物語

『国家はなぜ衰退するのか』で読む歴史

出てくるできごと AD900 – AD1994
できごと 25人物 4国 8
この物語に出てくる図版:Magna Carta (British Library Cotton MS Augustus II.106)
この物語に出てくるマグナ・カルタから。Magna Carta (British Library Cotton MS Augustus II.106) Wikimedia Commons Original authors were the barons and King John of England . Uploaded by Earthsound . · Public domain

概要

国境をひとつ挟んで豊かさが違うのは、地理でも文化でもなく制度のせいだ、という本。2024年のノーベル経済学賞の元になった。

この物語について

国境の柵を一つ挟んだだけで、なぜ暮らしの豊かさがこれほど違うのか。『国家はなぜ衰退するのか』(ダロン・アセモグル、ジェイムズ・A・ロビンソン、2012年、日本語版2013年)は、アメリカ合衆国のアリゾナ州とメキシコのソノラ州にまたがる町ノガレスから話を始める。同じ土地、同じ気候、同じ祖先をもつ人びとが、柵の北と南で、所得も寿命も教育も治安もまるで違う暮らしをしている。

アパルトヘイトの終結に関わる図版:F.W. de Klerk, left, the last president of apartheid-era South Africa, and Nelson Mandela, his successor, wait to speak
アパルトヘイトの終結Wikimedia Commons Carol M. Highsmith · Public domain

地理のせいではない。文化のせいでもない。指導者が無知だからでもない。違いは制度にある、というのが本の答えになる。著者の二人は経済学者と政治学者で、長年、植民地の歴史と今日の豊かさの関係を数字で調べてきた。2024年、アセモグルとロビンソンは、共同研究者のサイモン・ジョンソンとともにノーベル経済学賞を受けた。授賞理由は、制度がどのように作られ、国の繁栄にどう影響するかの研究である。

本は制度を二つに分ける。多くの人が参加でき、財産が守られ、新しい事業を始められ、努力が報われる「包括的」な制度と、少数のエリートが多数から富を搾り取るように作られた「収奪的」な制度である。経済の制度と政治の制度は対になっていて、政治の権力が広く分かれていれば経済も開かれ、権力が一握りに集まっていれば経済も搾り取る形になる。

本の第1章は、新大陸の征服から始まる。スペイン帝国は、アンデスで先住民を鉱山に交代で送り出すミタという仕組みを古い労役から引き継ぎ、大きく作り変えた。ポトシ銀山の開発の銀は、その強制労働で掘り出された。本は、スペイン人が作った仕組みが、独立後も土地と権力の集中として残り、ラテンアメリカの多くの国の貧しさにつながった、と見る。一方、北アメリカに来たイギリス人の植民地は、搾り取れる先住民も銀も少なく、入植者自身を働かせるために土地と権利を与えざるを得なかった。アメリカ合衆国の制度は、そこから始まったと本は書く。

いちばん分かりやすい実験として本が挙げるのは、朝鮮半島である。同じ言葉と歴史をもつ人びとが、朝鮮戦争を経て38度線で分かれ、南は市場と、のちに民主政を、北は計画経済と一族の支配を選んだ。半世紀あまりで、両者の暮らしは比べものにならないほど離れた。

朝鮮戦争に関わる図版:Chosin
朝鮮戦争Wikimedia Commons Photo by Corporal Peter McDonald, USMC · Public domain

では、制度の違いはどこから来るのか。本は、小さな違いが、大きな出来事に出会ったときに大きく開く、と説明する。その出来事を「決定的な岐路」と呼ぶ。14世紀の黒死病はその代表になる。ヨーロッパの人口が大きく減ると、働き手が足りなくなった。西ヨーロッパでは、農民が賃上げと移動の自由を求め、イングランドのワット・タイラーの乱のように、賃金を抑えようとする法と重い人頭税に逆らう反乱も起きた。反乱そのものは鎮められたが、農奴制はしだいに崩れていった。同じ疫病のあと、エルベ川より東では、領主が逆に農民を土地に縛りつける力を強めた。同じ衝撃が、もともと少しだけ違っていた東と西を、反対の方向へ押した、と本は言う。

