概要
道具が人を変え、その人がまた道具を作った。速さが加速していく話。
この物語について
青銅から鉄へ、車輪から蒸気へ。技術の歴史でおもしろいのは、一つの発明が別の分野を予期せず動かすところにある。
中国で生まれた紙はタラス河畔で西へ渡り、600年後にグーテンベルクの手で印刷術になった。その印刷術がルターの主張を数週間でドイツ中に配り、西方教会を割る。技術が信仰を動かした。
蒸気機関が生産を人と家畜の力から切り離し、鉄道が距離を縮め、電信が情報を移動から切り離した。そして20世紀、核分裂は都市を一発で消す力になり、CERNで提案された仕組みは誰でも情報を出せる世界を作った。
間隔がどんどん短くなっているのが、この年表で一番はっきり見える。
動画(1)
重なっているストーリー
同じできごとや人物を含む物語です。何件を共有しているかを添えました。
確かめるという方法19件を共有 / 偉い人がそう言ったから、をやめた話。誰が最初かは、思っているほどはっきりしない。交易路とお金17件を共有 / 運ぶ/両替する/貸す。人と物が動くところには、いつも同じ仕組みが生えてくる。『繁栄』で読む歴史11件を共有 / 人類が豊かになったのは交換のおかげで、悲観する理由はいつも外れてきた、という本。反論側も付けてある。『サピエンス全史』で読む歴史10件を共有 / ハラリが人類史を三つの革命で切った本。その筋に沿って、このデータベースの項目を並べ直す。表現の歴史9件を共有 / 書いた人、描いた人、作った人。政治と戦争のあいだに、ずっと別の営みがあった。都市の歴史6件を共有 / 人が密集して住むという異常な選択が、文明のほとんどを生んだ。『世界史』(マクニール)で読む歴史6件を共有 / 文明どうしが接触し、借り、競い合うことで歴史が動く。世界を一つの物語として書いた最初の教科書。二つの大戦5件を共有 / 一発の銃声から31年。二つの戦争は別々ではなく、前者の終わらせ方が後者を呼んだ。冷戦5件を共有 / 撃ち合わずに40年競った。ただし代理の戦場では、実際に人が死に続けた。帝国と独立5件を共有 / 数十年で世界の大半が数か国のものになり、また数十年で戻った。考えることの歴史5件を共有 / 同じ数百年のあいだに、ギリシアでも中国でもインドでも、人が根本から考え直した。冷戦のあと5件を共有 / 対立の構図が消えたあと、何が残ったのか。1989年からの三十年。文明のはじまり5件を共有 / 農耕も都市も文字も、離れた場所で別々に始まった。そして始まった順序は、思っているのと違う。誰が書き残したか5件を共有 / 残っているものが全部ではない。誰の筆によるかで、同じ出来事が違って見える。コテンラジオで聞く歴史5件を共有 / ポッドキャスト「コテンラジオ」が取り上げた人物とできごと。ここに並ぶ項目には、その回の動画が付いている。『銃・病原菌・鉄』で読む歴史5件を共有 / なぜ征服したのがスペイン人で、されたのがインカだったのか。ダイアモンドは答えを人ではなく大陸の形に求めた。『ホモ・デウス』で読む次の歴史5件を共有 / 飢餓と疫病と戦争を抑え込んだ人類が、次に何を目指すか。『サピエンス全史』の続編。『中国の科学と文明』で読む技術の歴史5件を共有 / 中国には長い科学技術の蓄積があった。では、なぜ近代科学はそこで生まれなかったのか。宗教改革と科学革命4件を共有 / 教会が独占していた「何が正しいか」の答えが、聖書と観測に明け渡されるまで。武士の700年4件を共有 / 地方の武装集団が政権を取り、そして自ら身分ごと消えるまで。感染症と人類4件を共有 / 人が動くほど病も動いた。文明の広がりと感染の広がりは、同じ地図の上にある。キリスト教のひろがり4件を共有 / 迫害される小集団が、300年で帝国の宗教になり、そこから何度も割れながら世界へ出ていった。『国家はなぜ衰退するのか』で読む歴史4件を共有 / 国境をひとつ挟んで豊かさが違うのは、地理でも文化でもなく制度のせいだ、という本。2024年のノーベル経済学賞の元になった。『大分岐』で読む歴史4件を共有 / 1800年まで、長江下流とイングランドは同じくらい豊かだった。分かれたのは石炭と植民地のせいだ、という本。古代オリエント3件を共有 / 文字も法も都市も、まずここで生まれた。そして次々に主が入れ替わる2500年。中国の王朝3件を共有 / 殷から清まで3000年。王朝は替わっても、同じ型で替わり続けた。イスラム世界3件を共有 / 一世紀でイベリアからインダスまで。学問を受け継ぎ、育て、そして西へ返した。『想像の共同体』で読む歴史3件を共有 / 国民とは、会ったこともない人を同じ仲間だと思える想像力のことだ、という本。