概要
人が密集して住むという異常な選択が、文明のほとんどを生んだ。
この物語について
人類史の大半で、人は小さな群れで移動して暮らしていた。一箇所に何万人も住むというのは、それに比べれば異常な選択になる。疫病も出るし、食料も運ばなければならない。
それでも都市は文字と法と分業を生んだ。ウルもモヘンジョダロも下水を備え、長安は人口100万を超え、テオティワカンは誰が建てたかも分からないまま同時代のローマと並ぶ規模だった。カホキアの人口は当時のロンドンに匹敵したとされる。
都市は繰り返し焼かれ、それでも建て直されてきた。ローマもバグダードも洛陽も江戸も、一度は灰になっている。
重なっているストーリー
同じできごとや人物を含む物語です。何件を共有しているかを添えました。
交易路とお金16件を共有 / 運ぶ/両替する/貸す。人と物が動くところには、いつも同じ仕組みが生えてくる。接触前のアメリカ16件を共有 / 旧大陸と行き来のないまま、農耕も都市も国家も別々に生まれた。3000年ぶんの、独立した実験。イスラム世界11件を共有 / 一世紀でイベリアからインダスまで。学問を受け継ぎ、育て、そして西へ返した。表現の歴史10件を共有 / 書いた人、描いた人、作った人。政治と戦争のあいだに、ずっと別の営みがあった。帝国と独立9件を共有 / 数十年で世界の大半が数か国のものになり、また数十年で戻った。文明のはじまり8件を共有 / 農耕も都市も文字も、離れた場所で別々に始まった。そして始まった順序は、思っているのと違う。技術と産業6件を共有 / 道具が人を変え、その人がまた道具を作った。速さが加速していく話。キリスト教のひろがり6件を共有 / 迫害される小集団が、300年で帝国の宗教になり、そこから何度も割れながら世界へ出ていった。武士の700年5件を共有 / 地方の武装集団が政権を取り、そして自ら身分ごと消えるまで。主権はだれのものか5件を共有 / 王が決めるのか、議会が決めるのか、国民が決めるのか。800年かけて答えが動いた。『サピエンス全史』で読む歴史5件を共有 / ハラリが人類史を三つの革命で切った本。その筋に沿って、このデータベースの項目を並べ直す。『万物の黎明』で読む歴史5件を共有 / 狩猟採集から農耕へ、村から都市へ、そして国家へ。その一本道の筋書きそのものが間違いだ、という本。感染症と人類4件を共有 / 人が動くほど病も動いた。文明の広がりと感染の広がりは、同じ地図の上にある。『文明崩壊』で読む歴史4件を共有 / イースター島、マヤ、グリーンランドのノルウェー人。環境を使い尽くした社会と、そうしなかった社会。ローマ人の物語3件を共有 / ラティウムの一都市が地中海全域を呑み込み、そして西半分が消えるまでの1200年。インドと仏教3件を共有 / 一人の王子が始めた問いが、アショーカ王に拾われ、玄奘に運ばれ、東アジアへ届くまで。中国の王朝3件を共有 / 殷から清まで3000年。王朝は替わっても、同じ型で替わり続けた。確かめるという方法3件を共有 / 偉い人がそう言ったから、をやめた話。誰が最初かは、思っているほどはっきりしない。『国家はなぜ衰退するのか』で読む歴史3件を共有 / 国境をひとつ挟んで豊かさが違うのは、地理でも文化でもなく制度のせいだ、という本。2024年のノーベル経済学賞の元になった。『物質文明・経済・資本主義』で読む三つの層3件を共有 / 毎日の暮らし、市場での取引、そしてその上に乗る資本主義。ブローデルは経済を三層に分けた。『世界史』(マクニール)で読む歴史3件を共有 / 文明どうしが接触し、借り、競い合うことで歴史が動く。世界を一つの物語として書いた最初の教科書。『ヨーロッパ覇権以前』で読む13世紀3件を共有 / 1250年から1350年まで、世界はすでに一つにつながっていた。ただし中心はヨーロッパではなかった。『1491』『1493』で読む新大陸3件を共有 / コロンブス以前のアメリカは人の少ない原野ではなかった。以後の世界は、生き物の大移動でできている。古代オリエント2件を共有 / 文字も法も都市も、まずここで生まれた。そして次々に主が入れ替わる2500年。女性の権利2件を共有 / 人口の半分が、参政権を得るまでに文明の歴史のほとんどを要した。民族移動の時代2件を共有 / 4〜6世紀、ユーラシアの東西で同時に人が動いた。ローマだけの話ではない。考えることの歴史2件を共有 / 同じ数百年のあいだに、ギリシアでも中国でもインドでも、人が根本から考え直した。誰が書き残したか2件を共有 / 残っているものが全部ではない。誰の筆によるかで、同じ出来事が違って見える。『ローマ人の物語』で読むローマ2件を共有 / 塩野七生が15年かけて15巻で書いた、建国から西の帝国の終わりまで。