本の転換点は、イングランドの17世紀にある。マグナ・カルタ以来の、王の権力を貴族や議会が縛ろうとする長い流れがあり、清教徒革命と国王処刑を経て、1688年の名誉革命と権利章典で議会が王を選び直した。本はここで政治が「多元的」になったと見る。王一人ではなく、商人、地主、新しい産業の担い手など、幅広い人びとが権力に参加するようになった。財産は王の気まぐれから守られ、税は議会が決めるものになる。その数年後のイングランド銀行の設立は、王が勝手に借りて踏み倒すことのできなくなった国のほうが、かえって大きく安く借りられるようになったことを示している。

清教徒革命と国王処刑に関わる図版:Battle of Naseby, hand-coloured copper engraving
清教徒革命と国王処刑Wikimedia Commons Unknown author Unknown author · Public domain

その上に産業革命が来た、というのが本の筋になる。ジェームズ・ワットのワットの蒸気機関は、発明した人が特許で報われ、資金を集めて事業にできる仕組みがあったから世に出た。技術が先にあったのではなく、制度が先で、技術は後だった。新しい技術は古い産業と、それで食べているエリートを壊す。経済学者シュンペーターの言う「創造的破壊」である。本の考えでは、収奪的な制度のエリートは、この破壊が自分たちの地位を奪うことを恐れて、新しいものを止める。

その例として本が並べるのが、外の世界から自分を閉ざした大国である。明は鄭和の南海遠征のあと大艦隊を送るのをやめ、民間の海外交易を長く禁じた。オスマン帝国は、グーテンベルクの活版印刷から広がった印刷の技術をアラビア文字では長く使わせなかった、と本は書く。ただし、オスマン帝国の印刷の「禁令」がどこまで実際に布告され、守られていたかは、研究者の間で議論がある。

名誉革命と権利章典に関わる図版:William of Orange III and his Dutch army land in Brixham, 1688
名誉革命と権利章典Wikimedia Commons Johan Herman Isings · Public domain

古い時代にも、包括的な制度がいったん開いて、また閉じた例がある。ヴェネツィア共和国は中世に、元手のない若者が商人と組んで航海に出られる契約の仕組みで栄えた。だが13世紀の末、大評議会の議員の資格が限られ、新しく豊かになった家が政治に入れなくなる。本は、この閉鎖のあとヴェネツィアがしだいに衰えたと見る。ローマも、共和政から帝政へ移るなかで、権力が少数に集まり、収奪的になったと本は言う。9世紀ごろのマヤ低地の崩壊は、収奪的な制度の下で成長した社会が、エリートどうしの争いのなかで内側から崩れた古い例として出てくる。

収奪的な制度のもとでも、成長はできる。力ずくで資源を動かせば、短いあいだは目覚ましい数字が出る。ロシア革命のあと、ヨシフ・スターリンのソ連は農民から穀物を取り上げて工業に注ぎこみ、数十年のあいだ高い成長を見せた。だが新しい技術を生み出し、人がそれに賭けられる仕組みが無いので、成長はやがて止まり、ソ連の解体に行き着いた。本はこれを、収奪的な制度の下での成長が長続きしない例として書いている。

アフリカの章は、外から持ち込まれた収奪が、いかに長く残るかを書く。15世紀の末にコンゴ王国とポルトガルの接触が始まると、コンゴ王国はやがて奴隷を売ることで富を得る王権になり、民を守る理由を失った。大西洋奴隷貿易は、アフリカの多くの社会で、人を捕らえて売ることを支配の中心に置かせた。19世紀末のベルリン会議とアフリカ分割で大陸が分けられ、ベルギー王の私領だったコンゴ自由国では、ゴムの採集のために住民が手を切られるほどの搾取が行われた。1960年に独立しても、コンゴ動乱のあと権力を握った者たちは、植民地の仕組みをそのまま自分のために使った。本はこれを「悪循環」と呼ぶ。収奪する者が倒されても、倒した者が同じ仕組みを引き継いでしまう。中米で巨大な農園を持ったユナイテッド・フルーツと「バナナ共和国」の歴史も、収奪的な仕組みが国ではなく会社の形をとった例として、この物語に並べてある。

