
概要
「中田敦彦のYouTube大学」が講義した世界史・日本史・偉人伝の人物とできごと。ここに並ぶ項目には、その回の動画が付いている。
この物語について
「中田敦彦のYouTube大学」は、オリエンタルラジオの中田敦彦が、一つの時代や一冊の本を一人で講義するチャンネルになる。歴史はその柱の一つで、世界史は何度も撮り直されている。2019年5月に始まった全10回の版は1回17分ほど、2020年の全8回の版は1回25分ほど、2023年からの「最新版」は1回1時間半から2時間ある。日本史は2025年に、原始から令和までを4回で通す版が出ている。
この物語は、それらの講義が取り上げた人物とできごとを、このデータベースの側から並べ直したものになる。古代ギリシャの回はアレクサンドロス、ローマの回はカエサル、宗教改革の回は95か条の論題、というように、各項目のページにその回の動画を付けた。一人の人物を語る「偉人伝」(チンギス・ハン、始皇帝、ダ・ヴィンチ、千利休、坂本龍馬)や、古事記・源氏物語・平家物語といった古典を読む回も、同じように該当する項目に付けてある。
時代を通して語る概説の回(世界史の最新版と日本史の4回)は、どれか一つの項目に収まらないので、このページに置いた。何回かに分かれる講義は、2回目以降も同じ項目に続けて付けた。東南アジアの6回(③は公開の一覧に見当たらない)は、ASEANの設立、インドネシアの独立、シャムの近代化、ビルマの独立に分けて付けてある。名作文学(罪と罰、こころ、レ・ミゼラブル)、神話(メソポタミア、北欧、インド、エジプト)、国の通史(アメリカ、イギリス、ウクライナとロシア)の回も、書かれた作品や扱う出来事のページにある。二つの世界大戦と冷戦の回は同じ名前の物語に、三国志とサピエンス全史の回もそれぞれの物語に付けてある。
一回で数百年を駆け抜ける講義なので、細部より流れをつかむのに向いている。入口として聞き、気になったところは各項目の本文と史料で確かめてほしい。
二つの番組を聞き比べられる項目もある。同じ人物やできごとを、コテンラジオは数回から十数回かけて掘り下げ、中田敦彦のYouTube大学は一回か二回で駆け抜ける。次の項目のページには、両方の番組の動画が並んでいる。人物ではアレクサンドロス3世、ガイウス・ユリウス・カエサル、始皇帝、チンギス・ハン、唐の太宗、コロンブス、エリザベス1世、ナポレオン・ボナパルト、ビスマルク、ガンディー、ヒトラー、ソクラテス、老子。できごとでは『ギルガメシュ叙事詩』、95か条の論題、アメリカ独立宣言、フランス革命、アヘン戦争。お金を通史で語る回は、どちらも物語物語「お金の歴史」のページに置いてある。
動画(11)
この物語が起きた場所
筋(83)
年代順に並べてあります。役どころが書いてあるものは、なぜこの物語に含まれるかを添えました。
- 『ギルガメシュ叙事詩』できごと紀元前21世紀「メソポタミア神話」の回記録に残る最古の文学。友の死を受け入れられず、不死を探しに行って手ぶらで帰る話になっている。ニップル

- ツタンカーメン人物BC1341年頃 – BC1323年頃「エジプト神話」の回9歳で即位し19歳で没した少年王。ほぼ未盗掘の墓が1922年に見つかり、世界的に知られた。
- 『イリアス』『オデュッセイア』の成立できごと紀元前8世紀頃「ギリシャ神話」の回口誦で伝えられた叙事詩が文字になった。ギリシア人が共有する物語の土台になる。トロイア
- 老子人物紀元前6世紀頃(実在を含めて諸説あり) – ?「東洋哲学史」の第2回『老子』に名を残す。作為を捨てよと説き、儒家とならぶ思想の柱になった。実在したかどうかも定まらない。
- 孔子人物BC551年 – BC479年「東洋哲学史」の第1回礼と仁を説き、その言行が『論語』にまとめられた。東アジアの秩序観の土台になる。
- 『孫子』の兵法できごとBC512年頃名著の回「孫子の兵法」呉王闔閭に仕えた孫武の名で伝わる13篇。戦わずに勝つことを上とし、敵を知り己を知れと言う。二千年後のナポレオンも毛沢東も読み、いまはビジネス書として売られている。蘇州(呉)