このデータベースの第一期と同じ範囲になる。『大分岐』で読む歴史2件を共有 / 1800年まで、長江下流とイングランドは同じくらい豊かだった。分かれたのは石炭と植民地のせいだ、という本。『繁栄』で読む歴史2件を共有 / 人類が豊かになったのは交換のおかげで、悲観する理由はいつも外れてきた、という本。反論側も付けてある。『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』で読む歴史2件を共有 / 資本主義を生んだのは強欲ではなく、救われているか分からない不安だった、という100年前の論文。『近代世界システム』で読む歴史2件を共有 / 国ごとの発展を比べるのをやめる。16世紀からずっと、世界は一つの分業の仕組みとして動いてきた、という本。『アラブが見た十字軍』で読む十字軍2件を共有 / 同じ200年を、襲われた側の年代記だけで書き直した本。彼らはそれを「フランク人の襲来」と呼んだ。『暴力と不平等の人類史』で読む格差2件を共有 / 格差を大きく縮めたのは、改革ではなく破局だった。戦争、革命、国家の崩壊、疫病の四つしかない、という本。『イタリア・ルネサンスの文化』で読むルネサンス2件を共有 / 「ルネサンス」という時代の像そのものを作った本。150年たっても、まだその像の中にいる。『交易の世界史』で読む物の流れ2件を共有 / シュメールの銅から現代のコンテナまで。人が物を遠くへ運ぶために、何をしてきたか。ポエニ戦争1件を共有 / 地中海の覇権をめぐる、ローマとカルタゴの120年。三度戦い、三度目でカルタゴは消えた。アレクサンドロスの東方遠征1件を共有 / 20歳で王になった男が、11年でギリシアからインダス川まで到達した。そして32歳で死ぬ。共和政の終わり1件を共有 / 500年続いた仕組みが、なぜ一人の男に明け渡されたのか。三国志1件を共有 / 400年続いた漢が壊れ、三つに割れ、そしてまた一つに戻るまでの約100年。大航海時代1件を共有 / 海が壁ではなく道になった。二つの大陸が結ばれ、世界がひとつの市場になっていく。草原の帝国1件を共有 / 匈奴からジュンガルまで、2500年のあいだ農耕世界の北にいた人たちの側から歴史を並べる。東ローマ千年1件を共有 / ローマの西半分が消えたあと、東半分は1000年続いた。その中身をローマの続きとして並べる。ヴァイキング1件を共有 / 襲撃者として現れ、交易者になり、入植者になった。北アメリカにも、ロシアにも、イングランドにも痕跡がある。日本の古代1件を共有 / 中国の史書にだけ名が残る王たちから、律令の国家ができるまで。手本は常に大陸にあった。『銃・病原菌・鉄』で読む歴史1件を共有 / なぜ征服したのがスペイン人で、されたのがインカだったのか。ダイアモンドは答えを人ではなく大陸の形に求めた。『疫病と世界史』で読む歴史1件を共有 / 歴史を動かしたのは王でも思想でもなく、目に見えない微生物だった、と最初に言い切った本。『地中海』で読む歴史1件を共有 / 歴史には三つの速さがある。ほとんど動かない時間、ゆっくり動く時間、そして事件。捕虜収容所で書かれた本。『歴史の終わり』と『文明の衝突』で読む冷戦後1件を共有 / 冷戦が終わったあと、世界はどうなるのか。3年違いで出た二冊が、正反対の答えを出した。『反穀物の人類史』で読む歴史1件を共有 / 人が穀物を育てたのではなく、穀物と国家が人を囲い込んだ。最初の国家は、なぜ壁の内側に人を閉じ込めたのか。『大転換』で読む歴史1件を共有 / 市場はずっと社会の一部だった。それが逆転して、社会のほうが市場に合わせはじめた19世紀に何が起きたか。『中世の秋』で読む中世の終わり1件を共有 / ルネサンスの前夜ではなく、中世そのものの終わり方。過剰な儀礼と、死への執着に覆われた14〜15世紀。『砂糖の世界史』で読む世界商品1件を共有 / 一つの白い粒を追いかけると、カリブの奴隷とイギリスの朝食と産業革命が一本につながる。『リオリエント』で読む世界経済1件を共有 / 1800年まで、世界経済の中心はアジアだった。ヨーロッパは、その列に遅れて並んだ客にすぎない。『武士の家計簿』で読む幕末1件を共有 / 加賀藩の会計係の家が、37年つけた家計簿が見つかった。武士は、思われているよりずっと借金に苦しんでいた。『歴史序説』で読む王朝の寿命1件を共有 / 14世紀の北アフリカで、社会には法則があると考えた人がいた。王朝はなぜ三代で衰えるのか。筋(111)
年代順に並べてあります。役どころが書いてあるものは、なぜこの物語に含まれるかを添えました。
