そうとして敗れた。朝廷が武家に屈したことが、はっきり形になる。京都
- 元寇できごと1274年モンゴル帝国襲来編二度とも暴風雨で元の船団が壊れた。勝っても分け与える土地が無く、御家人の不満が幕府を蝕む。博多
- オスマン帝国国AD1299年頃 – AD1922年(スルタン制の廃止)オスマン帝国アナトリア北西の小さな君侯国から始まり、コンスタンティノープルを落とし、三大陸にまたがった。19世紀に外から削られ、第一次世界大戦の敗戦で解体する。
- ジャンヌ・ダルク人物AD1412年 – AD1431年5月30日ジャンヌ・ダルク19歳で火刑になった農民の娘。百年戦争の流れを変え、後にフランスの象徴になる。
- メフメト2世人物AD1432年3月30日 – AD1481年5月3日オスマン帝国21歳でコンスタンティノープルを落とした。船を陸越えさせ、巨砲で城壁を撃つ。ギリシア語とラテン語を読み、アレクサンドロスを手本にした。
- コンスタンティノープル陥落できごとAD1453年5月29日オスマン帝国オスマン帝国が1100年続いた東ローマを滅ぼした。中世の終わりの目印として使われる。コンスタンティノープル

- グーテンベルクの活版印刷できごとAD1455年頃人類のコミュニケーション史書物が手写しから機械の複製になった。考えが広がる速さが根本から変わる。

- 応仁の乱できごと1467年織田信長京都が11年焼かれ、幕府の権威が失われた。ここから100年の戦国時代に入る。京都

- マルティン・ルター人物AD1483年11月10日 – AD1546年2月18日宗教改革免罪符を問うた一修道士の文書が、印刷術に乗って西方教会を割った。聖書をドイツ語に訳す。
- ヘンリー8世人物AD1491年6月28日 – AD1547年1月28日エリザベス1世離婚のために教皇と切れ、自分を教会の首長にした。六度結婚し、二人の妻を処刑した。修道院を解散させ、その土地で貴族を養う。
- ジャン・カルヴァン人物AD1509年7月10日 – AD1564年5月27日宗教改革救われる者は初めから決まっていると説き、ジュネーヴを教会が律する町にした。勤労と蓄財を肯定した教えが、商人の間に広がる。
- ムガル帝国国AD1526年(第一次パーニーパットの戦い) – AD1857年(インド大反乱の敗北による廃位)ムガール帝国ティムールの子孫がインドに建てた。アクバルはヒンドゥーへの人頭税をやめて諸宗教の議論の場を作り、アウラングゼーブはそれを覆して南へ広げた。広げた先で財政が破綻する。
- エリザベス1世人物AD1533年9月7日 – AD1603年エリザベス1世無敵艦隊を退け、海洋国家への道を開いた。生涯独身を通し、王朝はここで絶える。
- 国王至上法できごとAD1534年エリザベス1世議会が国王をイングランド教会の首長と定めた。離婚を認めない教皇から切れるためで、教義はほとんど変えていない。変えたのは、誰が上に立つかだった。ロンドン
- 織田信長人物AD1534年 – AD1582年6月21日織田信長鉄砲と経済で旧い秩序を壊した。統一を目前にして家臣に討たれる。
- 豊臣秀吉人物AD1537年 – AD1598年秀吉・家康農民から天下人になった。刀狩と検地で身分を固定し、晩年は朝鮮へ出兵する。
- カルヴァンのジュネーヴできごとAD1541年宗教改革長老会が市民の生活を監督する町を作った。救われる者は初めから決まっている、だから与えられた仕事に励む。その考えが商人と職人に広がる。ジュネーヴ(宗教改革期)
- ヌルハチ人物AD1559年 – AD1626年ヌルハチ女真の諸部をまとめ、八旗という軍と社会の単位を作り、明に七つの恨みを宣して挙兵した。その国が清になる。
- アルマダの海戦できごとAD1588年エリザベス1世スペインの無敵艦隊が敗れた。イングランドが海洋国家へ向かう転機になる。ティルベリー