- ソクラテス人物BC470年頃 – BC399年「西洋哲学史」の回問答によって人に無知を自覚させた哲学者。国家の神を認めず若者を惑わしたとして死刑になった。
- 『老子』の成立できごと成立年代に諸説あり「東洋哲学史」の第3回作為を捨てよと説く。儒家と並ぶ思想の柱になり、後に道教の経典となる。洛陽
- 荘子人物BC369年頃 – BC286年頃「東洋哲学史」の第4回荘周。宋の蒙。漆園の吏。恵施(名家)が友人で、論争の相手。「魚の楽しみ」(「君は魚でないのに、どうして魚の楽しみが分かる」「君は私でないのに、どうして私が魚の楽しみを分からないと分かる」)。恵施が死んで、「私には語る相手がいなくなった」。楚王の招きを断った。「万物斉同」。「逍遥遊」。大鵬。「無為」。死を恐れなかった。「天地を棺にして、日月を璧にする。何を足す必要があるか」。
- アレクサンドロス3世人物BC356年7月20日(21日説あり) – BC323年6月10日(11日説あり)世界史2020年版①「古代ギリシャ」の結び11年でギリシアからインダス川まで到達し、ペルシア帝国を滅ぼした。32歳でバビロンに没し、帝国は将軍たちに分裂する。
- アショーカ王人物BC304年頃 – BC232年世界史2019年版③「インド史」の一人カリンガ征服の惨禍を悔いて仏教に帰依し、法(ダルマ)による統治を掲げて碑文を各地に建てた。
- 『マハーバーラタ』の成立できごとBC4世紀からAD4世紀にかけて(層が重なっている)「インド神話」の回10万詩節。ホメロスの二大叙事詩を合わせた10倍近い長さになる。一人の作ではなく、数百年かけて層が積み重なった。その一部が『バガヴァッド・ギーター』になる。クルクシェートラ

- 始皇帝人物BC259年 – BC210年偉人伝中国を初めて統一し、度量衡・文字・車軌を揃えた。長城と陵墓を築き、死後まもなく王朝は崩れる。
- 『ラーマーヤナ』の成立できごとBC5世紀からAD2世紀にかけて「インド神話」の第1回王子ラーマが、さらわれた妻シーターを取り戻す物語。インドを越えて東南アジアへ渡り、タイ、インドネシア、カンボジアで別々の形になった。ウッジャイン

- ガイウス・ユリウス・カエサル人物BC100年7月12日(13日説あり) – BC44年3月15日世界史2020年版②「ローマ帝国」の主役ガリアを征服し、ルビコンを渡って内戦に勝ち、終身独裁官となった。暦を作り直した。
- 赤壁の戦いできごとAD208年「三国志」の回の山場(動画は物語「三国志」に)曹操の南下が水上で阻まれ、中国の統一が遠のいた。三国が並び立つ時代に入る。赤壁(位置は特定されていない)
- 唐の太宗人物AD598年 – AD649年「貞観政要」の回の主役貞観の治と呼ばれる安定を作った。長安は当時の世界で最大級の国際都市になる。
- 貞観の治できごとAD627年名著の回「貞観政要」太宗の23年。「創業と守成、いずれが難きか」。魏徴が200回諫め、太宗が聞いた。「君は舟、民は水」。人口が戻り、米が安く、死刑が29人の年があった。『貞観政要』。日本の天皇も徳川家康も読んだ。年号が理想の政治の名になった。長安

- 『古事記』の完成できごとAD712年(和銅5年)古典の回「古事記」天武天皇が稗田阿礼に誦習させた帝紀と旧辞を、太安万侶が4か月で書いた。3巻。神代から推古まで。「上巻は神、中巻は英雄、下巻は王」。漢字で日本語を書こうとして、「音と訓を混ぜた」。読めなかった。本居宣長が35年かけて読んだ。平城京
- 『源氏物語』できごとAD1008年頃古典の回「源氏物語」長編の物語として世界で最も古い部類に入る。作者の本名は分かっていない。京都

- 十字軍の呼びかけできごとAD1095年世界史2020年版③「十字軍」の始まり教皇が聖地の回復を呼びかけた。以後200年、ヨーロッパと西アジアが繰り返しぶつかる。クレルモン

- チンギス・ハン人物AD1162年頃 – AD1227年偉人伝草原の諸部族をまとめ、史上最大の陸上帝国の土台を築いた。生年も墓所も分かっていない。
- 福原遷都できごとAD1180年(治承4年)6月「方丈記」の回が語る災厄の一つ清盛が天皇と院を連れて、自分の別荘のある福原へ都を移した。大輪田泊。宋との貿易の港。公家も僧も反対し、東国で頼朝が挙兵し、半年で京に戻った。『方丈記』の鴨長明が「都遷り」の混乱を書いた。福原
- 栄西と臨済宗できごとAD1191年「禅の心」の回の第2回二度宋に渡った僧が、臨済の禅と茶の種を持ち帰った。博多に最初の禅寺を建て、鎌倉に招かれた。『喫茶養生記』を書いて、二日酔いの将軍に茶を勧めた。博多
- スノッリ『エッダ』できごとAD1220年頃「北欧神話」の回アイスランドの族長が、キリスト教から200年後に、北欧の神々の話を若い詩人のために書いた。オーディン、トール、ロキ、世界樹、ラグナロク。これがなければ、神話のほとんどが消えていた。書いた人は、ノルウェー王の命令で自宅の地下室で斬られた。レイクホルト

