← 地図で見る
Event / できごと

CTスキャン

CT scan
AD1971年10月1日
重要度 4
ソビエト連邦グリーンランドアルジェリアポルトガル帝国サウジアラビアリビアエジプトモーリタニアトルコスウェーデンノルウェーフランスフィンランドスペインイラク大英帝国ポーランドモロッコイタリアWest GermanyイギリスYugoslaviaルーマニア西サハラシリアアイスランドCzechoslovakiaチュニジアEast GermanyブルガリアギリシャハンガリーオーストリアアイルランドヨルダンAD1971年10月1日ロンドン
このできごとには、まだ自由に使える図版が見つかっていません。 代わりに、このデータベースが持っているAD1971年10月1日の版図を描いています(35勢力)。

概要

1971年10月1日、ロンドンの病院で、脳に腫瘍が疑われる女性の頭が、新しい機械で撮影された。X線を頭の周りの多くの方向から当て、その通り具合を計算機で組み立て直して、頭の輪切りの像を描く。作ったのは、レコード会社EMIの技術者ゴッドフリー・ハウンズフィールドである。それまでのX線の写真では、脳の中は影が重なってほとんど見えなかった。像には、はっきりと腫瘍が写っていた。体を切らずに体の中を見る技術は、MRIとともに、診断のあり方を大きく変えた。ハウンズフィールドは1979年、ノーベル賞を受けた。

場所

ロンドン
51.51°N -0.13°E · イギリス・イングランド

本文

1895年にX線の発見が見つかって以来、医師はX線で体の中を写してきた。しかし一枚のX線の写真では、体の前から後ろまでの影がすべて重なる。骨はよく写るが、頭蓋骨の中の脳は、ほとんど何も見えなかった。脳の腫瘍や出血を調べるには、脳の周りの液を抜いて空気を入れるといった、苦痛で危険な検査をするしかなかった。

ゴッドフリー・ハウンズフィールドは、イギリスのレコードと電機の会社EMIの技術者で、大学を出ておらず、戦時中にレーダーを学び、イギリス初期のトランジスタの計算機を作った人だった。1967年ごろ、彼は、箱の中の物体に多くの方向からX線を当て、通り抜けた量を測れば、計算で中の様子を組み立て直せるのではないかと考えた。同じ数学を、南アフリカ出身の物理学者アラン・コーマックが、それより前に別に考えていたことは、のちに知られる。

EMIは、ビートルズのレコードで稼いでおり、研究にその資金が回ったと語られることが多い。実際には国の保健省も費用を出している。はじめの試作機は、一枚の像を作るのに9日かかった。改良を重ね、1971年10月1日、ロンドンのアトキンソン・モーリー病院で、脳に腫瘍が疑われる女性が、最初の患者として撮影された。像には、丸い腫瘍がはっきり写っていた。外科医は、その位置どおりに腫瘍を取り出した。

CTはたちまち世界に広まった。脳から始まり、全身が撮れるようになった。のちには、磁気と電波で体の中を写すMRIも加わる。体を開かずに中を見られるようになって、診断は大きく変わった。一方で、CTの検査は、ふつうのX線の写真の何十倍、何百倍もの放射線を浴びる。日本は、人口あたりのCTの台数が世界で最も多い国である。ハウンズフィールドとコーマックは、1979年にノーベル医学生理学賞を受けた。

同じ時代のできごと

Tシャツを外に着るAD1950年代処方箋がいる薬AD1951年サンフランシスコ講和条約AD1951年9月8日ゴールデンウィークAD1951年『羅生門』の金獅子賞AD1951年紅白歌合戦の始まりAD1951年1月3日機密指定AD1951年9月24日アーレント『全体主義の起原』AD1951年
この項目は誰でも直せます。編集する編集履歴
AD1971年の世界を地図で見る国境・できごと・生きている人が、その年のものに入れ替わります
20世紀以降のできごと一覧 →人物一覧 →
歴史データベースとは? →