グーテンベルクの活版印刷に関わる図版:Gutenberg press
グーテンベルクの活版印刷Wikimedia Commons International Printing Museum · CC0

逆の方向、つまり「好循環」も起こりうる。フランス革命は、ナポレオンの軍とともに身分の特権を壊す法をヨーロッパに広げた。アメリカ独立宣言と合衆国憲法は、権力を分け、ひとりの人間に集めない仕組みを作った。本は、包括的な制度がいったん根づくと、参加する人の層が厚くなり、それを守ろうとする力も強くなると見る。

本が数少ない例外として力を込めて書くのが、アフリカ南部のボツワナである。1966年のボツワナの独立のとき、この国は世界で最も貧しい国の一つだった。初代大統領のセレツェ・カーマは、もとの部族社会にあった、首長が人びとの集会の声を聞くという伝統を足がかりに、選挙と法の支配を守り、独立の直後に見つかったダイヤモンドの富を、一部の者の手ではなく国の財政に入れた。ボツワナはその後、長く高い成長を続けた。南アフリカのアパルトヘイトの終結も、本の終わりのほうで、悪循環が破られる過程として扱われている。

コンゴ動乱に関わる図版:UN Baluba camp
コンゴ動乱Wikimedia Commons Unknown author Unknown author · Public domain

この本には、強い反論もある。地理と病気の役割を軽く見すぎている、という批判が、とくに開発経済学者のジェフリー・サックスから出た。包括的・収奪的という区分が後からつけた名札で、うまくいった国を包括的と呼んでいるだけではないか、という批判もある。最も大きな問いは中国である。本は、共産党の一党支配のもとでの中国の成長を収奪的な制度の下での成長と見て、いずれ止まると予測したが、その予測が当たるかどうかは、出版から十数年たったいまも決着していない。

この物語は、本が例に使ったできごとと国を、このデータベースの側から並べ直したものである。本文は写していない。1万年前の植物と動物の分布で世界の差を説明した『銃・病原菌・鉄』と、制度で説明するこの本は、同じできごとを別の理由で説明している。18世紀の石炭と植民地に理由を求める『大分岐』を加えると、同じ産業革命が三通りに語られていることになる。二冊は、この年表に物語物語「『銃・病原菌・鉄』で読む歴史」と物語「『大分岐』で読む歴史」として並べてある。どれが正しいかを決めるより、三つを並べて、自分ならどこに理由を見るかを考える読み方ができるようにしてある。

動画(2)

Daron Acemoglu on Why Nations FailMassachusetts Institute of Technology (MIT)著者本人が本の主張を5分で話す
Prize lecture: Daron Acemoglu, prize in economic sciences 2024Nobel Prizeこの本の研究で2024年にノーベル経済学賞を受けたときの記念講演

この物語が起きた場所

ロシアカナダアメリカ合衆国アメリカ合衆国中国ブラジルオーストラリアグリーンランドカザフスタンアルゼンチンインドアルジェリアスーダンザイールモンゴルサウジアラビアメキシコイランリビアインドネシアロンドン(5件) ワット・タイラーの乱 清教徒革命と国王処刑 名誉革命と権利章典 イングランド銀行の設立 ワットの蒸気機関5キンシャサ(2件) コンゴ自由国 コンゴ動乱2ティカル(1件) マヤ低地の崩壊ラニーミード(1件) マグナ・カルタ南京(1件) 鄭和の南海遠征ンバンザ・コンゴ(1件) コンゴ王国とポルトガルの接触ベニンシティ(1件) 大西洋奴隷貿易ポトシ(1件) ポトシ銀山の開発マンチェスター(1件) 産業革命フィラデルフィア(1件) アメリカ独立宣言パリ(1件) フランス革命ベルリン(1件) ベルリン会議とアフリカ分割グアテマラシティ(1件) ユナイテッド・フルーツと「バナナ共和国」ペトログラード(1件) ロシア革命楽浪郡(1件) 朝鮮戦争ハボローネ(1件) ボツワナの独立モスクワ(1件) ソ連の解体ヨハネスブルグ(1件) アパルトヘイトの終結

