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Event / できごと

国際音声記号

International Phonetic Alphabet
AD1888年
重要度 3
大英帝国ロシア帝国グリーンランドオスマン帝国ドイツ帝国アラビアポルトガル帝国エジプトペルシアスウェーデン=ノルウェースペイン帝国オーストリア=ハンガリー帝国フランススペイングレートブリテン及びアイルランド連合王国Algeria (FR)モロッコイタリアルーマニアブルガリアアイスランドギリシャデンマークセルビアボスニア・ヘルツェゴビナAD1888年パリ
このできごとには、まだ自由に使える図版が見つかっていません。 代わりに、このデータベースが持っているAD1888年の版図を描いています(25勢力)。

概要

英語の綴りと発音は大きくずれていて、文字を見ても読み方が分からないことが多い。1886年、パリの英語教師ポール・パシーらは、外国語の発音を正しく教えるための会を作り、1888年、その機関誌で、世界のあらゆる言語の音を書き表すための記号を発表した。一つの音には一つの記号、一つの記号には一つの音。ローマ字をもとに、足りない音には新しい記号を加えた。国際音声記号は、その後も改訂を重ねながら、言語学、外国語の辞書や教科書、言語聴覚士の仕事などで、世界共通の発音の書き方として使われている。

場所

パリ
48.86°N 2.35°E · フランス

本文

19世紀の後半、ヨーロッパでは外国語の教え方が変わりつつあった。それまでの外国語の授業は、文法を覚え、古典を訳すことが中心で、話す練習はほとんどしなかった。新しい教え方は、話し言葉を重んじ、まず正しい発音から教えようとした。だが、英語やフランス語の綴りは、実際の発音と大きくずれている。英語では、同じ「ou」が、through、though、bough、cough でみな違う音になる。綴りに頼っていては、発音は教えられなかった。

1886年、パリの英語の教師ポール・パシーは、同じ考えを持つ教師たちと、音声学を教育に生かすための会を作った。会はやがて国際音声学協会と名を改めた。デンマークの言語学者オットー・イェスペルセンや、イギリスの音声学者ヘンリー・スウィートも加わった。

1888年、協会の機関誌は、すべての言語の音を書き表すための記号の表を発表した。原則ははっきりしていた。区別のある音には、それぞれ別の記号を当てる。同じ記号は、どの言語でも同じ音を表す。記号はなるべくローマ字をもとにし、足りない音には、字をひっくり返したり、形を変えたりした新しい記号を作る。英語の th の音を表す θ や ð、あいまいな母音を表す ə などが、こうして使われるようになった。

国際音声記号は、その後、新しい言語の研究が進むたびに改められ、アフリカの言語の吸着音のような、ヨーロッパの言語には無い音の記号も加えられた。20世紀のはじめ、ロンドン大学のダニエル・ジョーンズは、この記号で英語の発音辞典を作り、標準的な英語の発音の教え方を確立した。

いまでは、国際音声記号は、言語学者が世界の言語を記録するとき、外国語の辞書が発音を示すとき、歌手が外国語の歌詞を覚えるとき、言語聴覚士が話し方の障害を記録するときなどに、世界共通の発音の書き方として使われている。日本の英語の辞書の発音記号も、これをもとにしている。

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