概要
硝子と鉄で建物を作れるようになると、寒い土地で熱帯の植物を育てられるようになった。1848年、キュー植物園に巨大な温室が完成する。船の竜骨の技術を転用した曲面の骨組みで、柱を立てずに広い空間を覆った。中では、植民地から運ばれた椰子が天井まで伸びる。訪れた人は、行ったことのない土地の空気を歩いて通り抜けた。三年後の万国博覧会の建物も、同じ発想の巨大な硝子の箱である。見世物と研究と植民地経営が、一つの建物に同居していた。
場所
51.48°N -0.30°E · イギリス・ロンドン
本文
**硝子と鉄**。
(——**建物**を**硝子**と**鉄**で**作れる**ように**なる**。
〈**(1)**板**硝子**が**大きく**作れる**ように**なった**。
**(2)**そして、**鉄**の**骨**が**細く**強く**なった**。
**(3)さらに、**寒い**土地**で**熱帯**の**植物**を**育てられる**。〉)
**1848年**。
(——**キュー**植物**園**に**、**巨大**な**温室**が**完成**した**。
〈**(1)**曲面**の**骨組み**。
**(2)**そして、**船**の**竜骨**の**技術**を**転用**した**、**と**言われる**。
**(3)さらに、**柱**を**立てず**に**広い**空間**を**覆う**。
**(4)そして、**中**では**椰子**が**天井**まで**伸びた**。〉
**——**訪れた**人**は**、**行った**ことの**ない**土地**の**空気**を**歩いて**通り**抜けた**。〉
**同じ箱**。
(——**三年**後**の**ロンドン万国博覧会**。
〈**(1)**同じ**発想**の**、**巨大**な**硝子**の**箱**である**。
**(2)**そして、**設計**者**は**温室**を**手がけた**庭師**だった**。
**(3)さらに、**植物**を**入れる**箱**が、**そのまま**世界**の**産物**を**入れる**箱**に**なった**。〉)
**残ること**。
(——**一つ**の**建物**に、**三つ**が**同居**して**いた**。
〈**(1)**見世物**。
**(2)**そして、**研究**。
**(3)さらに、**植民地**経営**——**ウォードの箱**で**運ばれた**もの**の**行き先**である**。〉)