- サルフの戦いできごとAD1619年ヌルハチ明の大軍を四つに分けて進ませ、ヌルハチが各個に破った。明が満洲を守れないと分かり、25年後に北京が落ちる。サルフ(位置は特定されていない)

- オランダ東インド会社のバタヴィアできごとAD1619年お金の歴史(株式会社の誕生)会社が国のように領土と軍を持った。株式会社という仕組みが植民地支配の道具になる。バタヴィア
- ジャン=ジャック・ルソー人物AD1712年6月28日 – AD1778年7月2日フランス革命人は自由なものとして生まれた、と書いた。社会契約と人民主権の考えが革命の言葉になる。子どもの教育を論じながら、自分の五人の子は孤児院に置いた。
- フリードリヒ2世(大王)人物AD1712年1月24日 – AD1786年8月17日フリードリヒ大王父に嫌われ、逃亡に失敗して親友の処刑を見せられた。王になると即座にシュレージエンを奪い、七年戦争を耐え抜く。フルートを吹き、ヴォルテールと文通した。
- マリア・テレジア人物AD1717年5月13日 – AD1780年11月29日フリードリヒ大王相続を認めないと戦争を仕掛けられ、それを凌いで40年治めた。義務教育の導入など制度を作り替える。
- ルイ16世人物AD1754年8月23日 – AD1793年1月21日フランス革命錠前作りと狩りを好んだ内気な王。財政の破綻で三部会を召集し、そこから始まった革命に呑まれ、逃亡に失敗して処刑された。
- マリー・アントワネット人物AD1755年11月2日 – AD1793年10月16日フランス革命マリア・テレジアの娘として14歳でフランスへ嫁いだ。浪費と外国人への憎しみを一身に受け、「パンがなければ」の言葉を言った証拠は無い。夫の9か月後に処刑された。
- ナポレオン・ボナパルト人物AD1769年8月15日 – AD1821年5月5日ナポレオン革命の混乱から皇帝に上り、ヨーロッパの大半を支配した。敗れた後も法典と国民国家の考えが残る。
- アメリカ合衆国国AD1776年(独立宣言) – (続く)アメリカ史13の植民地から始まり、買収と戦争と条約で100年かけて大陸を横断した。その拡大は、先に住んでいた人びとの土地を取り上げる過程でもあった。
- フランス革命できごと1789年フランス革命身分制を壊し、国民が主権を持つという考えを現実にした。恐怖政治も同じ革命が生んだ。パリ

- 『女性の権利の擁護』できごとAD1792年伊藤野枝(女性の権利)人権宣言が男性のものだった3年後に書かれた。女性が劣って見えるのは、劣った教育しか与えられていないからだ、と論じた。ロンドン

- ルイ16世の処刑できごとAD1793年1月21日フランス革命国民公会が一票差に近い票決で死刑を決め、革命広場でギロチンにかけた。王を裁いて殺すという行為が、ヨーロッパの王たちを敵に回す。パリ

- エイブラハム・リンカーン人物AD1809年2月12日 – AD1865年4月15日リンカン南北戦争を戦い抜き、奴隷解放を宣言した。終戦の5日後に暗殺される。
- ウィーン会議できごと1814年資本主義/マルクスナポレオン後の秩序を大国で決めた。この枠組みが約100年、ヨーロッパの大戦争を抑える。ウィーン
- ビスマルク人物AD1815年4月1日 – AD1898年第一次世界大戦三つの戦争を計算ずくで使い、ドイツを統一した。統一後は一転して平和の維持に腐心する。
- カール・マルクス人物AD1818年5月5日 – AD1883年3月14日資本主義/マルクス産業社会の仕組みを分析し、歴史を階級の争いとして描いた。20世紀の国家の形を左右する。
- エリザベス・ブラックウェル人物AD1821年2月3日 – AD1910年5月31日エリザベス・ブラックウェルアメリカで医学の学位を取った最初の女性。29の医学校に断られ、学生の投票という冗談で入学を認められた。女性のための病院と医学校を建てた。
- 西郷隆盛人物1828年 – 1877年西郷隆盛薩長同盟を結び、討幕軍を率いた。維新後は新政府に背き、西南戦争で死ぬ。
- 吉田松陰人物1830年 – 1859年11月21日(安政6年10月27日)第1回の主役松下村塾で高杉晋作・伊藤博文らを教えた。29歳で処刑されたが、教え子たちが維新を動かす。
- 高杉晋作人物1839年 – 1867年高杉晋作身分を問わない奇兵隊を作り、長州を討幕へ転じさせた。倒幕を見ずに27歳で病死。
- アヘン戦争できごと1840年日露戦争清が英国に敗れ、香港を割いた。この敗北の報が、日本に開国の危機感をもたらす。南京