- 『平家物語』と琵琶法師できごとAD1371年古典の回「平家物語」鎌倉のはじめ、盲目の僧が琵琶を弾きながら平家の滅びを語り歩いた。文字で読む本ではなく、耳で聞く物語。祇園精舎の鐘の声。当道座という盲人の職能集団が、語りの流派と伝授を管理した。1371年、覚一が語りを整理して口述筆記させた(覚一本)。能・浄瑠璃・歌舞伎が、この物語から題材を取り続けた。日本語の散文の調べを作った。京都
- コロンブス人物AD1451年頃 – AD1506年世界史2020年版④「大航海時代」の主役アジアを目指して西へ渡り、別の大陸に着いた。本人は最後までインドだと信じていた。
- レオナルド・ダ・ヴィンチ人物AD1452年4月15日 – AD1519年5月2日偉人伝絵、解剖、水利、飛行。分野を分けずに世界を観察し、大半を未完のまま残した。
- 応仁の乱できごと1467年日本史②の締めくくり。乱世の始まり京都が11年焼かれ、幕府の権威が失われた。ここから100年の戦国時代に入る。京都

- 95か条の論題できごとAD1517年10月31日世界史2020年版⑤「宗教改革」の発端ルターの問いかけが印刷術に乗って広がり、西方教会が割れた。宗教改革の始まり。ヴィッテンベルク

- 千利休人物AD1522年 – AD1591年偉人伝茶の湯を簡素の美として大成した。秀吉に切腹を命じられる。
- エリザベス1世人物AD1533年9月7日 – AD1603年「暗号解読」の第1回無敵艦隊を退け、海洋国家への道を開いた。生涯独身を通し、王朝はここで絶える。
- ウィリアム・シェイクスピア人物AD1564年 – AD1616年4月23日名作文学の回(ヴェニスの商人・マクベス)37の戯曲を書き、英語に千数百の語句を残した。生涯の記録が少なく、別人説がいまも湧く。
- ピエール・ド・フェルマー人物AD1607年頃 – AD1665年1月12日「フェルマーの最終定理」の回トゥールーズの高等法院の法律家。数学は余暇の仕事で、論文をほとんど発表せず、友人への手紙で結果だけを告げた。パスカルとの往復書簡で確率論を作り、光の進み方を最短時間の原理で説明し、微分の先駆となる方法を編み出した。ディオファントスの本の余白に「私は真に驚くべき証明を見つけたが、この余白は狭すぎる」と書き残した。この一行が、以後358年間、数学者を悩ませた。
- ルイ14世人物AD1638年9月5日 – AD1715年9月1日世界史2020年版⑥「絶対王政」の主役72年在位した。貴族をヴェルサイユに集めて宮廷に縛り、絶対王政の手本と呼ばれる形を作る。
- ヨハン・ゼバスティアン・バッハ人物AD1685年3月31日 – AD1750年7月28日「クラシック音楽史」の第1回教会の勤めとして毎週カンタータを書いた。死後は忘れられ、80年後にメンデルスゾーンが掘り起こす。
- マリー・アントワネット人物AD1755年11月2日 – AD1793年10月16日「ベルサイユのばら」の回マリア・テレジアの娘として14歳でフランスへ嫁いだ。浪費と外国人への憎しみを一身に受け、「パンがなければ」の言葉を言った証拠は無い。夫の9か月後に処刑された。
- ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト人物AD1756年1月27日 – AD1791年12月5日「クラシック音楽史」の回5歳から作曲し、35年で600曲を超えた。宮廷に仕えず自分で稼ぐ音楽家という生き方を試み、うまくいかなかった。
- ナポレオン・ボナパルト人物AD1769年8月15日 – AD1821年5月5日世界史2020年版⑦「革命時代」の結び革命の混乱から皇帝に上り、ヨーロッパの大半を支配した。敗れた後も法典と国民国家の考えが残る。
- アメリカ独立宣言できごとAD1776年7月4日「アメリカ史」の回植民地が本国から離れ、人が生まれながらに権利を持つと宣言した。フィラデルフィア

- フランス革命できごと1789年世界史2019年版⑥「革命」の中心身分制を壊し、国民が主権を持つという考えを現実にした。恐怖政治も同じ革命が生んだ。パリ

- 寄席の始まりできごとAD1798年「落語の歴史」の回1798年、江戸の下谷の神社の境内で、櫛職人だった三笑亭可楽が、木戸銭を取って客を集め、噺を聞かせた。職業として毎日のように噺を聞かせる寄席は、ここから始まったとされる。それまでも、道端や大名の座敷で笑い話をする人はいたが、町の人が少しの銭で毎晩通える場所ができたのである。19世紀の初めには、江戸の町に百を超える寄席ができ、落語のほか講談や手品や音曲が演じられた。天保の改革で一時は十数軒に減らされたが、すぐに息を吹き返した。江戸
- ビスマルク人物AD1815年4月1日 – AD1898年世界史2020年版⑧「帝国主義」の主役の一人三つの戦争を計算ずくで使い、ドイツを統一した。統一後は一転して平和の維持に腐心する。
- 坂本龍馬人物1836年 – 1867年12月10日(慶応3年11月15日)偉人伝藩を脱けた浪士でありながら、薩摩と長州を結びつけた。大政奉還の直後に暗殺される。
- アヘン戦争できごと1840年世界史2019年版⑨の発端清が英国に敗れ、香港を割いた。この敗北の報が、日本に開国の危機感をもたらす。南京