できごと23件が起きた18か所。 同じ場所で何度も起きていれば、その数だけ大きくなります。国境はAD1994の版図(この枠に大きく入る20勢力)。 物語は何百年にもまたがるので、最後のできごとの年で描いています。人物・国と、場所の分かっていないできごと14件は出ていません。押すと、この物語だけに絞った地図が開きます。

筋(37)

年代順に並べてあります。役どころが書いてあるものは、なぜこの物語に含まれるかを添えました。

  1. ローマ国紀元前8世紀(伝承ではBC753年) – (続く)第6章。共和政から帝政へ移って収奪的になった、と本は見るラティウムの一都市から地中海全域を支配する帝国へ。共和政のまま版図を広げ、内戦を経て帝政に移った。
  2. ヴェネツィア共和国国AD697年(最初のドージェの選出。伝承) – AD1797年(ナポレオンによる解体)第6章。開かれていた共和国が、門を閉じて衰えた潟の上に建った都市が、1100年続いた。東ローマの属領から始まり、第四回十字軍で帝都を略奪し、地中海東部の海を握った。ナポレオンが一言で終わらせる。
  3. マヤ低地の崩壊できごとAD900年頃第6章。収奪的な制度が内側から崩れた古い例南部の都市が次々に放棄された。干ばつ、戦争、環境の疲弊が挙げられるが、決着していない。ティカル
  4. マグナ・カルタできごとAD1215年6月15日第7章の前史王も法に従うと文書で認めさせた。立憲政治の遠い出発点とされる。ラニーミード
  5. オスマン帝国国AD1299年頃 – AD1922年(スルタン制の廃止)第8章。印刷を禁じたアナトリア北西の小さな君侯国から始まり、コンスタンティノープルを落とし、三大陸にまたがった。19世紀に外から削られ、第一次世界大戦の敗戦で解体する。
  6. 黒死病できごと1347年第4章。同じ疫病が西では農奴制を緩め、東では強めたヨーロッパの人口の3分の1が死んだ。働き手が減って農奴の立場が上がり、封建の仕組みが緩む。
  7. 明国AD1368年 – AD1644年第8章。航海を止めた元を北へ追い、漢人の王朝が戻った。鄭和の艦隊を七度出したあと海を閉じ、長城を築き直して内に向かう。
  8. 鄭和人物AD1371年 – AD1433年頃雲南のムスリムの家に生まれ、少年で去勢されて宮廷に入り、七度の大航海を率いた。旗艦はコロンブスのサンタ・マリア号の数倍あったとされる。
  9. ワット・タイラーの乱できごとAD1381年6月第4章。賃金を抑える法に農民が応えた黒死病で人手が減り、賃金を抑える法と人頭税に農民が怒った。ロンドンを占拠し、王と会い、指導者は殺された。それでも農奴制は崩れていく。ロンドン
  10. コンゴ王国国AD1390年頃 – AD1665年(アンブイラの戦いで王が戦死し、以後分裂)第9章ポルトガルと対等な国として文通を始めたが、やり取りの中身はしだいに奴隷貿易になっていった。王が自ら人の売買をやめてほしいと書き送っている。
  11. 鄭和の南海遠征できごと1405年第8章。航海を止めた国は外に置かれた七度の航海で数百隻の船団がアフリカ東岸まで達した。植民も征服もせず、朝貢の関係を結んで帰る。だが事業は打ち切られ、記録の多くも失われた。海は他者に委ねられる。南京
  12. グーテンベルクの活版印刷できごとAD1455年頃第8章。印刷を禁じた国と広げた国書物が手写しから機械の複製になった。考えが広がる速さが根本から変わる。
  13. コンゴ王国とポルトガルの接触できごとAD1483年第9章。奴隷を売る王権は、民を守らない対等な国どうしとして始まり、王は洗礼を受けて使節を送った。だが奴隷貿易が国を内側から壊していく。ンバンザ・コンゴ
  14. スペイン帝国国AD1492年(グラナダ陥落とコロンブスの航海) – AD1898年(米西戦争で最後の海外領土を失う)第1章。収奪の仕組みを作った側アメリカ大陸の銀を運び、太平洋を横断する定期航路を持った最初の帝国。その銀は中国まで流れ、世界の物価を動かした。19世紀に大陸の領土をほぼ失う。
  15. 大西洋奴隷貿易できごと1526年第9章1200万人以上がアフリカから大西洋を越えて運ばれた。三つの大陸の人口と社会が、この一つの流れで作り替えられる。ベニンシティ
  16. ポトシ銀山の開発できごとAD1545年第1章。先住民を鉱山に徴用する仕組み(ミタ)が、収奪的な制度の原型南米の銀がヨーロッパを経て中国へ流れた。世界で最初の、地球を回るお金の流れ。ポトシ
  17. 大英帝国国AD1607年(ヴァージニアの入植) – AD1997年(香港の返還)第7章。名誉革命のあと会社の商館から始まり、七年戦争でフランスを退け、19世紀に世界の陸地の4分の1を占めた。二つの大戦で疲れ、20年ほどでほとんどを手放す。