- 女性が初めて医学の学位を得るできごとAD1849年1月23日エリザベス・ブラックウェル29の医学校に断られ、30校目で教授会が判断を学生に投げた。学生は冗談で全員一致の入学を認め、本人は本気で受け取って首席で卒業した。ジェニーヴァ(ニューヨーク州)
- フィンセント・ファン・ゴッホ人物AD1853年3月30日 – AD1890年7月29日ゴッホ27歳で絵を始め、10年で2000点を描き、生前に売れたのは数点だった。弟テオへの手紙が、その10年を日記のように残している。
- 黒船来航できごと1853年7月8日(嘉永6年6月3日)ペリー来航蒸気軍艦4隻が浦賀沖に現れ、開国を迫った。200年余り続いた体制が外から揺さぶられる。浦賀

- ニコラ・テスラ人物AD1856年7月10日 – AD1943年1月7日ニコラ・テスラ交流の送電方式を実用にし、エジソンの直流と争って勝った。無線送電の実験に資産を注ぎ込み、ホテルの一室で死んだ。
- 『種の起源』できごとAD1859年11月24日障害の歴史(進化論と社会ダーウィニズム)種が変化することを膨大な観察で示した。人間が特別ではないという考えが広がる。ロンドン

- 南北戦争できごと1861年アメリカ史奴隷制をめぐって国が二つに割れた。60万人以上が死に、合衆国は一つに戻る。ゲティスバーグ

- ライト兄弟人物AD1867年(兄ウィルバー。弟オーヴィルは1871年) – AD1948年(弟オーヴィル。兄ウィルバーは1912年)ライト兄弟自転車屋の兄弟が、風洞で翼を測り直し、操縦の問題として飛行を解いた。1903年12月17日、12秒。
- 大政奉還できごと1867年11月9日(慶応3年10月14日)西郷隆盛将軍が自ら政権を朝廷へ返した。武力討幕の名分を先に消す一手だったが、流れは止まらなかった。京都
- 鳥羽・伏見の戦いできごと1868年1月27日(慶応4年1月3日)西郷隆盛戊辰戦争の始まり。錦の御旗が翻り、旧幕府軍は朝敵となった。慶喜は大坂から江戸へ退く。鳥羽・伏見(位置は特定されていない)
- ガンディー人物AD1869年10月2日 – AD1948年1月30日ガンディー非暴力・不服従で帝国に抗った。独立の翌年、宗教対立のなかで暗殺される。
- ヘレン・ケラー人物AD1880年6月27日 – AD1968年6月1日ヘレン・ケラー見えず聞こえない子が、指に綴られた「水」で言葉を得た。大学を出て、盲人の福祉と女性参政権と労働運動のために生涯語りつづけた。
- ケマル・アタテュルク人物AD1881年頃 – AD1938年11月10日ケマル・アタテュルク解体寸前の帝国からトルコ共和国を作った。文字をラテン字に替え、暦も服装も法も入れ替える。
- ヘレン・ケラーが言葉を得た日できごとAD1887年4月5日ヘレン・ケラー井戸の水を手に受けながら、指に w-a-t-e-r と綴られた。それが名前だと分かった。その日のうちに30の語を覚えたと伝わる。タスカンビア
- 電流戦争できごとAD1888年ニコラ・テスラエジソンの直流とテスラの交流が争った。エジソン側は公開の場で動物を感電させて交流の危険を示した。勝ったのは交流で、世界の送電はそれに倣う。ニューヨーク

