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Story / ストーリー

『文明崩壊』で読む歴史

出てくるできごと BC2000ごろ – AD1994
できごと 15人物 13

概要

イースター島、マヤ、グリーンランドのノルウェー人。環境を使い尽くした社会と、そうしなかった社会。

この物語について

『文明崩壊』(ジャレド・ダイアモンド、2005年、日本語版2005年)は、『銃・病原菌・鉄』の裏返しになる。前の本がなぜ栄えたかを地理で説明したのに対し、この本はなぜ滅んだかを問う。

本は五つの要因を挙げる。自らの手による環境の破壊、気候の変化、敵対する隣人、友好的な交易相手の喪失、そして社会がそれらにどう応じたか。最後の一つだけは、社会の側で選べる。

例に使われるのは、モアイを立てて森を失ったイースター島、干ばつと戦争のマヤ、500年続いて消えたグリーンランドのノルウェー人、逆に森を取り戻した江戸時代の日本、人口の圧力が虐殺につながったルワンダ、同じ島で違う道を歩んだハイチとドミニカ共和国になる。

この物語は、それらのできごとをこのデータベースの側から並べ直したものになる。本文は写していない。

本の見方には反論がある。イースター島については、森を失ったのは人ではなくネズミで、人口が崩れたのはヨーロッパ人が持ち込んだ病と奴隷狩りのせいだ、と発掘の側から言われている。ここでは、その反論の側の講演も同じ項目に付けてある。

動画(2)

Why societies collapse | Jared DiamondTED著者本人が、社会が崩れる五つの要因を20分で話す
Jared Diamond- Collapse: How Societies Choose to Fail or SucceedColumbia Climate School著者本人の75分の講義

重なっているストーリー

同じできごとや人物を含む物語です。何件を共有しているかを添えました。

接触前のアメリカ7件を共有 / 旧大陸と行き来のないまま、農耕も都市も国家も別々に生まれた。3000年ぶんの、独立した実験。都市の歴史4件を共有 / 人が密集して住むという異常な選択が、文明のほとんどを生んだ。ヴァイキング4件を共有 / 襲撃者として現れ、交易者になり、入植者になった。北アメリカにも、ロシアにも、イングランドにも痕跡がある。探検と発見3件を共有 / 地平線の向こうに何があるかを、確かめに行った人たちの記録。『銃・病原菌・鉄』で読む歴史3件を共有 / なぜ征服したのがスペイン人で、されたのがインカだったのか。ダイアモンドは答えを人ではなく大陸の形に求めた。冷戦のあと2件を共有 / 対立の構図が消えたあと、何が残ったのか。1989年からの三十年。武士の700年1件を共有 / 地方の武装集団が政権を取り、そして自ら身分ごと消えるまで。技術と産業1件を共有 / 道具が人を変え、その人がまた道具を作った。速さが加速していく話。主権はだれのものか1件を共有 / 王が決めるのか、議会が決めるのか、国民が決めるのか。800年かけて答えが動いた。表現の歴史1件を共有 / 書いた人、描いた人、作った人。政治と戦争のあいだに、ずっと別の営みがあった。確かめるという方法1件を共有 / 偉い人がそう言ったから、をやめた話。誰が最初かは、思っているほどはっきりしない。『サピエンス全史』で読む歴史1件を共有 / ハラリが人類史を三つの革命で切った本。その筋に沿って、このデータベースの項目を並べ直す。『国家はなぜ衰退するのか』で読む歴史1件を共有 / 国境をひとつ挟んで豊かさが違うのは、地理でも文化でもなく制度のせいだ、という本。2024年のノーベル経済学賞の元になった。『暴力の人類史』で読む歴史1件を共有 / 人が人を殺す率は、狩猟採集の時代から今まで、長い目で見ればずっと下がってきた、という本。反論も多い。『想像の共同体』で読む歴史1件を共有 / 国民とは、会ったこともない人を同じ仲間だと思える想像力のことだ、という本。『歴史の終わり』と『文明の衝突』で読む冷戦後1件を共有 / 冷戦が終わったあと、世界はどうなるのか。3年違いで出た二冊が、正反対の答えを出した。『失敗の本質』で読む日本軍1件を共有 / なぜ負けたのかを、作戦ではなく組織の性質から説明した本。六つの作戦を並べて、同じ型を取り出す。『地に呪われたる者』で読む脱植民地1件を共有 / 植民地支配が人の心に何をするかを、精神科医が診察室から書いた。36歳で死ぬ年に口述された本。『暴力と不平等の人類史』で読む格差1件を共有 / 格差を大きく縮めたのは、改革ではなく破局だった。戦争、革命、国家の崩壊、疫病の四つしかない、という本。『応仁の乱』で読む日本の転換点1件を共有 / 主役がいない。勝者もいない。11年戦って何も決まらなかった戦乱を、二人の僧の日記から追う。『砂糖の世界史』で読む世界商品1件を共有 / 一つの白い粒を追いかけると、カリブの奴隷とイギリスの朝食と産業革命が一本につながる。『昨日までの世界』で読む伝統社会1件を共有 / 国家のない社会は、争いも子育ても老いも、私たちと違うやり方で扱ってきた。何を学べるか。『武士の家計簿』で読む幕末1件を共有 / 加賀藩の会計係の家が、37年つけた家計簿が見つかった。武士は、思われているよりずっと借金に苦しんでいた。『黒い皮膚・白い仮面』で読む植民地の心1件を共有 / 支配される側が、支配する側の目で自分を見てしまう。27歳の精神科医が書いた最初の本。

