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Event / できごと

ソマリア沖の海賊

Piracy off the coast of Somalia
2008年
重要度 3
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このできごとには、まだ自由に使える図版が見つかっていません。 代わりに、このデータベースが持っている2008年の版図を描いています(45勢力)。

概要

1991年に政府が崩れたソマリアでは、外国の漁船が沖で魚を獲り荒らし、廃棄物を捨てていった。漁師の中には、海を守ると称して船を襲う者が現れ、やがて身代金を目当ての商売になった。2008年ごろから、スエズ運河へ向かう船が通るアデン湾とインド洋で、小さな高速艇に乗った海賊が、大型のタンカーや貨物船を次々に乗っ取った。国連の安全保障理事会は各国の軍艦による取り締まりを認め、ヨーロッパ連合や日本などが艦艇を送った。日本はジブチに初めての海外の拠点を置いた。船に武装した警備員が乗るようになり、2012年以降、襲撃は大きく減った。

場所

アデン湾位置は特定されていない(誤差 ±400km)
12.50°N 47.50°E · ソマリアとイエメンの間の海

本文

アフリカの角と呼ばれる東の端にあるソマリアでは、1991年に独裁政権が倒れたあと、国をまとめる政府が無くなり、武装した勢力が各地で争う状態が続いた。国の沿岸を見張る者がいなくなると、外国の大きな漁船が沖に押し寄せて魚を獲り荒らし、有害な廃棄物を捨てていく船もあると伝えられた。地元の漁師の中には、武器を持って外国の漁船を追い払い、「罰金」を取る者が現れた。

それはやがて、身代金を目当ての商売になった。海賊たちは、陸の有力者や外国の資金の出し手から金を集め、小舟と武器を用意し、乗っ取った船の乗組員を人質にして、船会社から数百万ドルの身代金を取った。ソマリアの海岸の村には、身代金で潤う者たちが現れた。

2008年ごろから、海賊の襲撃は急に増えた。アデン湾は、スエズ運河と紅海を通ってヨーロッパとアジアを結ぶ、世界で最も船の多い航路の一つで、年に二万隻ほどが通っていた。海賊は、大型の母船から高速の小舟を出し、はしごをかけて貨物船に乗り込んだ。2008年11月には、サウジアラビアの大型タンカー、シリウス・スター号が、ケニアの沖のはるか遠くで乗っ取られた。2009年4月には、アメリカの貨物船の船長が人質になり、アメリカ海軍の狙撃で救われた。この事件はのちに映画にもなった。

2008年、国連の安全保障理事会は、各国の軍艦がソマリアの領海に入って海賊を取り締まることを認めた。ヨーロッパ連合、NATO、アメリカ、中国、インド、ロシア、日本などが、軍艦をアデン湾に送り、船団の護衛と見回りを始めた。日本は2009年に海上自衛隊の護衛艦を送り、海賊を取り締まる法律を作った。2011年には、アデン湾の入口のジブチに、自衛隊にとって初めての本格的な海外の拠点を置いた。

各国の海軍の見回りに加えて、商船が武装した警備員を乗せ、甲板に有刺鉄線を張り、避難の部屋を設けるなどの対策が広がると、2012年以降、海賊による乗っ取りは大きく減った。だが、海賊を生んだソマリアの貧しさと国の混乱は解決されていない。2023年からは、紅海でイエメンの武装勢力が商船を攻撃し、ソマリアの沖でも乗っ取りが再び起き始めている。

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