- 『星月夜』できごとAD1889年6月ゴッホ療養院の窓から見た夜を、記憶と想像で描いた。10年で2000点を描き、生前に売れたのはほとんど無い。弟への手紙が、その10年を日記のように残す。サン=レミ=ド=プロヴァンス

- ヒトラー人物AD1889年4月20日 – AD1945年4月30日ヒトラー合法的に権力を得て独裁を敷き、戦争とホロコーストを引き起こした。民主制が自ら独裁を選びうることを示した例として残る。
- 日清戦争できごと1894年日露戦争朝鮮をめぐって清と戦い、勝った。東アジアの序列が入れ替わり、日本は台湾を得る。

- 伊藤野枝人物AD1895年1月21日 – AD1923年9月16日伊藤野枝『青鞜』を引き継ぎ、女性の自由と無政府主義を書いた。関東大震災の混乱のなか、大杉栄と甥とともに憲兵に殺された。28歳。
- 杉原千畝人物AD1900年1月1日 – AD1986年7月31日シンドラーリトアニアの領事館で、本国の指示に反して日本通過のビザを書きつづけた。一か月で2000通あまり。それで6000人が逃げたとされる。
- ライト兄弟の初飛行できごとAD1903年12月17日ライト兄弟12秒、36メートル。翼を大きくすることでもエンジンを強くすることでもなく、操縦の問題として解いた。新聞はほとんど報じなかった。キティホーク
- 日露戦争できごと1904年日露戦争大国ロシアに辛勝した。国力は限界で、賠償金の無い講和に国内は暴動で応えた。

- オスカー・シンドラー人物AD1908年4月28日 – AD1974年10月9日シンドラーナチ党員の事業家が、工場の労働者として1200人のユダヤ人を収容所から買い戻した。戦後は事業に失敗し、救った人たちの援助で暮らした。
- 第一次世界大戦できごと1914年第一次世界大戦サラエヴォの一発から、同盟の連鎖で世界が巻き込まれた。塹壕と機関銃と毒ガスで1000万人が死ぬ。サラエヴォ

- ロシア革命できごとAD1917年第一次世界大戦世界最初の社会主義国家が生まれた。以後70年、世界は二つの体制に分かれる。ペトログラード

- やなせたかし人物AD1919年2月6日 – AD2013年10月13日やなせたかし戦争で飢えを知り、「自分の顔を食べさせるヒーロー」を書いた。アンパンマンが受け入れられたのは、作者が54歳のときになる。
- ナチスの政権掌握できごとAD1933年1月30日ヒトラー選挙を経て合法的に政権を取り、そこから独裁へ移した。民主制が自ら独裁を選びうると示した例。ベルリン