筋(19)

年代順に並べてあります。役どころが書いてあるものは、なぜこの物語に含まれるかを添えました。

ニューギニア高地の農耕できごと / この年表より前から(およそ1万年前に始まる) / 第9章。7000年続いた例ポリネシア人の太平洋拡散できごと / BC1000年頃〜AD1300年頃 / 同じ祖先が、島の大きさと雨で違う運命になったマヤの諸都市国 / BC250年頃(先古典期の終わり) – AD900年頃(低地の古典期マヤの崩壊) / 第5章モチェ文化できごと / 100年 / 気候の変動のあとに社会が形を変えた日本国 / AD3〜4世紀ごろ(古墳時代の王権) – (続く) / 第9章。江戸時代の森祖先プエブロ国 / AD850年頃(チャコの建設の始まり) – AD1300年頃(放棄) / 第4章マヤ低地の崩壊できごと / AD900年頃 / 第5章レイフ・エリクソン人物 / AD970年頃 – AD1020年頃 / 第6章ノルウェー人のグリーンランド入植できごと / AD985年頃 / 第6〜7章。ノルウェー人が氷の島で牧畜を始めたヴィンランド到達できごと / AD1000年頃 / 第6章。もっと西へ行ったが、続かなかったプエブロ・ボニートできごと / AD1050年頃 / 50年の旱魃チャコ・キャニオンの大集落できごと / AD1050年頃(最盛期) / 第4章。峡谷の木を使い尽くし、干ばつで放棄されたモアイの造営できごと / 1250年 / 第2章。本の中心の例。反論側の講演も付けてあるノルウェー領グリーンランドの終焉できごと / AD15世紀半ば / 第8章。五つの要因が全部そろった例モアの絶滅できごと / AD15世紀 / 人が島に着いてすぐ起きること幕府の山林保護令できごと / AD1666年 / 第9章。上からの命令で森を取り戻した例ハイチ革命できごと / 1791年 / 第11章。同じ島の二つの国アラル海の縮小できごと / 1960年 / 本の五つの要因が、20世紀に起きた例ルワンダ虐殺できごと / 1994年 / 第10章。人口の圧力が下地にあった、と本は言う