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Event / できごと

待ち行列の理論

Queueing theory
AD1909年
重要度 4
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このできごとには、まだ自由に使える図版が見つかっていません。 代わりに、このデータベースが持っているAD1909年の版図を描いています(25勢力)

概要

コペンハーゲン電話会社の技師アグナー・アーランは、交換機の回線を何本用意すべきかを問われた。多すぎれば無駄、少なければ客が繋がらない。彼は通話の発生を確率の過程として扱い、待たされる確率と、諦める確率を式にした。1909年の論文が、この分野の出発点である。以後、道路、病院、工場、そして計算機の設計に使われた。行列は、平均で足りているときでも生じる。到着がばらつくからである。それが、この理論の中心にある。

場所

コペンハーゲン
55.68°N 12.57°E · デンマーク

関わった人(1)

アグナー・アーランAD1878年1月1日–AD1929年2月3日 · 定式化

本文

**問い**。

(——**コペンハーゲン電話会社**。

〈**——**1900年代初頭**。

**——**そして、**問題**。

**「ある地域に、**何本の回線を、用意すればよいか」**。〉

**——**単純な答え**。

〈**——**「加入者と、同じ数だけ」**。

**——**そして、**それは、**極端に、無駄である**。

**〈——全員が、同時に、電話をかけることは、無い。〉**〉

**——**では、**何本か**。

〈**——**「平均で、同時に十人が話しているから、十本」**。

**——**それも、**間違いである**。

**〈——なぜか。**

**——それが、**この理論の、核心である**。〉**〉)

**アーラン**。

(**アグナー・クラルプ・アーラン**(1878〜1929年)。

〈**——**デンマーク、ロンボー**の生まれ**。

**——**父は、**村の学校長**であり、**教区の書記**である**。

**——**そして、**息子は、**十四歳で、教員の資格を、取った**。

**〈——本来、その年齢では、受けられない。**

**——特別の許可を、得た。〉**

**——**そして、**父の学校で、二年、教えた**。〉

**——**コペンハーゲン大学**(数学、物理、化学、天文学)。

**——**そして、**卒業後、**七年、高校で、教えた**。

〈**——**その傍らで、**数学の研究を、続けた**。

**——**そして、**デンマーク数学会**で、**電話会社の技術者に、会った**。〉

**1908年、**コペンハーゲン電話会社**(KTAS)に、入った**。

〈**——**以後、**二十年**。

**——**そして、**そこで、死ぬまで、働いた**。〉)

**1909年**。

(**『確率と、電話の会話』**(Sandsynlighedsregning og Telefonsamtaler)。

〈**——**デンマーク語**である**。

**——**そして、**「電話の呼が、**ポアソン過程**に従う」**ことを、示した**。

**〈——「一定の時間に、**平均して、何回、かかるか**」が、決まっていて、**

**——それぞれが、**独立に、起きる**。**

**——そのとき、**実際の回数の分布が、ポアソン分布になる**。〉**

**——**そして、**それを、**実際の交換局の記録**で、確かめた**。〉

**1917年、**『自動電話交換における、待ち時間の問題の解法』**。

〈**——**そして、**二つの式**。

**「アーランB式」**——**回線が塞がっていたら、**呼が、失われる**(諦める)場合**。

**——**「呼損率」**を、求める**。

**「アーランC式」**——**呼が、**待つ**場合**。

**——**「待たされる確率」**と、**「平均の待ち時間」**を、求める**。

**——**そして、**いまも、**そのまま、使われている**。

**〈——コールセンターの、席数の計算。**

**——「サービス水準80/20」(八割の呼を、二十秒以内に取る)を、満たすには、**

**——何人、必要か。〉**〉)

**核心**。

(——**なぜ、**「平均で足りる」では、駄目か**。

〈**——**到着が、**ばらつく**からである**。

**——**平均して、十分に一人、来る**。

**——**しかし、**たまたま、三人、続けて来る**ことがある**。

**——**そして、**そのとき、**行列ができる**。〉

**——**そして、**利用率が上がるほど、**待ち時間が、急激に、伸びる**。

〈**——**利用率50%なら、**ほとんど、待たない**。

**——**80%で、**待ち始める**。

**——**90%で、**かなり、待つ**。

**——**95%を超えると、**待ち時間が、爆発する**。

**〈——数式の上で、**利用率が1に近づくと、待ち時間が、無限大に発散する**。**

**——「あと少しで、満杯」という状態が、**最も、危うい**。〉**

**——**これが、**極めて、直感に反する**。

〈**——**「設備を、**目一杯、使う」**のが、**効率が良いように見える**。

**——**そして、**それが、**行列を、生む**。〉)

**適用**。

(**(1)**電話**。

〈**——**そして、**通信量の単位**が、**「アーラン」**である**。

**〈——1アーラン=**一本の回線が、常時、使われている**状態。〉**〉

**(2)**道路**。

〈**——**そして、**渋滞**。

**——**「交通量が、容量の、何割か」。〉**

**(3)**病院**。

〈**——**救急の、待ち時間。**

**——**そして、**手術室と、病床の、稼働率**。

**〈——「病床稼働率85%を超えると、**救急を、受け入れられなくなる**」という、**

**——経験則が、しばしば、引かれる。**

**——そして、それが、**この理論から、説明できる**。〉**〉

**(4)**工場**。

〈**——**そして、**トヨタ生産方式**が、**在庫を減らすことと、**変動を抑えること**を、同時にやる理由**。〉

**(5)そして、**計算機**。

〈**——**CPUのスケジューリング。**

**——**ネットワークのパケット。**

**——**そして、**サーバーの応答時間**。**

**〈——「レイテンシは、**負荷が上がると、指数的に、悪化する**」。〉**〉)

**そして、行列そのもの**。

(——**人の行列については、**別の研究がある**。

〈**——**「待つことの、心理」**。

**——**そして、**知られていること**。

**〈(1)**何もしない待ち時間**は、**実際より、長く感じる**。**

**(2)**待ち時間の見込みが、**分からない**と、苦痛が、増す。**

**——だから、**「あと何分」**を、表示する。**

**(3)**そして、**割り込まれる**ことが、**最も、腹立たしい**。**

**——だから、**一本の列**にして、**空いた窓口へ、順に**送る。**

**〈「フォーク型の列」。**

**——複数の列より、**待ち時間の分散が、小さい**。**

**——そして、**「隣の列のほうが、速い」という不満**が、消える。〉〉**〉

**——**そして、**アーラン**。

〈**——**1929年2月3日、**手術の後、死んだ**。**五十一歳**。

**——**生涯、独身**。

**——**そして、**極めて、控えめな人だった**、と、同僚が、書いている**。

**〈——「彼は、自分の名を、前に出さなかった」。**

**——そして、彼の論文の多くが、**デンマーク語で、地味な雑誌に、発表された**。**

**——英訳が出て、国際的に知られるのは、**1940年代以降**である。〉〉**)

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