- ホロコーストできごと1941年ヒトラー約600万人のユダヤ人が組織的に殺された。近代の官僚機構と技術が、絶滅のために使われた。アウシュヴィッツ

- ガンディーの暗殺できごとAD1948年1月30日ガンディー祈りの集会へ向かう途中、ヒンドゥー至上主義者に至近距離から撃たれた。独立から半年、分離の暴力のなかで断食を続けていた最中だった。デリー
- アンパンマンの誕生できごとAD1973年やなせたかし戦争で飢えを知った作者が、自分の顔を食べさせるヒーローを書いた。大人には残酷だと評され、子どもが選んだ。アニメになるのは15年後になる。東京
重なっているストーリー
同じできごとや人物を含む物語です。何件を共有しているかを添えました。
ムンディ先生の講義で学ぶ歴史31件を共有 / 高校の先生「ムンディ先生」が、世界史と日本史を200講ずつで通した授業の動画。ここに並ぶ項目には、その講の動画が付いている。中田敦彦のYouTube大学で学ぶ歴史19件を共有 / 「中田敦彦のYouTube大学」が講義した世界史・日本史・偉人伝の人物とできごと。ここに並ぶ項目には、その回の動画が付いている。『サピエンス全史』で読む歴史16件を共有 / ハラリが人類史を三つの革命で切った本。その筋に沿って、このデータベースの項目を並べ直す。女性の権利12件を共有 / 人口の半分が、参政権を得るまでに文明の歴史のほとんどを要した。主権はだれのものか11件を共有 / 王が決めるのか、議会が決めるのか、国民が決めるのか。800年かけて答えが動いた。武士の700年9件を共有 / 地方の武装集団が政権を取り、そして自ら身分ごと消えるまで。『ローマ人の物語』で読むローマ9件を共有 / 塩野七生が15年かけて15巻で書いた、建国から西の帝国の終わりまで。このデータベースの第一期と同じ範囲になる。ローマ人の物語8件を共有 / ラティウムの一都市が地中海全域を呑み込み、そして西半分が消えるまでの1200年。中国の王朝8件を共有 / 殷から清まで3000年。王朝は替わっても、同じ型で替わり続けた。インドと仏教7件を共有 / 一人の王子が始めた問いが、アショーカ王に拾われ、玄奘に運ばれ、東アジアへ届くまで。考えることの歴史7件を共有 / 同じ数百年のあいだに、ギリシアでも中国でもインドでも、人が根本から考え直した。日本の古代7件を共有 / 中国の史書にだけ名が残る王たちから、律令の国家ができるまで。手本は常に大陸にあった。共和政の終わり6件を共有 / 500年続いた仕組みが、なぜ一人の男に明け渡されたのか。中華の統一6件を共有 / 殷を倒した周から、初めて中国をひとつにした秦まで。800年かけて「天下」という考えが育つ。幕末6件を共有 / 黒船が来てから15年で、700年近く続いた武家政権が終わった。二つの大戦6件を共有 / 一発の銃声から31年。二つの戦争は別々ではなく、前者の終わらせ方が後者を呼んだ。誰が書き残したか6件を共有 / 残っているものが全部ではない。誰の筆によるかで、同じ出来事が違って見える。『世界史』(マクニール)で読む歴史6件を共有 / 文明どうしが接触し、借り、競い合うことで歴史が動く。世界を一つの物語として書いた最初の教科書。イスラム世界5件を共有 / 一世紀でイベリアからインダスまで。学問を受け継ぎ、育て、そして西へ返した。技術と産業5件を共有 / 道具が人を変え、その人がまた道具を作った。速さが加速していく話。表現の歴史5件を共有 / 書いた人、描いた人、作った人。政治と戦争のあいだに、ずっと別の営みがあった。『国家はなぜ衰退するのか』で読む歴史5件を共有 / 国境をひとつ挟んで豊かさが違うのは、地理でも文化でもなく制度のせいだ、という本。2024年のノーベル経済学賞の元になった。宗教改革と科学革命4件を共有 / 教会が独占していた「何が正しいか」の答えが、聖書と観測に明け渡されるまで。帝国と独立4件を共有 / 数十年で世界の大半が数か国のものになり、また数十年で戻った。『暴力の人類史』で読む歴史4件を共有 / 人が人を殺す率は、狩猟採集の時代から今まで、長い目で見ればずっと下がってきた、という本。