  18. 清教徒革命と国王処刑できごと1642年第7章議会が王を裁き、公開で処刑した。王が法の上にいるという考えが、ヨーロッパの目の前で否定される。ロンドン
  19. 名誉革命と権利章典できごと1688年第7章。本の転換点。ここで政治が多元的になった王を替え、王でも議会の同意なしには税を取れないと文書にした。立憲君主制の出発点とされる。ロンドン
  20. イングランド銀行の設立できごとAD1694年第7章。王が勝手に借りられなくなった国のほうが、大きく借りられたフランスとの戦費のために作られた。議会が返済を保証する仕組みで、王が勝手に借りられない国のほうが、かえって安く大きく借りられた。ロンドン
  21. ジェームズ・ワット人物AD1736年 – AD1819年蒸気機関を実用の動力に変えた。人と家畜の力に頼らない生産が始まる。
  22. 産業革命できごと1760年第7章。制度が先で、技術は後石炭と蒸気で、人と家畜の力に頼らない生産が始まった。人類の暮らしが根本から変わる。マンチェスター
  23. ワットの蒸気機関できごとAD1769年復水器を分けて燃料を大幅に減らした。既にあった蒸気機関が、ここで工場に置ける道具になる。ロンドン
  24. アメリカ独立宣言できごとAD1776年7月4日第10章植民地が本国から離れ、人が生まれながらに権利を持つと宣言した。フィラデルフィア
  25. アメリカ合衆国国AD1776年(独立宣言) – (続く)第1章と第10章13の植民地から始まり、買収と戦争と条約で100年かけて大陸を横断した。その拡大は、先に住んでいた人びとの土地を取り上げる過程でもあった。
  26. フランス革命できごと1789年第10章。包括的な制度がヨーロッパへ広がる起点身分制を壊し、国民が主権を持つという考えを現実にした。恐怖政治も同じ革命が生んだ。パリ
  27. ヨシフ・スターリン人物AD1878年12月18日 – AD1953年3月5日第5章30年ソ連を握った。工業化を急いだ代償に数百万人が餓死し、粛清でさらに多くが殺された。
  28. ベルリン会議とアフリカ分割できごと1884年11月アフリカの代表を一人も呼ばずに、14か国が大陸の分け方を決めた。実効支配していれば領有を認めるという規則が、その後20年の争奪を加速させる。ベルリン
  29. コンゴ自由国できごと1885年第12章。悪循環国ではなく、ベルギー王レオポルド2世の私有地だった。ゴムの割当を満たさない村の手を切り落とし、人口の半分近くが失われたとされる。キンシャサ
  30. ユナイテッド・フルーツと「バナナ共和国」できごと1899年収奪的な制度は、会社の形も取る一つの会社が、中米数か国の鉄道と港と土地を握った。1954年、農地改革を進めたグアテマラ政権が、この会社の働きかけを受けたアメリカの介入で倒される。グアテマラシティ
  31. ロシア革命できごとAD1917年第5章。収奪的な制度のもとでの成長は、続かない世界最初の社会主義国家が生まれた。以後70年、世界は二つの体制に分かれる。ペトログラード
  32. セレツェ・カーマ人物AD1921年7月1日 – AD1980年7月13日本が例外として挙げる国の、初代大統領王家の跡継ぎが白人女性と結婚し、イギリスと南アフリカの圧力で追放された。帰国して初代大統領になり、ダイヤモンドの収入を国のものにした。
  33. 朝鮮戦争できごと1950年第3章。同じ民族が38度線で分かれた、いちばん分かりやすい実験冷戦が実際の戦争になった最初の場。休戦のまま、いまも終わっていない。楽浪郡(位置は特定されていない)
  34. コンゴ動乱できごと1960年第13章。独立しても仕組みは変わらなかった独立の直後から内戦と外国の介入が続いた。資源のある国が、独立してなお翻弄される。キンシャサ
  35. ボツワナの独立できごとAD1966年9月30日第14章。悪循環を破った数少ない例独立時は世界で最も貧しい国の一つで、舗装道路は十数kmしかなかった。以後半世紀、クーデターも独裁も無く、アフリカで最も長く成長が続いた。ハボローネ
  36. ソ連の解体できごとAD1991年12月25日第5章の結末12月8日、ロシア、ウクライナ、ベラルーシの首脳がベロヴェーシの森で「ソ連は存在しない」。21日、アルマアタで11か国がCIS。25日、ゴルバチョフが辞任の演説をし、クレムリンの赤い旗が降りて三色旗が上がった。69年。核のボタンはエリツィンに渡った。モスクワ
  37. アパルトヘイトの終結できごとAD1994年第14章全人種が参加する選挙が行われ、マンデラが大統領になった。報復ではなく和解が選ばれる。ヨハネスブルグ

