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Event / できごと

抽選器

Kleroterion
BC4世紀
重要度 4
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このできごとには、まだ自由に使える図版が見つかっていません。 代わりに、このデータベースが持っているBC4世紀の版図を描いています(25勢力)

概要

アテナイの民主政では、役人の多くと裁判の陪審員を、選挙ではなくくじで選んだ。選挙をすれば、弁の立つ者や金のある者が勝つ。くじなら誰にでも順番が回る。法廷の朝には、石の板に名札を差す溝が縦横に並んだ抽選器が使われた。市民は自分の青銅の名札を溝に差し、脇の筒から黒と白の玉を一つずつ落として、白が出た列の者がその日の陪審員になる。誰がどの法廷に座るかは、朝まで誰にも分からない。買収する相手が、前もって決まらないのである。ただし戦争を率いる将軍だけは、くじではなく選挙で選んだ。

場所

アテナイ
37.98°N 23.73°E · ギリシア・アッティカ

本文

**選挙は、貴族のもの**。

(——**アテナイの人々**は、**選挙**を、**民主的**だとは、**考えていなかった**。

〈**(1)**選挙**では、**名の知れた者**が、**勝つ**。

**(2)**そして、**弁の立つ者**が、**勝つ**。

**(3)さらに、**金を、**配れる者**が、**勝つ**。〉

**——**それは、**「優れた者」**を、**選ぶ仕組み**である**。

〈**——**ギリシア語で言えば、**「アリストクラティア」**。

**——**貴族政**である**。〉

**——**では、**民主政**は、**どう選ぶか**。

〈**——**くじ**である**。〉)

**くじで、決めるもの**。

(——**紀元前四世紀**の**アテナイ**。

〈**(1)**役人**の、**大半**。

**〈——年ごとに、**入れ替わる**。**

**——**同じ役を、**二度は、**務められない**ものが、**多い**。〉**

**(2)**そして、**評議会**の、**五百人**。

**〈——十の部族**から、**五十人ずつ**。〉**

**(3)さらに、**民衆法廷**の、**陪審員**。

**〈——一つの裁判**に、**数百人**。**

**——**年のはじめ**に、**名乗り出た**、**六千人**の中から、**選ぶ**。〉〉**

**——**くじで、**決めないもの**。

〈**——**将軍**。

**——**そして、**水道**や、**財政**の、**専門の役**。

**——**負ければ、**国が、**滅びる**役**は、**選挙で、**選んだ**。〉)

**抽選器**。

(——**クレロテリオン**。

〈**(1)**大きな**、**石の板**。

**(2)**そして、**表面**に、**細い溝**が、**縦横に、**並んでいる**。

**(3)さらに、**脇**に、**細い筒**が、**付いている**。〉

**——**使い方**。

〈**(1)**市民は、**青銅の名札**を、**持っている**。

**〈——名前**と、**父の名**と、**区の名**が、**刻んである**。〉**

**(2)**そして、**朝、**法廷の前**で、**名札を、**溝に、**差す**。

**(3)さらに、**役人**が、**筒の上から、**黒と白の玉**を、**落とす**。

**(4)そして、**下から、**一つずつ、**出てくる**。

**(5)さらに、**白**が出たら、**その横の列**の者が、**今日の陪審員**。

**〈——黒**が出たら、**その列は、**帰る**。〉〉**

**——**アリストテレス派**の、**『アテナイ人の国制』**に、**手順が、**細かく、**書かれている**。

〈**——**アゴラ**の発掘**で、**石の板の、**かけら**が、**いくつも、**見つかった**。〉)

**なぜ、そこまで**。

(——**狙いは、**買収**を、**させないこと**である**。

〈**(1)**誰が、**陪審員**になるか**が、**朝まで、**分からない**。

**(2)**そして、**どの法廷**に、**座るか**も、**その場で、**くじ**。

**(3)さらに、**数百人**を、**全員、**買う**ことは、**できない**。〉

**——**もう一つ**。

〈**——**誰にでも、**順番が、**回る**。

**——**市民**は、**「治める者」**と、**「治められる者」**を、**代わる代わる、**務める**。

**——**アリストテレス**は、**それを、**民主政**の、**しるし**と、**書いた**。〉)

**くじの欠点**。

(——**当然、**向かない者**も、**選ばれる**。

〈**——**ソクラテス**は、**「船の舵取り**を、**くじで、**選ぶか」**と、**からかった**と、**伝えられる**。〉

**——**アテナイの人々**の、**答え**。

〈**(1)**任期**を、**短く**する**。

**(2)**そして、**一人に、**大きな力**を、**持たせない**。

**(3)さらに、**任期の前**に、**資格を、**調べ、**任期の後**に、**会計を、**調べる**。〉

**——**向かない者**が、**選ばれても、**国が、**傾かない**ように、**しておく**。〉

**残ること**。

(——**いま、**民主政**と言えば、**選挙**である**。

〈**——**くじ**は、**ほとんど、**使われない**。〉

**——**ただし、**残っているところ**が、**ある**。

〈**——**陪審員**。

**——**日本の**裁判員**。

**——**そして、**近年、**いくつかの国**で、**くじで選んだ市民**に、**政策を、**話し合わせる**試み**。〉

**——**二千四百年前**の、**「誰にでも、**順番が回る」**という考え**は、**消えていない**。

〈**——**千年後**、**ヴェネツィア**は、**くじ**を、**別の目的**に、**使う**。

**——**[[doge-election-1268]]**。〉)

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