反論も多い。『近代世界システム』で読む歴史4件を共有 / 国ごとの発展を比べるのをやめる。16世紀からずっと、世界は一つの分業の仕組みとして動いてきた、という本。明治3件を共有 / 藩を消し、身分を消し、40年で列強と戦えるところまで作り替えた。その代償も含めて。草原の帝国3件を共有 / 匈奴からジュンガルまで、2500年のあいだ農耕世界の北にいた人たちの側から歴史を並べる。確かめるという方法3件を共有 / 偉い人がそう言ったから、をやめた話。誰が最初かは、思っているほどはっきりしない。『ローマ帝国衰亡史』で読むローマ3件を共有 / ギボンが1776年に出しはじめた、トラヤヌスからコンスタンティノープル陥落までの1300年。「なぜ滅びたか」を問う型はここで作られた。『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』で読む歴史3件を共有 / 資本主義を生んだのは強欲ではなく、救われているか分からない不安だった、という100年前の論文。『想像の共同体』で読む歴史3件を共有 / 国民とは、会ったこともない人を同じ仲間だと思える想像力のことだ、という本。『日本の歴史をよみなおす』で読む日本3件を共有 / 日本は農業の国で、百姓は農民だった。その前提を、史料の側から崩した本。『地中海』で読む歴史3件を共有 / 歴史には三つの速さがある。ほとんど動かない時間、ゆっくり動く時間、そして事件。捕虜収容所で書かれた本。『歴史とは何か』で読む歴史の読み方3件を共有 / 事実は自分では語らない。誰がどれを選んだかが、そのまま歴史になる。この年表そのものへの問いかけ。『暴力と不平等の人類史』で読む格差3件を共有 / 格差を大きく縮めたのは、改革ではなく破局だった。戦争、革命、国家の崩壊、疫病の四つしかない、という本。『リオリエント』で読む世界経済3件を共有 / 1800年まで、世界経済の中心はアジアだった。ヨーロッパは、その列に遅れて並んだ客にすぎない。言葉と文字の歴史3件を共有 / 話す言葉を書き留める文字が生まれ、印刷と国家と機械が、言葉を広め、整え、ときに奪ってきた。国風文化 — かなと宮廷の女たち3件を共有 / 唐の文化をまねる時代のあとに、かな文字と宮廷の女性たちが、日本の言葉で書く文学を生んだ。10世紀から11世紀の、平安の宮廷の文化。三国志2件を共有 / 400年続いた漢が壊れ、三つに割れ、そしてまた一つに戻るまでの約100年。古代オリエント2件を共有 / 文字も法も都市も、まずここで生まれた。そして次々に主が入れ替わる2500年。東ローマ千年2件を共有 / ローマの西半分が消えたあと、東半分は1000年続いた。その中身をローマの続きとして並べる。交易路とお金2件を共有 / 運ぶ/両替する/貸す。人と物が動くところには、いつも同じ仕組みが生えてくる。キリスト教のひろがり2件を共有 / 迫害される小集団が、300年で帝国の宗教になり、そこから何度も割れながら世界へ出ていった。文明のはじまり2件を共有 / 農耕も都市も文字も、離れた場所で別々に始まった。そして始まった順序は、思っているのと違う。『銃・病原菌・鉄』で読む歴史2件を共有 / なぜ征服したのがスペイン人で、されたのがインカだったのか。ダイアモンドは答えを人ではなく大陸の形に求めた。『繁栄』で読む歴史2件を共有 / 人類が豊かになったのは交換のおかげで、悲観する理由はいつも外れてきた、という本。反論側も付けてある。『負債論』で読む歴史2件を共有 / お金は物々交換の不便から生まれた、という話は史料に無い。先にあったのは借りのほうだ、という本。『オリエンタリズム』で読む歴史2件を共有 / 西洋が「東洋」について語ってきたことは、東洋についての知識ではなく、西洋についての物語だった、という本。『大転換』で読む歴史2件を共有 / 市場はずっと社会の一部だった。それが逆転して、社会のほうが市場に合わせはじめた19世紀に何が起きたか。