- 渋沢栄一人物1840年 – 1931年名著の回「論語と算盤」幕臣から新政府へ移り、銀行と会社の仕組みを日本に根づかせた。生涯で500社に関わる。
- 黒船来航できごと1853年7月8日(嘉永6年6月3日)日本史③の締めくくり。黒船来航蒸気軍艦4隻が浦賀沖に現れ、開国を迫った。200年余り続いた体制が外から揺さぶられる。浦賀

- ユゴー『レ・ミゼラブル』できごとAD1862年名作文学の回「レ・ミゼラブル」ナポレオン3世の独裁に反対して国を追われたヴィクトル・ユゴーは、英仏海峡の島で長い小説を書き上げた。一本のパンを盗んで十九年の徒刑となったジャン・ヴァルジャンが、司教の赦しをきっかけに生き直す物語である。1862年、ブリュッセルとパリで同時に出版されると、各地で行列ができるほど売れた。貧しさと法の冷たさ、革命の夢を描いた物語は、のちにミュージカルとなって、国も時代も越えて演じられている。ブリュッセル
- 池田屋事件できごと1864年7月8日(元治元年6月5日)「新選組」の回の山場新選組が尊攘派の会合を襲った。長州の怒りが翌月の禁門の変につながる。京都
- ドストエフスキー『罪と罰』できごとAD1866年名作文学の回「罪と罰」賭博の借金に追われていたフョードル・ドストエフスキーは、1866年、雑誌に長編の連載を始めた。ペテルブルクの貧しい学生ラスコーリニコフが、選ばれた人間は社会のためなら悪人を殺してよい、という考えに取りつかれ、金貸しの老婆を殺す。そのあと彼を苦しめるのは、法の罰よりも自分の良心だった。犯人の心の中を、読者が一緒にたどる小説である。理屈で人を殺してよいとする考えへの問いは、次の世紀の独裁の時代に、いっそう重くなった。サンクトペテルブルク
- 夏目漱石人物AD1867年2月9日 – AD1916年12月9日名作文学の回「こころ」江戸の名主の末子で、養子に出され、戻された。英語教師としてロンドンに2年いて神経衰弱になった。帰って猫の話を書き、朝日新聞に入り、『三四郎』『それから』『こころ』。胃潰瘍で49歳。「則天去私」。
- シャムの近代化できごと1868年「東南アジア」の回の第5回奴隷制を廃し制度を改めた。英仏の緩衝地帯という位置も利用して、東南アジアで唯一独立を保つ。アユタヤ
- ガンディー人物AD1869年10月2日 – AD1948年1月30日世界史2019年版⑧の主役非暴力・不服従で帝国に抗った。独立の翌年、宗教対立のなかで暗殺される。
- 第一回印象派展できごとAD1874年4月15日「印象派とゴッホ」の回パリの画家の出世の道は、国が開く官展に入選することだった。筆の跡を残し、戸外の光を描く若い画家たちは、繰り返し落とされていた。1874年4月15日、モネ、ルノワール、ドガ、ピサロ、セザンヌらは、写真家ナダールの元の仕事場を借りて、自分たちで展覧会を開く。モネの港の朝の絵の題を取って、ある批評家が皮肉を込めて「印象派」と書いた。その悪口が、流派の名前になった。画家が、国の審査を通らずに観客と直接つながる道を開いた。パリ
- 『カラマーゾフの兄弟』できごと1879年名作文学の回「カラマーゾフの兄弟」銃殺刑の直前に減刑され、シベリアで4年過ごした人が最後に書いた長編。モスクワ

- ヒトラー人物AD1889年4月20日 – AD1945年4月30日「ヒトラーvsチャップリン」の回合法的に権力を得て独裁を敷き、戦争とホロコーストを引き起こした。民主制が自ら独裁を選びうることを示した例として残る。
- 吉野源三郎人物AD1899年4月9日 – AD1981年5月23日「君たちはどう生きるか」の回の作者東京生まれの編集者。東京帝大で哲学を学び、左翼の運動に関わったとして検挙された。山本有三の「日本少国民文庫」を編み、自ら『君たちはどう生きるか』を書いた。岩波書店で岩波新書の創刊に関わり、戦後は雑誌『世界』の初代編集長を務めた。
- 太宰治人物AD1909年6月19日 – AD1948年6月13日「人間失格」の回の作者青森の大地主の家の六男。東京帝大の仏文科に籍を置いたまま作家になり、自殺未遂と心中未遂を何度も重ねた。戦中に『走れメロス』『津軽』、戦後に『斜陽』で流行作家になる。『人間失格』の連載中、玉川上水に身を投げた。38歳。
- 第一次世界大戦できごと1914年世界史2019年版⑦「第一次・第二次世界大戦」の前半(動画は物語「二つの大戦」に)サラエヴォの一発から、同盟の連鎖で世界が巻き込まれた。塹壕と機関銃と毒ガスで1000万人が死ぬ。サラエヴォ