イェリコの壁できごと / 約1万年前 / 最も古い街の一つチャタル・ヒュユクできごと / 紀元前71世紀 / 道が無く、屋根の上を歩いて出入りしたウルク。都市というものの始まりできごと / 紀元前35世紀インダス文明できごと / BC2600年 / 碁盤の目の街路と下水を備えていたギザの大ピラミッド建設できごと / BC2560年頃カラルの都市できごと / 紀元前26世紀モヘンジョダロの都市計画できごと / 紀元前25世紀テラ島の噴火できごと / BC17〜16世紀 / 火山灰の下に町がそのまま残った盤庚の遷都できごと / BC1300年頃 / 273年動かなかった都カルタゴの建設できごと / BC814年(伝承)ローマの建国できごと / 紀元前8世紀(伝承ではBC753年4月21日)シラクサの建設できごと / BC734年(伝承) / 200年で地中海と黒海の岸に数百の都市エトルリアの都市国家できごと / BC7世紀頃 / ローマはここから王と文字と建築を学ぶパルテノン神殿の完成できごと / BC432年アレクサンドリア建設できごと / BC331年ジェンネ=ジェノの都市できごと / 紀元前3世紀 / 王宮も神殿も見つかっていないのに数千人が住んでいたナバテア人のペトラできごと / BC1世紀 / 年に一度の集まりの場所が町になったアグリッパ人物 / BC63年 – BC12年 / パンテオンと下水ローマ大火できごと / AD64年7月テオティワカンの隆盛できごと / AD100年 / 誰が建てたかも分からないまま、ローマと並ぶ規模だったモンテ・アルバンのサポテカできごと / AD1世紀モチェ文化できごと / 100年董卓の洛陽焼き討ちできごと / AD190年唐の成立できごと / AD618年 / 長安が人口100万を超える藤原京できごと / AD694年 / 碁盤の目の都ヴェネツィア共和国国 / AD697年(最初のドージェの選出。伝承) – AD1797年(ナポレオンによる解体) / 潟の上に建った都市が1100年続いた後ウマイヤ朝国 / AD756年(アブド・アッラフマーン1世の即位) – AD1031年(カリフ制の廃止)マンスールのバグダード建設できごと / AD762年 / 500年、世界最大の都バグダードの建設できごと / AD762年 / 50年で世界最大コルドバの大モスクできごと / AD785年(着工)ミシシッピ文化国 / AD800年頃 – AD1600年頃 / カホキアは当時のロンドンより大きかった中世の農業革命できごと / AD800年頃 / 森が畑になり村が街にクメール帝国国 / AD802年(ジャヤーヴァルマン2世の即位) – AD1431年(アユタヤによるアンコール陥落) / アンコールは当時おそらく世界最大の都市域だったバグダードの知恵の館できごと / AD830年頃サーマッラーへの遷都できごと / AD836年 / 一直線に40キロダブリンの建設できごと / AD841年 / ノルウェー人が作った首都祖先プエブロ国 / AD850年頃(チャコの建設の始まり) – AD1300年頃(放棄) / 峡谷に数百室の石の建物マヤ低地の崩壊できごと / AD900年頃 / 都市が捨てられることもあるチムー王国国 / AD9世紀頃 – AD1470年頃(インカによる併合)ファーティマ朝国 / AD909年(イフリーキヤでの成立) – AD1171年(サラーフッディーンによる廃止) / カイロを建てたコルドバのカリフ宣言できごと / AD929年 / ヨーロッパ最大の都市メディナ・アッザフラーできごと / AD936年 / 40年で建て75年で焼かれたチチェン・イッツァの繁栄できごと / AD1000年頃カジュラーホーの寺院群できごと / AD10〜11世紀泉州の海上交易できごと / 1000年パガン朝の成立できごと / AD1044年 / 平原に1万の仏塔カホキアの繁栄できごと / AD1050年 / 人口は当時のロンドンに匹敵したとされるチャコ・キャニオンの大集落できごと / AD1050年頃(最盛期) / 車輪も荷役の動物も無い社会が、真っ直ぐな道を延ばした纏足できごと / AD1100年頃 / 三寸金蓮チャン・チャンの造営できごと / AD1100年頃 / 雨の降らない土地に日干し煉瓦で建てたグレート・ジンバブエ国 / AD11世紀頃 – AD1450年頃(放棄)ジャヤーヴァルマン7世人物 / AD1122年頃 – AD1218年頃サン・ドニ修道院とゴシックの始まりできごと / AD1144年 / 壁を細くして光を入れるアンコールの隆盛できごと / AD1150年頃 / 精緻な水利で支えられていたレニャーノの戦いできごと / AD1176年5月29日 / 都市が皇帝に勝った福原遷都できごと / AD1180年(治承4年)6月 / 大輪田泊ベニン王国国 / AD12世紀頃 – AD1897年(イギリスの懲罰遠征) / 大通りと土塁を持つ都市。