重なっているストーリー

同じできごとや人物を含む物語です。何件を共有しているかを添えました。

『サピエンス全史』で読む歴史13件を共有 / ハラリが人類史を三つの革命で切った本。その筋に沿って、このデータベースの項目を並べ直す。ムンディ先生の講義で学ぶ歴史13件を共有 / 高校の先生「ムンディ先生」が、世界史と日本史を200講ずつで通した授業の動画。ここに並ぶ項目には、その講の動画が付いている。主権はだれのものか11件を共有 / 王が決めるのか、議会が決めるのか、国民が決めるのか。800年かけて答えが動いた。交易路とお金10件を共有 / 運ぶ/両替する/貸す。人と物が動くところには、いつも同じ仕組みが生えてくる。『近代世界システム』で読む歴史10件を共有 / 国ごとの発展を比べるのをやめる。16世紀からずっと、世界は一つの分業の仕組みとして動いてきた、という本。帝国と独立9件を共有 / 数十年で世界の大半が数か国のものになり、また数十年で戻った。『銃・病原菌・鉄』で読む歴史6件を共有 / なぜ征服したのがスペイン人で、されたのがインカだったのか。ダイアモンドは答えを人ではなく大陸の形に求めた。『大分岐』で読む歴史6件を共有 / 1800年まで、長江下流とイングランドは同じくらい豊かだった。分かれたのは石炭と植民地のせいだ、という本。『世界史』(マクニール)で読む歴史6件を共有 / 文明どうしが接触し、借り、競い合うことで歴史が動く。世界を一つの物語として書いた最初の教科書。冷戦5件を共有 / 撃ち合わずに40年競った。ただし代理の戦場では、実際に人が死に続けた。コテンラジオで聞く歴史5件を共有 / ポッドキャスト「コテンラジオ」が取り上げた人物とできごと。ここに並ぶ項目には、その回の動画が付いている。『繁栄』で読む歴史5件を共有 / 人類が豊かになったのは交換のおかげで、悲観する理由はいつも外れてきた、という本。反論側も付けてある。『地中海』で読む歴史5件を共有 / 歴史には三つの速さがある。ほとんど動かない時間、ゆっくり動く時間、そして事件。捕虜収容所で書かれた本。『暴力と不平等の人類史』で読む格差5件を共有 / 格差を大きく縮めたのは、改革ではなく破局だった。戦争、革命、国家の崩壊、疫病の四つしかない、という本。技術と産業4件を共有 / 道具が人を変え、その人がまた道具を作った。速さが加速していく話。『暴力の人類史』で読む歴史4件を共有 / 人が人を殺す率は、狩猟採集の時代から今まで、長い目で見ればずっと下がってきた、という本。反論も多い。『大転換』で読む歴史4件を共有 / 市場はずっと社会の一部だった。それが逆転して、社会のほうが市場に合わせはじめた19世紀に何が起きたか。『リオリエント』で読む世界経済4件を共有 / 1800年まで、世界経済の中心はアジアだった。ヨーロッパは、その列に遅れて並んだ客にすぎない。『収奪された大地』で読むラテンアメリカ4件を共有 / 500年の歴史を、何が持ち去られたかで書く。金、銀、砂糖、ゴム、コーヒー、銅、石油。大航海時代3件を共有 / 海が壁ではなく道になった。二つの大陸が結ばれ、世界がひとつの市場になっていく。中国の王朝3件を共有 / 殷から清まで3000年。王朝は替わっても、同じ型で替わり続けた。都市の歴史3件を共有 / 人が密集して住むという異常な選択が、文明のほとんどを生んだ。『負債論』で読む歴史3件を共有 / お金は物々交換の不便から生まれた、という話は史料に無い。先にあったのは借りのほうだ、という本。