- 三島由紀夫人物AD1925年1月14日 – AD1970年11月25日「仮面の告白」の回の作者本名は平岡公威。東京の官僚の家に生まれ、東大法学部から大蔵省へ。9か月で辞めて『仮面の告白』を書いた。『潮騒』『金閣寺』、ボディビル、映画、自ら作った民間の組織「楯の会」。最後の長編を書き終えた日に、市ヶ谷で割腹した。45歳。
- フィッツジェラルド『グレート・ギャツビー』できごとAD1925年4月10日名作文学の回「華麗なるギャツビー」禁酒法の時代のニューヨーク郊外で、正体の知れない大富豪ギャツビーが、毎晩のように豪華な宴を開く。目当ては、昔別れた恋人をもう一度手に入れることだった。1925年4月10日に出版された小説は、ほとんど売れず、作者スコット・フィッツジェラルドは失意のうちに死ぬ。第二次世界大戦中、兵士に配る本として大量に刷られたことで読まれ始めた。成り上がる夢と、それを冷たく拒む古い階級の壁は、いまも繰り返し読まれている。ニューヨーク
- 宇宙が膨張しているできごとAD1929年「宇宙創成」の回ウィルソン山の口径2.5メートルの望遠鏡で、エドウィン・ハッブルは、遠くの星雲までの距離を測った。それらは、銀河系の中の雲ではなく、はるか外にある別の銀河だった。宇宙の大きさが、一挙に広がった。さらに、それらのスペクトルが赤くずれていた。遠いものほど、速く遠ざかっている。距離と速度が比例する。宇宙は、静止していない。膨張している。ルメートルが2年前に同じ結論を理論から導いていたが、フランス語の無名の雑誌に載っていた。ウィルソン山天文台
- 吉野源三郎『君たちはどう生きるか』できごとAD1937年8月名著の回「君たちはどう生きるか」15歳のコペル君が、学校や町で出会う出来事を、叔父さんがノートに書く言葉と一緒に考えていく。新潮社の「日本少国民文庫」の一冊として、日中戦争が始まった直後に出た。少年向けの本の形をとって、ものの見方と、人として生きることを問うた。80年後の2017年に漫画になって、また広く読まれた。東京
- エニグマの解読できごとAD1940年「暗号解読」の回の第2回ポーランドの研究を引き継ぎ、機械で機械の暗号を解いた。従事した数千人は戦後30年、この仕事について話すことを許されなかった。ブレッチリー・パーク
- 『独裁者』できごとAD1940年10月15日「ヒトラーvsチャップリン」の回声の無い映画にこだわってきたチャールズ・チャップリンは、初めて全編で台詞を語る映画に、ヒトラーを笑いものにする話を選んだ。撮影はヨーロッパで戦争が始まった直後に始まる。1940年10月15日、ニューヨークで公開された。独裁者と瓜二つのユダヤ人の床屋が、最後に独裁者の代わりに演壇に立ち、憎しみでなく人間らしさを、と長い演説をする。のちにチャップリンは、強制収容所の実態を知っていたら作れなかった、と語った。ニューヨーク
- インドネシア独立宣言できごとAD1945年8月17日「東南アジア」の回の第4回日本の降伏の2日後に宣言し、旧宗主国と4年戦って認めさせた。バタヴィア

- 「鉄のカーテン」演説できごとAD1946年3月5日世界史2019年版⑩「アメリカvsソ連」の発端(動画は物語「冷戦」に)チャーチルがヨーロッパを分ける線を名づけた。冷戦という言葉が現実になっていく。フルトン

