概要
2001年10月23日、アップルのスティーブ・ジョブズは、「千曲をポケットに」という言葉とともに、小さな硬いディスクを積んだ携帯の音楽の再生機iPodを発表した。回して選ぶ輪の形の操作も新しかった。2003年には、一曲99セントで歌を買えるネットの店を開き、ナップスターで違法に分け合われていた音楽に、手軽で合法な買い方を示す。人々はアルバムではなく一曲ずつ買うようになった。iPodは、のちの携帯電話iPhoneにつながり、アップルを世界で最も大きな会社の一つに押し上げた。
場所
37.32°N -122.03°E · アメリカ合衆国・カリフォルニア州
本文
1990年代の末、アップルは経営の危機から立ち直りつつあった。復帰したスティーブ・ジョブズは、パソコンを家庭の暮らしの中心に置き、写真や映像や音楽を扱う道具にしようと考えていた。当時の携帯の音楽の再生機は、入る曲が少ないか、大きくて使いにくいかのどちらかだった。
2001年10月23日、ジョブズは、東芝が作った小さな硬いディスクを積んだ再生機iPodを発表した。「千曲をポケットに」。重さは200グラム足らず。回す輪の形の操作盤で、何千の曲の一覧を指一本で選べた。パソコンの中の曲は、線をつなぐだけで写し取れる。
2003年4月、アップルは、ネットで一曲99セントで歌を買える店を開いた。大手のレコード会社を一社ずつ説得して曲を集めたのである。ナップスターのあと、違法な分け合いに頭を抱えていたレコード会社にとって、それは初めての確かな売り場だった。人々は、アルバムを丸ごとではなく、欲しい一曲だけを買うようになる。
iPodは、白いイヤホンとともに、2000年代の若者の姿になった。アップルはこの経験をもとに、電話と音楽の再生機とインターネットを一つにした機械を作る(スマートフォンの登場)。そして電話の中で音楽が聴けるようになると、iPodの役目は終わり、2022年に最後の機種の販売が終わった。