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Event / できごと

ケルクホフスの原理

Kerckhoffs's principle
AD1883年
重要度 5
ロシア帝国大英帝国グリーンランドオスマン帝国アラビアポルトガル帝国エジプトペルシアスウェーデン=ノルウェースペイン帝国オーストリア=ハンガリー帝国ドイツ帝国フランススペイングレートブリテン及びアイルランド連合王国Algeria (FR)モロッコイタリアルーマニアブルガリアアイスランドギリシャデンマークセルビアボスニア・ヘルツェゴビナAD1883年パリ
このできごとには、まだ自由に使える図版が見つかっていません。 代わりに、このデータベースが持っているAD1883年の版図を描いています(25勢力)

概要

オランダ生まれの言語学者オーギュスト・ケルクホフスが、軍事暗号についての論文で、六つの要件を挙げた。その二つ目が、後に彼の名で呼ばれる。仕組みが敵の手に渡っても、鍵さえ秘密であれば安全でなければならない。装置は盗まれ、人は寝返り、手順は漏れる。秘密にできるのは、取り替えのきく短い鍵だけである。当時の軍は、方式そのものを隠すことに頼っていた。現代の暗号は、逆に、方式を全部公開して、世界中の攻撃に晒して確かめる。

場所

パリ
48.86°N 2.35°E · フランス

本文

**人**。

(**オーギュスト・ケルクホフス**(1835〜1903年)。

〈**——**オランダ、ヌート**の生まれ**。**本名は、より長い**。

**——**そして、**言語学者である**。

**〈——ドイツ語、フランス語、英語、そしてオランダ語。**

**——各地で、語学の教師をした。〉**

**——**さらに、**ヴォラピュク**(人工言語)の、**熱心な推進者**でもあった**。

**〈——その運動の、指導者の一人になり、**

**——そして、**創始者シュライヤーと、対立して、離れた**。〉**〉

**1883年**。

〈**——**『軍事暗号』**(La Cryptographie militaire)。

**——**『軍事科学ジャーナル』**に、**二回に分けて、掲載された**。

**——**約60ページ**。〉)

**六つの要件**。

(——**彼が、**実務のために、挙げたもの**。

〈**(1)**方式は、**実際に、解読不可能でなくてもよいが、**現実に、解けないものでなければならない**。

**(2)**方式が、**敵の手に渡っても、**支障が生じてはならない**。

**〈——これが、**「ケルクホフスの原理」**である。〉**

**(3)**鍵は、**書き留めずに、覚えられ、**そして、**容易に、変えられる**ものでなければならない**。

**(4)**電信で、**送れなければならない**。

**(5)**装置と書類は、**一人で、持ち運べ、扱える**ものでなければならない**。

**(6)そして、**使うのに、**長い規則の一覧や、**強い精神的な集中を、要してはならない**。〉

**——**そして、**六番目が、**しばしば、忘れられる**。

〈**——**「疲れた兵士が、**夜、砲撃の下で、使える」**か**。

**——**使いにくい暗号は、**使われない**。

**——**そして、**使われなければ、**平文で、送られる**。〉)

**二番目**。

(——**「方式が、敵の手に渡っても」**。

〈**——**理由**。

**(1)**装置は、**盗まれる**。

**(2)**そして、**人は、寝返る**。

**(3)**さらに、**手順書は、**捕獲される**。

**——**そして、**戦場では、**それが、日常である**。〉

**——**だから**。

〈**——**秘密にできるのは、**取り替えのきく、短い鍵**だけである**。

**——**そして、**鍵が漏れたら、**鍵を、変えればよい**。

**——**方式が漏れたら、**方式を、作り直さなければならない**。

**〈——それは、**数年かかる**。〉**〉

**——**そして、**当時の軍は、**逆をやっていた**。

〈**——**「方式そのものを、秘密にする」**。

**——**「隠すことによる、安全」**(security through obscurity)。

**——**そして、**それが、**繰り返し、破られてきた**。〉)

**歴史が、示したこと**。

(**(1)**エニグマ**。

〈**——**ドイツは、**装置の設計が、**十分に秘密であると、**信じていた**。

**——**そして、**商用機が、既に、売られていた**。

**——**さらに、**ポーランドが、**1930年代に、機構を、再構成した**。

**〈——マリアン・レイェフスキらの、数学的な仕事。〉**

**——**破られた理由の、大部分は、**運用の誤り**である**。

**〈——同じ挨拶文を、毎朝、送る。**

**——そして、鍵の設定に、規則性があった。**

**——「ある文字が、それ自身に、変換されない」という、**機構上の弱点**も。〉**〉

**(2)**そして、**日本の暗号**。

〈**——**「パープル」**(九七式欧文印字機)。

**——**同じく、**破られた**。〉

**(3)そして、**冷戦期**。

〈**——**クリプトAG事件**。

**——**スイスの暗号機の会社が、**CIAと西ドイツの情報機関に、**秘密裏に、所有されていた**。

**〈——2020年、公表された。**

**——「ルビコン作戦」。**

**——百二十か国以上に、**弱められた機械が、売られていた**。**

**——五十年以上。〉**

**——**方式を、**信用して、買った国が、**読まれ続けた**。〉)

**現代**。

(——**そして、**いま、逆になっている**。

〈**(1)**暗号の方式は、**全部、公開する**。

**〈——AES(2001年、標準化)。**

**——公開の競技として、**世界中の暗号学者が、攻撃した**。**

**——そして、五年かけて、選ばれた。**

**——設計したのは、ベルギーの二人である。〉**

**(2)**そして、**「誰も破れなかった」**ことが、**信頼の根拠になる**。

**(3)さらに、**実装も、公開する**。

**〈——オープンソース。**

**——「多くの目が、見ている」。**

**——ただし、**それが、常に機能するわけではない**。**

**〈——2014年、**Heartbleed**。**

**——OpenSSLの、重大な欠陥が、二年、見つからなかった。〉〉**〉

**——**そして、**逆の例も、続いている**。

〈**——**独自の、**非公開の暗号**を、売る会社が、**いまも、ある**。

**——**そして、**それが、破られる**。

**〈——公開されると、**数日で、破られる**ことが、繰り返し、起きている。〉**〉)

**そして、六番目**。

(——**「使うのに、**強い集中を、要してはならない」**。

〈**——**これが、**いま、最も、難しい**。

**——**暗号そのものは、**極めて、強い**。

**——**そして、**破られるのは、**ほとんど、人のところ**である**。

**〈——弱いパスワード。**

**——使い回し。**

**——そして、**騙されて、自分で、渡す**。**

**——「フィッシング」。〉**

**——**「安全だが、使いにくい仕組み」**は、**回避される**。

**〈——付箋に、パスワードを、書く。**

**——そして、二要素認証を、切る。〉**〉

**——**百四十年前、**ケルクホフスが、**六番目に、それを、書いていた**。)

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