『想像の共同体』で読む歴史3件を共有 / 国民とは、会ったこともない人を同じ仲間だと思える想像力のことだ、という本。『ヨーロッパ覇権以前』で読む13世紀3件を共有 / 1250年から1350年まで、世界はすでに一つにつながっていた。ただし中心はヨーロッパではなかった。『歴史の終わり』と『文明の衝突』で読む冷戦後3件を共有 / 冷戦が終わったあと、世界はどうなるのか。3年違いで出た二冊が、正反対の答えを出した。『物質文明・経済・資本主義』で読む三つの層3件を共有 / 毎日の暮らし、市場での取引、そしてその上に乗る資本主義。ブローデルは経済を三層に分けた。働くことの歴史3件を共有 / 一日八時間、週に五日。その区切りは、二百年かけて争って手に入れたものになる。朝鮮半島2件を共有 / 大陸と島国のあいだで、独自の文字と技術を育てた1300年。感染症と人類2件を共有 / 人が動くほど病も動いた。文明の広がりと感染の広がりは、同じ地図の上にある。探検と発見2件を共有 / 地平線の向こうに何があるかを、確かめに行った人たちの記録。東ローマ千年2件を共有 / ローマの西半分が消えたあと、東半分は1000年続いた。その中身をローマの続きとして並べる。『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』で読む歴史2件を共有 / 資本主義を生んだのは強欲ではなく、救われているか分からない不安だった、という100年前の論文。『1491』『1493』で読む新大陸2件を共有 / コロンブス以前のアメリカは人の少ない原野ではなかった。以後の世界は、生き物の大移動でできている。『地に呪われたる者』で読む脱植民地2件を共有 / 植民地支配が人の心に何をするかを、精神科医が診察室から書いた。36歳で死ぬ年に口述された本。『歴史とは何か』で読む歴史の読み方2件を共有 / 事実は自分では語らない。誰がどれを選んだかが、そのまま歴史になる。この年表そのものへの問いかけ。『中国の科学と文明』で読む技術の歴史2件を共有 / 中国には長い科学技術の蓄積があった。では、なぜ近代科学はそこで生まれなかったのか。『イタリア・ルネサンスの文化』で読むルネサンス2件を共有 / 「ルネサンス」という時代の像そのものを作った本。150年たっても、まだその像の中にいる。『砂糖の世界史』で読む世界商品2件を共有 / 一つの白い粒を追いかけると、カリブの奴隷とイギリスの朝食と産業革命が一本につながる。差別の歴史2件を共有 / 線を引いて内と外を分ける。理屈は、たいてい後から付けられた。お金の歴史2件を共有 / 金属の塊が、紙になり、数字になった。お金が成り立っているのは、皆が信じているあいだだけになる。法と裁判の歴史2件を共有 / 力の強い者の思いのままだった裁きを、書かれた法と手続きで縛ってきた歴史。海の歴史2件を共有 / 海は人と物と病と戦争を運び、人はその海を測り、守り、汚してきた。中田敦彦のYouTube大学で学ぶ歴史2件を共有 / 「中田敦彦のYouTube大学」が講義した世界史・日本史・偉人伝の人物とできごと。ここに並ぶ項目には、その回の動画が付いている。ローマ人の物語1件を共有 / ラティウムの一都市が地中海全域を呑み込み、そして西半分が消えるまでの1200年。ポエニ戦争1件を共有 / 地中海の覇権をめぐる、ローマとカルタゴの120年。三度戦い、三度目でカルタゴは消えた。宗教改革と科学革命1件を共有 / 教会が独占していた「何が正しいか」の答えが、聖書と観測に明け渡されるまで。二つの大戦1件を共有 / 一発の銃声から31年。