← 地図で見る
Event / できごと

mRNAワクチンの接種開始

COVID-19 vaccine
AD2020年12月8日
重要度 4
ロシアグリーンランドアルジェリアサウジアラビアリビアエジプトモーリタニアトルコスウェーデンノルウェーウクライナフランスフィンランドスペインドイツイラクポーランドモロッコイタリアイギリスベラルーシルーマニア西サハラシリアアイスランドチュニジアブルガリアギリシャハンガリーオーストリアチェコセルビアポルトガルリトアニアラトビアアイルランドヨルダンジョージアクロアチアエストニアスロバキアボスニア・ヘルツェゴビナAD2020年12月8日コヴェントリー
このできごとには、まだ自由に使える図版が見つかっていません。 代わりに、このデータベースが持っているAD2020年12月8日の版図を描いています(42勢力)。

概要

2020年12月8日、イギリスのコヴェントリーの病院で、90歳の女性マーガレット・キーナンが、新型コロナウイルスのワクチンを、臨床試験の外で世界で初めて受けた。ウイルスの一部の設計図を、脂の小さな粒に包んで体に入れ、体の細胞にその部分を作らせる、mRNAワクチンである。ウイルスの遺伝子の配列が公開されてから一年足らずで作られた。その土台には、ハンガリー出身の研究者カタリン・カリコらが、研究費も得られないなかで何十年も続けた研究があった。カリコとドリュー・ワイスマンは2023年、ノーベル賞を受けた。

場所

コヴェントリー
52.41°N -1.52°E · イギリス・イングランド

本文

細胞の中では、遺伝子の設計図が、メッセンジャーRNA(mRNA)という写しに書き写され、その写しをもとにたんぱく質が作られる。それなら、欲しいたんぱく質の写しを外から入れれば、体の細胞に薬やワクチンを作らせられるのではないか。この考えは1990年代からあったが、入れたmRNAは体の中ですぐに壊され、しかも強い炎症を起こした。

ハンガリーから一家でアメリカに渡った研究者カタリン・カリコは、ペンシルベニア大学で、何年もこの研究を続けていた。研究費の申請は次々に落とされ、職位を下げられもした。2005年、カリコと免疫学者ドリュー・ワイスマンは、mRNAを作る部品の一つを少し変えた形に置き換えると、炎症が起きにくくなることを示した。のちに、mRNAを脂の小さな粒に包んで細胞に届ける技術も進む。ドイツのビオンテックとアメリカのモデルナは、この技術で、がんの治療やワクチンの開発を進めていた。

2020年1月、中国の研究者が新型コロナウイルスの遺伝子の配列を公開した(COVID-19の世界的流行)。二つの会社は、その数日のうちに、ウイルスの表面の突起のたんぱく質の写しを設計した。mRNAのワクチンは、ウイルスを育てずに、設計図だけで作れる。臨床試験では、発症を9割以上防ぐことが示された。12月2日、イギリスが世界で初めて使用を認め、12月8日、コヴェントリーの病院で、90歳のマーガレット・キーナンが最初に接種を受けた。

ワクチンは、配列の公開から一年足らずで接種が始まった。それまで、最も早く作られたワクチンでも4年かかっていた。世界で数十億回の接種が行われ、多くの命を救ったと推計される。一方で、豊かな国が先に買い占め、貧しい国に届くのが遅れた。副反応への不安や、根拠の無い噂も広がった。カリコとワイスマンは2023年、ノーベル医学生理学賞を受けた。

同じ時代のできごと

雪印乳業の集団食中毒AD2000年6月27日数え直しAD2000年介護保険AD2000年4月1日電子の署名AD2000年債務を帳消しにする運動AD2000年ITバブルの崩壊AD2000年3月10日誰でも書ける百科事典AD2001年1月15日9・11同時多発テロAD2001年9月11日
この項目は誰でも直せます。編集する編集履歴
AD2020年の世界を地図で見る国境・できごと・生きている人が、その年のものに入れ替わります
20世紀以降のできごと一覧 →人物一覧 →
歴史データベースとは? →