『イタリア・ルネサンスの文化』で読むルネサンス2件を共有 / 「ルネサンス」という時代の像そのものを作った本。150年たっても、まだその像の中にいる。『史記』で読む中国2件を共有 / 2000年前に、一人の男が3000年ぶんを書いた。宮刑を受けてなお書き続け、以後の中国の歴史書の型になった。教育の歴史2件を共有 / 子どもが学校へ行くのが当たり前になったのは、ごく最近になる。誰が、誰に、何のために教えてきたか。戦争と平和の歴史2件を共有 / 戦争を無くせなかった人類が、それでも戦争を縛り、減らし、裁こうとしてきた工夫の歴史。海の歴史2件を共有 / 海は人と物と病と戦争を運び、人はその海を測り、守り、汚してきた。近代と宗教2件を共有 / 科学と国家と世俗化の時代に、信仰は消えるどころか、形を変えて燃え上がり続けた。ポエニ戦争1件を共有 / 地中海の覇権をめぐる、ローマとカルタゴの120年。三度戦い、三度目でカルタゴは消えた。アレクサンドロスの東方遠征1件を共有 / 20歳で王になった男が、11年でギリシアからインダス川まで到達した。そして32歳で死ぬ。大航海時代1件を共有 / 海が壁ではなく道になった。二つの大陸が結ばれ、世界がひとつの市場になっていく。冷戦1件を共有 / 撃ち合わずに40年競った。ただし代理の戦場では、実際に人が死に続けた。感染症と人類1件を共有 / 人が動くほど病も動いた。文明の広がりと感染の広がりは、同じ地図の上にある。探検と発見1件を共有 / 地平線の向こうに何があるかを、確かめに行った人たちの記録。ペルシア戦争1件を共有 / 当時最大の帝国に、都市国家の寄り合いが勝った。ギリシアが自分たちを語りはじめる。『大分岐』で読む歴史1件を共有 / 1800年まで、長江下流とイングランドは同じくらい豊かだった。分かれたのは石炭と植民地のせいだ、という本。『ヨーロッパ覇権以前』で読む13世紀1件を共有 / 1250年から1350年まで、世界はすでに一つにつながっていた。ただし中心はヨーロッパではなかった。『1491』『1493』で読む新大陸1件を共有 / コロンブス以前のアメリカは人の少ない原野ではなかった。以後の世界は、生き物の大移動でできている。『反穀物の人類史』で読む歴史1件を共有 / 人が穀物を育てたのではなく、穀物と国家が人を囲い込んだ。最初の国家は、なぜ壁の内側に人を閉じ込めたのか。『アラブが見た十字軍』で読む十字軍1件を共有 / 同じ200年を、襲われた側の年代記だけで書き直した本。彼らはそれを「フランク人の襲来」と呼んだ。『中世の秋』で読む中世の終わり1件を共有 / ルネサンスの前夜ではなく、中世そのものの終わり方。過剰な儀礼と、死への執着に覆われた14〜15世紀。『ホモ・デウス』で読む次の歴史1件を共有 / 飢餓と疫病と戦争を抑え込んだ人類が、次に何を目指すか。『サピエンス全史』の続編。『チーズとうじ虫』で読む一人の宇宙1件を共有 / 16世紀の村の粉挽きが、世界は腐ったチーズから生まれたと語った。裁判の記録から、一人の頭の中を復元する。『応仁の乱』で読む日本の転換点1件を共有 / 主役がいない。勝者もいない。11年戦って何も決まらなかった戦乱を、二人の僧の日記から追う。『交易の世界史』で読む物の流れ1件を共有 / シュメールの銅から現代のコンテナまで。人が物を遠くへ運ぶために、何をしてきたか。差別の歴史1件を共有 / 線を引いて内と外を分ける。理屈は、たいてい後から付けられた。支え合いの歴史1件を共有 / 働けなくなった人を、誰が支えるのか。家族か、宗教か、国か。答えは何度も入れ替わってきた。お金の歴史1件を共有 / 金属の塊が、紙になり、数字になった。お金が成り立っているのは、皆が信じているあいだだけになる。障害の歴史1件を共有 / 同じ体でも、社会の作りが変われば障害の重さは変わる。誰を数に入れるかの歴史になる。メディアの歴史1件を共有 / 誰が、どれだけ速く、何人に届けられるか。その力を誰が握るかをめぐる歴史になる。交通と旅の歴史1件を共有 / 人が速く遠くへ動けるようになるたびに、世界は狭くなり、旅は一部の人の冒険から誰もの楽しみになった。