- 太宰治『人間失格』できごとAD1948年7月名作文学の回「人間失格」人の中でうまく生きられない男が、自分の半生を三つの手記に書き残す。太宰治はこれを雑誌『展望』に連載している最中の1948年6月、玉川上水に身を投げて死んだ。単行本はその翌月に筑摩書房から出た。戦後の日本でもっとも長く読まれ続けている小説の一つになる。東京
- ビルマの独立できごとAD1948年1月4日「東南アジア」の回の第6回イギリスと独立の約束を取り付け、少数民族と連邦制で合意した指導者は、その半年前に閣議の最中に暗殺されていた。パンロンの約束は守られず、いまも紛争が続く。ヤンゴン(ラングーン)
- 三島由紀夫『仮面の告白』できごとAD1949年7月名作文学の回「仮面の告白」自分は人と違うと気づいた「私」が、その欲望を隠して仮面をかぶって生きる様子を、一人称で語る。24歳の三島由紀夫が、大蔵省を辞めて書き下ろした初めての長編で、河出書房から出た。同性への欲望を正面から書いた告白の体裁が驚かれ、三島は戦後を代表する作家の一人になった。東京
- 自由民主党の結成できごとAD1955年11月15日「自民党」の回1955年10月、左右に分かれていた社会党が一つになった。保守の側は危機を感じ、翌月の11月15日、自由党と日本民主党が合同して自由民主党を作る。以後、自民党が政権を握り、社会党が改憲を阻む三分の一の議席を持つ形が、1993年まで三十八年続いた。五五年体制と呼ばれる。政権の交代は選挙ではなく、自民党の中の派閥の間で起きた。安定は高度成長を支え、同時に長く続く一党の政治の癒着も生んだ。東京
- 主婦の店ダイエーできごとAD1957年9月23日「バブル崩壊」の回の第2回1957年9月23日、大阪の千林の商店街に、中内功が薬と日用品の安売りの店「主婦の店ダイエー」を開いた。フィリピンの戦場で飢えを経験した中内は、物を安く大量に売ることにこだわった。メーカーが決めた値段で売るという当時の決まりに逆らい、自ら値段を付けて売る。メーカーとの争いも辞さなかった。店は食品にも手を広げ、客が自分で商品を籠に入れて会計に運ぶセルフサービスのスーパーマーケットとして、全国に店を増やす。1972年、ダイエーは売上で三越を抜き、日本一の小売りの会社になった。町の八百屋や魚屋で買う暮らしが、変わっていった。大坂
- ASEANの設立できごとAD1967年8月8日「東南アジア」の回の第2回ベトナム戦争のさなかに5か国で始まった。争わないことを目的にした地域の集まりとして続く。バンコク
- 日中国交正常化できごとAD1972年9月29日「田中角栄」の回アメリカの大統領が中国を訪れると発表したのは1971年で、日本は頭越しの転換に驚いた。首相になったばかりの田中角栄は、1972年9月、北京へ飛ぶ。周恩来と交渉し、9月29日、両国は共同声明に署名して国交を開いた。中国は戦争の賠償を求めないとし、日本は台湾との国交を断った。翌月、二頭のパンダが上野動物園に贈られ、長い行列ができる。経済の結びつきは、その後の数十年で両国の形を変えていく。北京
- ロッキード事件できごとAD1976年7月27日「田中角栄」の回の第2回1976年2月、アメリカ上院の公聴会で、航空機会社ロッキードが旅客機を売り込むため、日本の政界に巨額の金を渡していたことが明らかになった。7月27日、前首相の田中角栄が外国為替法違反の疑いで逮捕され、のちに受託収賄の罪でも起訴される。首相経験者の逮捕は戦後初めてだった。田中は裁判のあいだも派閥を率い、選挙区では圧勝を続けた。金で動く政治への怒りと、それでも票が集まる地元への利益の配分が、同時に見えた事件である。東京
- リクルート事件できごとAD1988年「バブル崩壊」の回の第3回1988年、情報出版の会社リクルートが、上場前の子会社の株を、政治家や官僚、財界人に安く譲っていたことが明らかになった。上場すれば値が上がる株で、受け取った人は大きな利益を得る。与野党の有力者の名が次々に挙がり、翌年、竹下登の内閣は退陣した。消費税の導入と重なり、政治への不信が一気に高まる。のちの選挙制度の改革と、政権の交代へ続いていく流れは、ここから始まった。東京
- バブルの頂点できごとAD1989年12月29日「バブル崩壊」の回1989年12月29日、年の最後の取引で、日経平均株価は三万八千九百円を超えて最高値をつけた。東京の土地の値段でアメリカ全土が買えると言われた。年が明けると株は下がり始め、政府は土地への貸し出しを抑え、日銀は金利を上げる。1991年から土地の値も下がり、銀行には返らない貸し出しが積み上がった。景気の低迷は失われた十年、やがて二十年、三十年と呼ばれる。株価がこの最高値を超えたのは、三十四年後の2024年だった。東京
- ブレグジットできごとAD2016年6月23日「イギリス史」の回の結び国民投票でEU離脱が52対48で決まった。統合を進めてきた戦後のヨーロッパが、初めて加盟国を失う。実際の離脱までに4年かかった。ロンドン
- ミャンマーのクーデターできごとAD2021年2月1日「ミャンマー・クーデター」の回選挙で大勝した政権を軍が拘束し、10年の民政が終わった。デモへの発砲から内戦になり、いまも続いている。ネピドー
- タリバンの復権できごとAD2021年8月15日「タリバンとアフガニスタン」の回アメリカ軍の撤退が終わる前に、政府軍が溶けてタリバンがカブールに入った。大統領は国を出た。空港で飛行機にしがみつく人が落ちた。女性は中等教育を禁じられた。20年前に戻った。カブール
