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Event / できごと

メートル条約

The Metre Convention
AD1875年5月20日
重要度 4
ロシア帝国大英帝国デンマークオスマン帝国ペルシアポルトガル帝国スウェーデン=ノルウェースペイン帝国オーストリア帝国エジプトドイツ帝国スペインフランスNejdモロッコAlgiersグレートブリテン及びアイルランド連合王国プロイセン両シチリア王国バイエルンTunisサルデーニャ王国TripolitaniaハノーファーCyrenaicaAD1875年5月20日パリ
このできごとには、まだ自由に使える図版が見つかっていません。 代わりに、このデータベースが持っているAD1875年5月20日の版図を描いています(25勢力)

概要

フランス一国の制度を、国際の制度にする。十七か国が署名し、常設の機関として国際度量衡局をパリ郊外セーヴルに置いた。1889年、白金九割・イリジウム一割の合金で、たわみに強いX字の断面を持つ国際メートル原器と国際キログラム原器が作られ、複製が各国に配られた。日本は1885年に加入し、原器を受け取った。度量衡が、条約で管理される対象になった最初である。

場所

パリ
48.86°N 2.35°E · フランス

本文

**問題**。

**メートル法は、フランスの法律だった**。

(——**フランス議会が、変えようと思えば、変えられる**。

**原器は、フランス国立文書館の金庫にある**。

**他の国が、それを使うということは、フランスに従うということである**。

〈**この点が、普及を妨げていた**。

**イギリスは、ヤードを持っている**。**プロイセンも、ロシアも、それぞれ持っている**。〉)

**そして、必要は、増していた**。

**(1)電信**。

(**1850年代から、国際的な電信網**。

——**電気の単位を、揃えなければならない**。)

**(2)鉄道**。

**(3)そして、万国博覧会**。

(**1851年、ロンドン**。**1855年と1867年、パリ**。

——**各国の産品が、並ぶ**。

**寸法が、比べられない**。)

**(4)測地学**。

(**1860年代、ヨーロッパの測地学者が、共同で地球を測ろうとした**。

**——各国の基線の長さが、それぞれの単位で測られていた**。

**比べるために、いちいち換算が要る**。

**そして、換算の係数が、確かでない**。〉)

**交渉**。

**1870年**、フランスが、国際委員会を招集した。

(——**そして、その年の7月、普仏戦争が始まった**。

**会議は、中断した**。

**パリが、包囲された**。

〈**この時期、原器は、金庫の中にあった**。〉)

**1872年**、再開。

**1875年5月20日**、**パリ**。

**メートル条約**(Convention du Mètre)。

**17か国が、署名した**。

(**フランス、ドイツ、オーストリア=ハンガリー、ベルギー、ブラジル、アルゼンチン、デンマーク、スペイン、アメリカ合衆国、イタリア、ペルー、ポルトガル、ロシア、スウェーデン=ノルウェー、スイス、オスマン帝国、ヴェネズエラ**。

——**イギリスは、署名しなかった**。〈1884年に加入。〉

**日本は、1885年に加入した**。)

**作られたもの**。

**(1)国際度量衡総会**(CGPM)。

(**加盟国の代表が集まる。四年に一度**。

——**単位の定義を決める、最高の機関**である。)

**(2)国際度量衡委員会**(CIPM)。

**(3)国際度量衡局**(BIPM)。

**パリ郊外、セーヴル、ブルトゥイユ館**。

(——**フランスが、土地と建物を提供した**。

**そして、そこは、**国際的な領域**として扱われる**。

〈**フランスの主権が及ばない**、という取り決めである。

——**原器を、一国の手から離すため**である。〉)

**原器**。

**1889年**、**第1回国際度量衡総会**。

**国際メートル原器**と、**国際キログラム原器**が、承認された。

**材質——白金90%、イリジウム10%の合金**。

(——**硬い**。**酸化しない**。**熱膨張が小さい**。

〈**純白金では、柔らかすぎる**。〉)

**断面——X字型**(トレスカ断面)。

(——**同じ質量で、たわみに、最も強い形**である。

**棒を水平に置くと、自重で、わずかにたわむ**。

**そのたわみを、最小にする**。

〈**そして、支える位置も決められた**。**エアリー点**——両端から全長の約22%の位置。〉)

**目盛は、棒の両端ではなく、中立面に刻まれた線である**。

(——**端は、摩耗する**。

**だから、「端から端まで」ではなく、「線から線まで」で定義した**。)

**そして、複製が作られた**。

(**約30本**。

**くじで、各国に配られた**。

〈**日本には、No.22 のメートル原器と、No.6 のキログラム原器が来た**。

**1890年**。

——**いまも、産業技術総合研究所(つくば)にある**。〉)

**キログラム原器**。

**直径・高さともに約39ミリの円柱**。

(——**「ル・グラン・K」**(Le Grand K)と呼ばれた。

**三重のガラスの鐘に入れて、セーヴルの金庫に置かれた**。

**鍵は、三つ**。**三人が揃わなければ、開けられない**。

**——1889年から2019年まで、130年間に、取り出されたのは、数回である**。〉)

**その後**。

**メートルは、原器を離れた**。

(**1960年——クリプトン86の光の波長で定義**。

**1983年——光速度で定義**。

——**国際メートル原器は、役目を終えた**。

〈**いまも、セーヴルにある**。**歴史の物として**。〉)

**キログラムだけが、残った**。

(——**質量には、光速度のような、都合のよい定数が無かった**。

**2019年まで、待つことになる**。)

**そして、いま**。

**加盟国——64か国**(および準加盟)。

**BIPMの仕事**——**単位の定義の維持、各国の標準器の比較、そして国際的な相互承認**。

(——**ある国で校正された測定器の結果を、別の国が認める**。

**この仕組みが無ければ、貿易も、科学も、動かない**。

〈**「1キログラム」が、どこでも同じであること**。

——**それは、自然に、そうなっているのではない**。

**そのために、機関があり、条約があり、比較の作業が、絶えず行われている**。〉)

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