アムステルダムより整っていると書かれたジャヤヴァルマン7世とアンコール・トムできごと / AD1181年 / 病院102アンコール・トムの造営できごと / AD1190年頃ラリベラの岩窟教会できごと / AD1200年頃パリ大学の成立できごと / AD1200年頃 / 大学というものの原型ケルン大聖堂の起工できごと / AD1248年8月15日 / クレーンが400年バグダードの陥落できごと / AD1258年 / 都市は繰り返し焼かれてきたテノチティトランの建設できごと / AD1325年 / 湖上の島に築かれたヴィジャヤナガル王国国 / AD1336年 – AD1646年 / 当時世界で二番目に大きい都市だったと書かれたカホキアの放棄できごと / AD1350年頃 / 理由は一つに絞れていないラグーサの検疫できごと / AD1377年7月27日 / 港が病を止めたブルゴーニュ公の宮廷できごと / 1384年アステカ国 / AD1428年(三国同盟) – AD1521年(テノチティトラン陥落)ブルネレスキのドームできごと / AD1436年 / 100年開いていた穴ロレンツォ・デ・メディチ人物 / AD1449年1月1日 – AD1492年4月8日テスココ湖の堤防できごと / AD1449年イタリア・ルネサンスの盛期できごと / 1450年システィーナ礼拝堂の天井画できごと / 1508年ターリコータの戦いできごと / AD1565年1月26日サファヴィー朝のイスファハーンできごと / AD1598年 / 「世界の半分」オランダの黄金時代できごと / 1600年江戸幕府の成立できごと / AD1603年 / 18世紀には世界最大級の都市になるジェームズタウンの建設できごと / AD1607年5月14日 / 沼地の半島クリストファー・レン人物 / AD1632年10月20日 – AD1723年2月25日 / 記念碑を探すなら周りを見よ参勤交代の制度化できごと / AD1635年(寛永12年) / 世界最大の街チューリップ・バブルできごと / 1636年 / 都市に集まった金が、球根一つを家一軒の値にしたゴンダールの城群できごと / AD1636年明暦の大火できごと / AD1657年3月2日(明暦3年1月18日) / 江戸の6割ロンドン大火できごと / AD1666年9月2日 / 市壁の内側の8割ピョートル1世人物 / AD1672年6月9日 – AD1725年2月8日 / 湿地に都をつくらせたヴェルサイユ宮殿への移座できごと / AD1682年 / 都市から離れたところに作られた宮廷都市サンクトペテルブルクの建設できごと / AD1703年宝永の大噴火できごと / AD1707年12月16日(宝永4年11月23日) / 江戸に4センチの灰ホガース『放蕩一代記』できごと / AD1735年 / ジン横丁リスボン大地震できごと / AD1755年11月1日産業革命できごと / 1760年 / 都市が農村から人を吸い上げるアユタヤの陥落できごと / AD1767年 / 400年続いた都が焼かれたバンコクへの遷都できごと / AD1782年ロバート・ピール人物 / AD1788年2月5日 – AD1850年7月2日 / ボビーナポレオン3世人物 / AD1808年4月20日 – AD1873年1月9日 / パリの大改造ラッフルズのシンガポールできごと / AD1819年2月6日 / 5年で1万人ジョン・スノウのコレラ地図できごと / AD1854年9月8日 / ソーホーの井戸ゲオルギー・ガポン人物 / AD1870年2月17日 – AD1906年4月10日 / 警察社会主義パリ・コミューンできごと / AD1871年3月18日 / 血の週間エジソンの白熱電球できごと / AD1879年10月22日 / パール街発電所ヘイマーケット事件できごと / AD1886年5月4日 / メーデーの由来ハンブルクのコレラできごと / AD1892年8月 / ろ過場血の日曜日事件できごと / AD1905年1月22日 / イコンを掲げてフォードの流れ作業できごと / AD1913年 / モダン・タイムスジャズの最初のレコードできごと / AD1917年2月26日 / ストーリーヴィル関東大震災できごと / AD1923年9月1日9・11同時多発テロできごと / AD2001年9月11日 / 2977人ノートルダム大聖堂の火災できごと / AD2019年4月15日 / 世界が中継で見たトルコ・シリア地震できごと / AD2023年2月6日 / 基準を満たさない建物が崩れた能登半島地震できごと / AD2024年1月1日 / 港が干上がった