インドと仏教2件を共有 / 一人の王子が始めた問いが、アショーカ王に拾われ、玄奘に運ばれ、東アジアへ届くまで。探検と発見2件を共有 / 地平線の向こうに何があるかを、確かめに行った人たちの記録。女性の権利2件を共有 / 人口の半分が、参政権を得るまでに文明の歴史のほとんどを要した。民族移動の時代2件を共有 / 4〜6世紀、ユーラシアの東西で同時に人が動いた。ローマだけの話ではない。『物質文明・経済・資本主義』で読む三つの層2件を共有 / 毎日の暮らし、市場での取引、そしてその上に乗る資本主義。ブローデルは経済を三層に分けた。『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』で読む歴史2件を共有 / 資本主義を生んだのは強欲ではなく、救われているか分からない不安だった、という100年前の論文。『大転換』で読む歴史2件を共有 / 市場はずっと社会の一部だった。それが逆転して、社会のほうが市場に合わせはじめた19世紀に何が起きたか。『チーズとうじ虫』で読む一人の宇宙2件を共有 / 16世紀の村の粉挽きが、世界は腐ったチーズから生まれたと語った。裁判の記録から、一人の頭の中を復元する。『交易の世界史』で読む物の流れ2件を共有 / シュメールの銅から現代のコンテナまで。人が物を遠くへ運ぶために、何をしてきたか。『リオリエント』で読む世界経済2件を共有 / 1800年まで、世界経済の中心はアジアだった。ヨーロッパは、その列に遅れて並んだ客にすぎない。ポエニ戦争1件を共有 / 地中海の覇権をめぐる、ローマとカルタゴの120年。三度戦い、三度目でカルタゴは消えた。明治1件を共有 / 藩を消し、身分を消し、40年で列強と戦えるところまで作り替えた。その代償も含めて。朝鮮半島1件を共有 / 大陸と島国のあいだで、独自の文字と技術を育てた1300年。草原の帝国1件を共有 / 匈奴からジュンガルまで、2500年のあいだ農耕世界の北にいた人たちの側から歴史を並べる。主権はだれのものか1件を共有 / 王が決めるのか、議会が決めるのか、国民が決めるのか。800年かけて答えが動いた。接触前のアメリカ1件を共有 / 旧大陸と行き来のないまま、農耕も都市も国家も別々に生まれた。3000年ぶんの、独立した実験。『文明崩壊』で読む歴史1件を共有 / イースター島、マヤ、グリーンランドのノルウェー人。環境を使い尽くした社会と、そうしなかった社会。『疫病と世界史』で読む歴史1件を共有 / 歴史を動かしたのは王でも思想でもなく、目に見えない微生物だった、と最初に言い切った本。『暴力の人類史』で読む歴史1件を共有 / 人が人を殺す率は、狩猟採集の時代から今まで、長い目で見ればずっと下がってきた、という本。反論も多い。『オリエンタリズム』で読む歴史1件を共有 / 西洋が「東洋」について語ってきたことは、東洋についての知識ではなく、西洋についての物語だった、という本。『万物の黎明』で読む歴史1件を共有 / 狩猟採集から農耕へ、村から都市へ、そして国家へ。その一本道の筋書きそのものが間違いだ、という本。『負債論』で読む歴史1件を共有 / お金は物々交換の不便から生まれた、という話は史料に無い。先にあったのは借りのほうだ、という本。『反穀物の人類史』で読む歴史1件を共有 / 人が穀物を育てたのではなく、穀物と国家が人を囲い込んだ。最初の国家は、なぜ壁の内側に人を閉じ込めたのか。『近代世界システム』で読む歴史1件を共有 / 国ごとの発展を比べるのをやめる。16世紀からずっと、世界は一つの分業の仕組みとして動いてきた、という本。『中世の秋』で読む中世の終わり1件を共有 / ルネサンスの前夜ではなく、中世そのものの終わり方。過剰な儀礼と、死への執着に覆われた14〜15世紀。『菊と刀』で読む日本1件を共有 / 一度も日本へ行かないまま、戦時中のアメリカで書かれた日本人論。読み継がれ、批判され続けている。『失敗の本質』で読む日本軍1件を共有 / なぜ負けたのかを、作戦ではなく組織の性質から説明した本。六つの作戦を並べて、同じ型を取り出す。『暴力と不平等の人類史』で読む格差1件を共有 / 格差を大きく縮めたのは、改革ではなく破局だった。戦争、革命、国家の崩壊、疫病の四つしかない、という本。『イタリア・ルネサンスの文化』で読むルネサンス1件を共有 / 「ルネサンス」という時代の像そのものを作った本。150年たっても、まだその像の中にいる。『砂糖の世界史』で読む世界商品1件を共有 / 一つの白い粒を追いかけると、カリブの奴隷とイギリスの朝食と産業革命が一本につながる。『昨日までの世界』で読む伝統社会1件を共有 / 国家のない社会は、争いも子育ても老いも、私たちと違うやり方で扱ってきた。何を学べるか。筋(110)