- ロシアのウクライナ侵攻できごとAD2022年2月24日「ウクライナとロシアの関係史」の回第二次世界大戦以後のヨーロッパで最大規模の戦争になった。冷戦の終わりに固まったはずの国境が、力で動かせるかどうかが問われている。キーウ
- ガザ戦争できごとAD2023年10月7日「イスラエル・ハマス」の回ハマスがイスラエルに越境攻撃して1200人を殺し、250人を人質にした。イスラエルはガザを封鎖して攻め、数万人が死に、200万人が家を失った。国際司法裁判所にジェノサイドの疑いで訴えられた。ガザ
- 菩提達磨人物「禅の心」の第1回禅の初祖。南インドの王子、あるいはペルシア人。「不立文字、教外別伝、直指人心、見性成仏」。武帝との問答、葦の葉、面壁九年、慧可の断臂、片方の履を持って西へ帰った。すべて後の禅宗が作った。『洛陽伽藍記』の「西域の沙門菩提達磨、150歳」が唯一の同時代の記録。日本のだるまは彼。
重なっているストーリー
同じできごとや人物を含む物語です。何件を共有しているかを添えました。
表現の歴史19件を共有 / 書いた人、描いた人、作った人。政治と戦争のあいだに、ずっと別の営みがあった。コテンラジオで聞く歴史19件を共有 / ポッドキャスト「コテンラジオ」が取り上げた人物とできごと。ここに並ぶ項目には、その回の動画が付いている。主権はだれのものか12件を共有 / 王が決めるのか、議会が決めるのか、国民が決めるのか。800年かけて答えが動いた。ムンディ先生の講義で学ぶ歴史12件を共有 / 高校の先生「ムンディ先生」が、世界史と日本史を200講ずつで通した授業の動画。ここに並ぶ項目には、その講の動画が付いている。考えることの歴史11件を共有 / 同じ数百年のあいだに、ギリシアでも中国でもインドでも、人が根本から考え直した。『サピエンス全史』で読む歴史9件を共有 / ハラリが人類史を三つの革命で切った本。その筋に沿って、このデータベースの項目を並べ直す。冷戦のあと6件を共有 / 対立の構図が消えたあと、何が残ったのか。1989年からの三十年。二つの大戦5件を共有 / 一発の銃声から31年。二つの戦争は別々ではなく、前者の終わらせ方が後者を呼んだ。中国の王朝5件を共有 / 殷から清まで3000年。王朝は替わっても、同じ型で替わり続けた。中華の統一4件を共有 / 殷を倒した周から、初めて中国をひとつにした秦まで。800年かけて「天下」という考えが育つ。冷戦4件を共有 / 撃ち合わずに40年競った。ただし代理の戦場では、実際に人が死に続けた。武士の700年4件を共有 / 地方の武装集団が政権を取り、そして自ら身分ごと消えるまで。女性の権利4件を共有 / 人口の半分が、参政権を得るまでに文明の歴史のほとんどを要した。確かめるという方法4件を共有 / 偉い人がそう言ったから、をやめた話。誰が最初かは、思っているほどはっきりしない。『暴力の人類史』で読む歴史4件を共有 / 人が人を殺す率は、狩猟採集の時代から今まで、長い目で見ればずっと下がってきた、という本。反論も多い。『想像の共同体』で読む歴史4件を共有 / 国民とは、会ったこともない人を同じ仲間だと思える想像力のことだ、という本。幕末3件を共有 / 黒船が来てから15年で、700年近く続いた武家政権が終わった。インドと仏教3件を共有 / 一人の王子が始めた問いが、アショーカ王に拾われ、玄奘に運ばれ、東アジアへ届くまで。技術と産業3件を共有 / 道具が人を変え、その人がまた道具を作った。速さが加速していく話。帝国と独立3件を共有 / 数十年で世界の大半が数か国のものになり、また数十年で戻った。日本の古代3件を共有 / 中国の史書にだけ名が残る王たちから、律令の国家ができるまで。手本は常に大陸にあった。誰が書き残したか3件を共有 / 残っているものが全部ではない。誰の筆によるかで、同じ出来事が違って見える。『世界史』(マクニール)で読む歴史3件を共有 / 文明どうしが接触し、借り、競い合うことで歴史が動く。世界を一つの物語として書いた最初の教科書。『オリエンタリズム』で読む歴史3件を共有 / 西洋が「東洋」について語ってきたことは、東洋についての知識ではなく、西洋についての物語だった、という本。『近代世界システム』で読む歴史3件を共有 / 国ごとの発展を比べるのをやめる。16世紀からずっと、世界は一つの分業の仕組みとして動いてきた、という本。戦争と平和の歴史3件を共有 / 戦争を無くせなかった人類が、それでも戦争を縛り、減らし、裁こうとしてきた工夫の歴史。明治2件を共有 / 藩を消し、身分を消し、40年で列強と戦えるところまで作り替えた。その代償も含めて。宗教改革と科学革命2件を共有 / 教会が独占していた「何が正しいか」の答えが、聖書と観測に明け渡されるまで。古代オリエント2件を共有 / 文字も法も都市も、まずここで生まれた。そして次々に主が入れ替わる2500年。イスラム世界2件を共有 / 一世紀でイベリアからインダスまで。学問を受け継ぎ、育て、そして西へ返した。都市の歴史2件を共有 / 人が密集して住むという異常な選択が、文明のほとんどを生んだ。キリスト教のひろがり2件を共有 / 迫害される小集団が、300年で帝国の宗教になり、そこから何度も割れながら世界へ出ていった。文明のはじまり2件を共有 / 農耕も都市も文字も、離れた場所で別々に始まった。そして始まった順序は、思っているのと違う。『国家はなぜ衰退するのか』で読む歴史2件を共有 / 国境をひとつ挟んで豊かさが違うのは、地理でも文化でもなく制度のせいだ、という本。