二つの戦争は別々ではなく、前者の終わらせ方が後者を呼んだ。イスラム世界1件を共有 / 一世紀でイベリアからインダスまで。学問を受け継ぎ、育て、そして西へ返した。女性の権利1件を共有 / 人口の半分が、参政権を得るまでに文明の歴史のほとんどを要した。草原の帝国1件を共有 / 匈奴からジュンガルまで、2500年のあいだ農耕世界の北にいた人たちの側から歴史を並べる。冷戦のあと1件を共有 / 対立の構図が消えたあと、何が残ったのか。1989年からの三十年。接触前のアメリカ1件を共有 / 旧大陸と行き来のないまま、農耕も都市も国家も別々に生まれた。3000年ぶんの、独立した実験。表現の歴史1件を共有 / 書いた人、描いた人、作った人。政治と戦争のあいだに、ずっと別の営みがあった。『ローマ人の物語』で読むローマ1件を共有 / 塩野七生が15年かけて15巻で書いた、建国から西の帝国の終わりまで。このデータベースの第一期と同じ範囲になる。『文明崩壊』で読む歴史1件を共有 / イースター島、マヤ、グリーンランドのノルウェー人。環境を使い尽くした社会と、そうしなかった社会。『疫病と世界史』で読む歴史1件を共有 / 歴史を動かしたのは王でも思想でもなく、目に見えない微生物だった、と最初に言い切った本。『ローマ帝国衰亡史』で読むローマ1件を共有 / ギボンが1776年に出しはじめた、トラヤヌスからコンスタンティノープル陥落までの1300年。「なぜ滅びたか」を問う型はここで作られた。『オリエンタリズム』で読む歴史1件を共有 / 西洋が「東洋」について語ってきたことは、東洋についての知識ではなく、西洋についての物語だった、という本。『中世の秋』で読む中世の終わり1件を共有 / ルネサンスの前夜ではなく、中世そのものの終わり方。過剰な儀礼と、死への執着に覆われた14〜15世紀。『チーズとうじ虫』で読む一人の宇宙1件を共有 / 16世紀の村の粉挽きが、世界は腐ったチーズから生まれたと語った。裁判の記録から、一人の頭の中を復元する。『モンタイユー』で読む中世の村1件を共有 / ピレネーの村人200人が、異端審問で一人ずつ尋問された。その調書から、村の暮らしが丸ごと出てくる。『交易の世界史』で読む物の流れ1件を共有 / シュメールの銅から現代のコンテナまで。人が物を遠くへ運ぶために、何をしてきたか。『黒い皮膚・白い仮面』で読む植民地の心1件を共有 / 支配される側が、支配する側の目で自分を見てしまう。27歳の精神科医が書いた最初の本。『歴史序説』で読む王朝の寿命1件を共有 / 14世紀の北アフリカで、社会には法則があると考えた人がいた。王朝はなぜ三代で衰えるのか。教育の歴史1件を共有 / 子どもが学校へ行くのが当たり前になったのは、ごく最近になる。誰が、誰に、何のために教えてきたか。支え合いの歴史1件を共有 / 働けなくなった人を、誰が支えるのか。家族か、宗教か、国か。答えは何度も入れ替わってきた。老いと死の歴史1件を共有 / どう老い、どう死に、どう弔うか。いちばん私的に見えることが、いちばん制度に支えられている。メディアの歴史1件を共有 / 誰が、どれだけ速く、何人に届けられるか。その力を誰が握るかをめぐる歴史になる。言葉と文字の歴史1件を共有 / 話す言葉を書き留める文字が生まれ、印刷と国家と機械が、言葉を広め、整え、ときに奪ってきた。
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この物語だけに絞って、地図と年表で追う国境・できごと・生きている人が、その年のものに入れ替わります歴史データベースとは? →