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Event / できごと

『不思議の国のアリス』

Alice's Adventures in Wonderland
AD1865年
重要度 4
ロシア帝国大英帝国デンマークオスマン帝国ポルトガル帝国スウェーデン=ノルウェースペイン帝国オーストリア帝国エジプトスペインフランスモロッコAlgiersグレートブリテン及びアイルランド連合王国プロイセン両シチリア王国バイエルンTunisサルデーニャ王国TripolitaniaハノーファーCyrenaicaAD1865年オックスフォード
このできごとには、まだ自由に使える図版が見つかっていません。 代わりに、このデータベースが持っているAD1865年の版図を描いています(22勢力)。

概要

オックスフォード大学の数学の講師チャールズ・ドジソンは、1862年7月の夏の日、学寮長の娘アリス・リデルら三姉妹を連れて川でボートを漕ぎながら、白いウサギを追って穴に落ちた女の子の話を即興で語った。アリスにせがまれて書き留めた話は、ルイス・キャロルの筆名で、テニエルの挿絵を添えて1865年に出版された。それまでの子どもの本の多くは、良い子になるための教訓を説くものだったが、この本は言葉遊びと奇妙な論理で、ただ読む楽しさを子どもに差し出した。子どもの文学は、ここから大きく変わったといわれる。

場所

オックスフォード
51.75°N -1.26°E · イングランド

本文

19世紀のはじめまで、イギリスの子どもの本の多くは、子どもを良い子に育てるための道具だった。神を畏れ、親に従い、怠けず嘘をつかない子が報われ、悪い子は罰を受ける。そうした教訓の物語が、子どもに与えられる本の大半を占めていた。

チャールズ・ラトウィッジ・ドジソンは、1832年、イングランドの牧師の家に生まれ、オックスフォード大学のクライスト・チャーチの数学の講師になった。内気で、話すときにはどもりがちだったが、論理学のパズルや言葉遊びを好み、写真の技術にも凝っていた。彼は、学寮長ヘンリー・リデルの幼い娘たちと親しくなり、よく一緒に遊んだ。

1862年7月4日、ドジソンは、友人とともに、リデル家の三姉妹ロリーナ、アリス、イーディスを連れて、テムズ川でボートを漕いだ。そのとき、10歳のアリスにせがまれて、アリスという女の子が白いウサギを追いかけて穴に落ち、不思議な国で冒険する話を即興で語った。アリスはその話を書いてほしいと頼み、ドジソンは手書きの本『地下の国のアリス』を作って贈った。

ドジソンはこの話を書き足し、ルイス・キャロルという筆名で、風刺画家ジョン・テニエルの挿絵を添えて出版した。1865年に刷られた最初の本は、テニエルが印刷の出来に不満を述べたため回収され、翌年あらためて売り出された。体が大きくなったり小さくなったりするアリス、ニヤニヤ笑いだけを残して消えるチェシャ猫、終わらないお茶会を続ける帽子屋と三月ウサギ、「首をはねよ」と叫ぶハートの女王。言葉遊びと、筋の通らない筋の通し方が、次々に繰り出される。

この本には、子どもに教えるべき教訓がほとんど無かった。むしろ、当時の子どもたちが暗唱させられていた教訓の詩をもじり、大人の世界の理屈の奇妙さを笑い飛ばした。子どもの本は、子どもを教え導くためのものから、子どもが楽しむためのものになっていった。1871年には続編『鏡の国のアリス』が出た。アリスの物語は、百を超える言葉に訳されている。

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