2024年のノーベル経済学賞の元になった。『暴力と不平等の人類史』で読む格差2件を共有 / 格差を大きく縮めたのは、改革ではなく破局だった。戦争、革命、国家の崩壊、疫病の四つしかない、という本。『史記』で読む中国2件を共有 / 2000年前に、一人の男が3000年ぶんを書いた。宮刑を受けてなお書き続け、以後の中国の歴史書の型になった。教育の歴史2件を共有 / 子どもが学校へ行くのが当たり前になったのは、ごく最近になる。誰が、誰に、何のために教えてきたか。支え合いの歴史2件を共有 / 働けなくなった人を、誰が支えるのか。家族か、宗教か、国か。答えは何度も入れ替わってきた。ローマ人の物語1件を共有 / ラティウムの一都市が地中海全域を呑み込み、そして西半分が消えるまでの1200年。アレクサンドロスの東方遠征1件を共有 / 20歳で王になった男が、11年でギリシアからインダス川まで到達した。そして32歳で死ぬ。共和政の終わり1件を共有 / 500年続いた仕組みが、なぜ一人の男に明け渡されたのか。三国志1件を共有 / 400年続いた漢が壊れ、三つに割れ、そしてまた一つに戻るまでの約100年。大航海時代1件を共有 / 海が壁ではなく道になった。二つの大陸が結ばれ、世界がひとつの市場になっていく。感染症と人類1件を共有 / 人が動くほど病も動いた。文明の広がりと感染の広がりは、同じ地図の上にある。探検と発見1件を共有 / 地平線の向こうに何があるかを、確かめに行った人たちの記録。草原の帝国1件を共有 / 匈奴からジュンガルまで、2500年のあいだ農耕世界の北にいた人たちの側から歴史を並べる。ヴァイキング1件を共有 / 襲撃者として現れ、交易者になり、入植者になった。北アメリカにも、ロシアにも、イングランドにも痕跡がある。交易路とお金1件を共有 / 運ぶ/両替する/貸す。人と物が動くところには、いつも同じ仕組みが生えてくる。ペルシア戦争1件を共有 / 当時最大の帝国に、都市国家の寄り合いが勝った。ギリシアが自分たちを語りはじめる。『銃・病原菌・鉄』で読む歴史1件を共有 / なぜ征服したのがスペイン人で、されたのがインカだったのか。ダイアモンドは答えを人ではなく大陸の形に求めた。『ローマ人の物語』で読むローマ1件を共有 / 塩野七生が15年かけて15巻で書いた、建国から西の帝国の終わりまで。このデータベースの第一期と同じ範囲になる。『大分岐』で読む歴史1件を共有 / 1800年まで、長江下流とイングランドは同じくらい豊かだった。分かれたのは石炭と植民地のせいだ、という本。『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』で読む歴史1件を共有 / 資本主義を生んだのは強欲ではなく、救われているか分からない不安だった、という100年前の論文。『1491』『1493』で読む新大陸1件を共有 / コロンブス以前のアメリカは人の少ない原野ではなかった。以後の世界は、生き物の大移動でできている。『日本の歴史をよみなおす』で読む日本1件を共有 / 日本は農業の国で、百姓は農民だった。その前提を、史料の側から崩した本。『歴史の終わり』と『文明の衝突』で読む冷戦後1件を共有 / 冷戦が終わったあと、世界はどうなるのか。3年違いで出た二冊が、正反対の答えを出した。『アラブが見た十字軍』で読む十字軍1件を共有 / 同じ200年を、襲われた側の年代記だけで書き直した本。彼らはそれを「フランク人の襲来」と呼んだ。お金の歴史1件を共有 / 金属の塊が、紙になり、数字になった。お金が成り立っているのは、皆が信じているあいだだけになる。『中世の秋』で読む中世の終わり1件を共有 / ルネサンスの前夜ではなく、中世そのものの終わり方。過剰な儀礼と、死への執着に覆われた14〜15世紀。『歴史とは何か』で読む歴史の読み方1件を共有 / 事実は自分では語らない。誰がどれを選んだかが、そのまま歴史になる。この年表そのものへの問いかけ。『チーズとうじ虫』で読む一人の宇宙1件を共有 / 16世紀の村の粉挽きが、世界は腐ったチーズから生まれたと語った。裁判の記録から、一人の頭の中を復元する。『イタリア・ルネサンスの文化』で読むルネサンス1件を共有 / 「ルネサンス」という時代の像そのものを作った本。150年たっても、まだその像の中にいる。『応仁の乱』で読む日本の転換点1件を共有 / 主役がいない。勝者もいない。11年戦って何も決まらなかった戦乱を、二人の僧の日記から追う。『交易の世界史』で読む物の流れ1件を共有 / シュメールの銅から現代のコンテナまで。人が物を遠くへ運ぶために、何をしてきたか。『リオリエント』で読む世界経済1件を共有 / 1800年まで、世界経済の中心はアジアだった。ヨーロッパは、その列に遅れて並んだ客にすぎない。働くことの歴史1件を共有 / 一日八時間、週に五日。その区切りは、二百年かけて争って手に入れたものになる。性の歴史1件を共有 / 何が自然で何が異常かは、時代ごとに書き換えられてきた。書き換えてきたのは、法と医学と経済になる。障害の歴史1件を共有 / 同じ体でも、社会の作りが変われば障害の重さは変わる。誰を数に入れるかの歴史になる。メディアの歴史1件を共有 / 誰が、どれだけ速く、何人に届けられるか。その力を誰が握るかをめぐる歴史になる。海の歴史1件を共有 / 海は人と物と病と戦争を運び、人はその海を測り、守り、汚してきた。近代と宗教1件を共有 / 科学と国家と世俗化の時代に、信仰は消えるどころか、形を変えて燃え上がり続けた。