年代順に並べてあります。役どころが書いてあるものは、なぜこの物語に含まれるかを添えました。
縄文土器できごと / 紀元前140世紀農耕の始まりできごと / 紀元前90世紀河姆渡の稲できごと / 約7000年前 / 稲の層車輪の登場できごと / 紀元前35世紀ギザの大ピラミッド建設できごと / BC2560年頃アルファベットの成立できごと / BC11世紀頃 / 書くことが専門職の手から離れる鉄が広まるできごと / BC12〜BC9世紀 / 遠距離交易に頼らずに刃物が作れるようになったハルシュタットの鉄と塩できごと / BC8世紀頃(BC12〜BC5世紀)リュディアの鋳造貨幣できごと / BC7世紀後半 / 重さを量らずに数えて払えるようになったドンソンの銅鼓できごと / BC6世紀頃(BC10〜BC1世紀)ノク文化の製鉄できごと / BC500年 / 西アフリカで独自に鉄が作られたエクノモス岬の海戦できごと / BC256年 / コルウス地球の大きさが測られるできごと / BC240年頃 / 影の差から地球の大きさを計算した蔡倫人物 / AD50年頃 – AD121年蔡倫の製紙法できごと / AD105年 / ここから紙の旅が始まる『斉民要術』できごと / AD540年頃 / 中国最古の農書大運河の完成できごと / AD609年 / 2500キロ鐙と騎士できごと / AD700年頃 / 馬の重さが槍に乗るタラス河畔の戦いできごと / AD751年 / 製紙法が西へ渡る中世の農業革命できごと / AD800年頃 / 重量有輪犂畢昇人物 / AD970年頃 – AD1051年頃 / 夢渓筆談だけが記録ホホカムの運河できごと / AD1000年頃 / 石の道具で1000キロ景徳鎮の磁器できごと / 1004年 / 分業で一日に数万点交子(世界最初の紙幣)できごと / AD1024年 / 鉄銭80キログイードの記譜法できごと / AD1025年頃 / ウト・レ・ミ宋の活字と羅針盤できごと / AD1040年頃 / 活字・羅針盤・火薬畢昇の活字できごと / AD1045年頃 / グーテンベルクの400年前ドゥームズデイ・ブックの水車できごと / AD1086年 / 50世帯に1つシトー会の創設できごと / AD1098年3月21日 / 荒地を開いたヨーロッパの風車できごと / AD1180年頃 / 小屋ごと風に向けてシャルトル大聖堂できごと / AD1194年 / 飛び梁東大寺の再建できごと / AD1195年(建久6年) / 大仏様ロジャー・ベーコン『大著作』できごと / AD1267年 / 火薬の最初の記述ブルネレスキ人物 / AD1377年 – AD1446年4月15日 / 設計図を見せなかったグーテンベルク人物 / AD1400年頃 – AD1468年ブルネレスキのドームできごと / AD1436年 / 牛が回す起重機グーテンベルクの活版印刷できごと / AD1455年頃 / 600年かけて紙が印刷術になった『魔女に与える鉄槌』できごと / AD1487年 / 印刷術で30版チャルディラーンの戦いできごと / AD1514年 / 火器が騎兵を過去のものにした95か条の論題できごと / AD1517年10月31日 / 技術が信仰を動かした鉄砲伝来できごと / AD1543年石山合戦できごと / AD1570年(元亀元年) / 鉄甲船長篠の戦いできごと / AD1575年6月29日(天正3年5月21日) / 鉄砲3000挺定期刊行の新聞の始まりできごと / AD1605年 / 同じ日に同じことを知る仕組み王立協会の設立できごと / AD1660年ニューコメンの蒸気機関できごと / AD1712年 / ワットの60年前ジェームズ・ワット人物 / AD1736年 – AD1819年囲い込みできごと / 1750年 / 工場の働き手はここから来た産業革命できごと / 1760年 / 生産が人と家畜の力から切り離されるワットの蒸気機関できごと / AD1769年 / 既にあった蒸気機関が、工場に置ける道具になるジョージ・スティーヴンソン人物 / AD1781年 – AD1848年ジョージ・スティーブンソン人物 / AD1781年6月9日 – AD1848年8月12日 / 1435ミリマイケル・ファラデー人物 / AD1791年9月22日 – AD1867年8月25日 / 発電機とモーターの元になったサミュエル・モールス人物 / AD1791年4月27日 – AD1872年4月2日 / 画家だったセリンガパタムの陥落できごと / AD1799年5月4日 / ロケット弾鉄道の開業できごと / AD1825年9月27日 / 距離が縮むロケット号とレインヒルできごと / AD1829年10月6日 / 時速47キロ岩崎弥太郎人物 / AD1835年1月9日 – AD1885年2月7日 / 海運の独占モールスの電信できごと / AD1844年5月24日 / 神は何を成し給うたかアレクサンダー・グラハム・ベル人物 / AD1847年3月3日 – AD1922年8月2日 / 聾者の教師トーマス・エジソン人物 / AD1847年2月11日 – AD1931年10月18日 / 1%の閃きロンドン万国博覧会できごと / AD1851年5月1日 / 鉄とガラスクリミア戦争できごと / AD1854年9月14日 / 電信と写真ヘンリー・フォード人物 / AD1863年7月30日 – AD1947年4月7日 / それが黒である限りライト兄弟人物 / AD1867年(兄ウィルバー。弟オーヴィルは1871年) – AD1948年(弟オーヴィル。兄ウィルバーは1912年) / 飛ぶには制御が要るフリッツ・ハーバー人物 / AD1868年12月9日 – AD1934年1月29日スエズ運河の開通できごと / AD1869年11月17日大陸横断鉄道の開通できごと / AD1869年5月10日 / 金の犬釘スダン(セダン)の戦いできごと / AD1870年9月1日 / 鉄道と参謀本部グリエルモ・マルコーニ人物 / AD1874年4月25日 – AD1937年7月20日 / 屋根裏で2キロベルの電話できごと / AD1876年3月10日 / ワトソンくん、来てくれアインシュタイン人物 / AD1879年3月14日 – AD1955年4月18日エジソンの白熱電球できごと / AD1879年10月22日 / 京都の竹電流戦争できごと / AD1888年X線の発見できごと / AD1895年11月8日 / 特許を取らなかったリュミエールの映画上映できごと / AD1895年12月28日 / 未来のない発明ラジウムの発見できごと / AD1898年ジョゼフ・ニーダム人物 / AD1900年12月9日 – AD1995年3月24日マルコーニの大西洋横断無線できごと / AD1901年12月12日 / 点3つライト兄弟の初飛行できごと / AD1903年12月17日シベリア鉄道の開通できごと / AD1904年 / 9289キロ湯川秀樹人物 / AD1907年1月23日 – AD1981年9月8日ウィリアム・ショックレー人物 / AD1910年2月13日 – AD1989年8月12日 / 8人の裏切り者アラン・チューリング人物 / AD1912年6月23日 – AD1954年6月7日フォードの流れ作業できごと / AD1913年 / 12時間半が93分にハーバー・ボッシュ法できごと / AD1913年 / 空気から肥料「計算可能な数について」できごと / AD1936年 / 計算する機械という考えの出発点エニグマの解読できごと / AD1940年広島・長崎への原爆投下できごと / AD1945年8月6日 / 技術が人類を絶滅させうる力になったトリニティ実験できごと / AD1945年7月16日トランジスタの発明できごと / AD1947年12月16日 / 真空管より小さくDNAの二重らせんできごと / AD1953年エベレスト初登頂できごと / AD1953年5月29日 / 戴冠式の朝に『中国の科学と文明』の刊行できごと / AD1954年ティム・バーナーズ=リー人物 / AD1955年6月8日 – ? / 特許を取らずに公開したスプートニク1号できごと / AD1957年10月4日U2撃墜事件できごと / AD1960年5月1日 / ウラルの上でアラル海の縮小できごと / 1960年 / 灌漑が湖を消した緑の革命できごと / AD1965年 / 飢えを消した技術が、別の問題を作ったアポロ11号の月面着陸できごと / AD1969年7月20日ARPANETの最初の通信できごと / AD1969年10月29日 / LOチェルノブイリ原発事故できごと / AD1986年4月26日 / リクビダートルWorld Wide Web の誕生できごと / AD1989年 / 印刷術以来の変化京都議定書できごと / AD1997年12月11日 / 削減を義務にした最初ヒトゲノム計画できごと / AD2003年4月14日 / データは全部公開されたスマートフォンの登場できごと / AD2007年6月29日東日本大震災と福島第一原発事故できごと / AD2011年3月11日 / 技術が支えていたものが、一度に止まったCRISPR-Cas9によるゲノム編集できごと / AD2012年6月28日生成AIの普及できごと / AD2022年11月30日賈思勰人物 / 羊を飼って失敗した