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Event / できごと

シャルトルの青

The blue of Chartres
AD1220年頃
重要度 4
北極圏の海獣狩猟民フィン・ウゴル系タイガの狩猟採集民トゥアレグの遊牧諸部族クマン(キプチャク)ベルベル諸部族アイユーブ朝キエフ・ルーシブワイフ朝ファーティマ朝神聖ローマ帝国サーミそのほかのルーシ諸公国ノルウェーヴォルガ・ブルガールムワッヒド朝ノヴゴロド公国マクリアウラジーミル・スーズダリ公国ルーム・セルジューク朝ポーランド王国スウェーデンブルガール可汗国アンジュー帝国ハンガリー王国ガーリチ=ヴォルィーニ公国フランス王国東ローマ帝国アルメニアケルト系の諸王国キーウ公国IbaditesComté de ToulouseデンマークLeónブルゴーニュポルトガルスコットランドジョージアヴェネツィア共和国Dutchy of BeneventoAD1220年頃シャルトル
このできごとには、まだ自由に使える図版が見つかっていません。 代わりに、このデータベースが持っているAD1220年頃の版図を描いています(40勢力)

概要

1194年の火災の後、四半世紀ほどで再建された大聖堂に、176の窓が入った。中世の窓としては、これほどまとまって残っている例が他に無い。ガラスは溶かす段階で金属を混ぜて色を付ける。青はコバルト、赤は銅である。とりわけ12世紀の青は、後の時代に再現できなかった。文字を読めない者に聖書を見せる絵だと説明されるが、高い窓の細部は地上から見えない。窓の下部には、寄進した同業組合の職人が働く姿が描かれている。

場所

シャルトル
48.45°N 1.49°E · フランス

本文

**火事**。

**1194年6月10日**。

(——**シャルトルの町と、大聖堂が、燃えた**。

**残ったのは、**西正面(王の扉口)と、二つの塔、そして地下聖堂**である**。

〈**火事の三日後、**焼け跡から、聖遺物が無事に発見された**、と伝えられる**。

**「聖母の衣」**(Sancta Camisia)——**マリアがキリストを産んだときに着ていたとされる布**。

**——それが、寄進を、爆発的に集めた**。

〈**「聖母が、より立派な家を望んでおられる」**と解釈された。〉〉)

**再建**。

(**1194年から、およそ1220〜1230年**。

——**約三十年**。

**中世の大聖堂としては、**異例に速い**。

〈**多くの大聖堂は、**百年、二百年かかる**。

**だから、**様式が、途中で変わる**。

**——シャルトルは、**ほぼ一つの様式で、統一されている**。〉)

**窓**。

**176の窓**。

**面積——約2,600平方メートル**。

(——**12世紀から13世紀の窓が、**これほどまとまって残っている例は、他に無い**。

〈**ほとんどの大聖堂は、**宗教改革、革命、そして戦争で、窓を失った**。

**シャルトルは、**残った**。

——**そして、**第一次大戦と第二次大戦の際には、**窓を外して、疎開させた**。

〈**1939年、**職員と町の人々が、**すべての窓を外して、番号を付け、地下と各地に隠した**。

**戦後、**元の位置に戻した**。〉〉)

**色**。

**ガラスに、色を付ける方法**。

(——**塗るのではない**。

**溶けたガラスに、**金属の化合物を混ぜる**。

**——色が、**ガラスそのものの中にある**。

**だから、**褪せない**。

〈**表面に描くのは、**輪郭と陰影の線だけ**である**(グリザイユ)。

**それを、**焼き付ける**。〉)

**青——コバルト**。

**赤——銅**(あるいは金)。

**黄——鉄、あるいは硫黄**。

**緑——銅と鉄**。

**紫——マンガン**。

**「シャルトルの青」**。

(——**特に、**12世紀の窓**(西正面の三つの窓、そして「美しき絵ガラスの聖母」)の青が、有名である**。

〈**深く、そして、光を通すと、**紫がかった、独特の色になる**。〉

**そして——**後の時代に、再現できなかった**。

**理由の推定**。

**(1)**原料の組成**。

〈**ソーダ灰ではなく、**木灰(カリ)**を使った時期がある**。

**そして、**混じっていた不純物**が、色に効いた可能性がある**。〉

**(2)**ガラスの厚みと、気泡**。

〈**中世のガラスは、**均一ではない**。

**厚みが場所によって違い、**気泡と筋が入っている**。

——**そのために、**光が散乱し、色が揺らぐ**。

**均質な現代のガラスでは、**そうならない**。〉

**(3)そして、**八百年の風化**。

〈**表面が、**微細に腐食している**。

——**それが、**光の入り方を変えている**。

**つまり——**作られた当時の色は、いまとは違った**可能性がある**。〉)

**赤**。

(——**赤は、**極端に濃くなる**。

**そのままでは、**黒くしか見えない**。

**だから、**「フラッシュ・ガラス」**にする**。

〈**透明なガラスの上に、**ごく薄い赤の層を、重ねる**。

——**吹く段階で、二層にする**。〉)

**鉛**。

(**ガラスの破片を、**鉛の桟(ケイム)**でつなぐ**。

——**鉛は、柔らかい**。**曲げられる**。

**そして、**その黒い線そのものが、絵の輪郭になる**。

〈**近くで見ると、**線が太すぎる**。

**遠くから見ると、**それが、形を作っている**。〉)

**主題**。

(**旧約と新約の物語**。**聖人伝**。**そして——**エッサイの樹**(キリストの系図)。

**「美しき絵ガラスの聖母」**(Notre-Dame de la Belle-Verrière)——**12世紀の窓の一部が、13世紀の窓に組み込まれている**。〉)

**「貧者の聖書」**。

(——**「文字を読めない人々のために、絵で聖書を見せた」**という説明が、よくされる**。

〈**13世紀の神学者ギヨーム・デュランドが、そう書いている**。〉

**しかし——**問題がある**。

**(1)**高い窓の細部は、地上から見えない**。

〈**上部の窓は、**20メートル以上**の高さにある**。

**——人物の顔も、持ち物も、識別できない**。〉

**(2)**図像の意味は、教育を受けていなければ読めない**。

〈**「これは誰か」を知るには、**持ち物の約束事**を知っていなければならない**。〉

**(3)そして、**色ガラスは、暗い**。

〈**中世の大聖堂の内部は、**現代人が想像するより、はるかに暗い**。〉

**——だから、近年の研究では、**「読ませるため」より、「光そのものを、神の顕現として見せるため」**という理解が、有力である**。

〈**シュジェール**(サン=ドニ修道院長、ゴシックの先駆者)**が、そう書いている**。

**「物質的な光を通して、非物質の光へ、心が高められる」**という趣旨のことを。〉)

**寄進者**。

(——**窓の下の部分に、**小さな絵**がある**。

**そこに、**寄進した人々が、描かれている**。

**そして、その多くが、**同業組合**である**。

〈**パン屋、肉屋、毛皮商、両替商、車大工、桶屋、石工、酒屋、水運び、そして——**織物商**。

——**彼らが、**自分たちが働いている姿**を、描かせた**。

**パンをこねる。樽を作る。布を測る。魚を売る**。〉

**——これが、**極めて貴重な史料になった**。

〈**13世紀の職人の、**道具と、服装と、作業の姿**が、そこに描かれている**。

**文字の記録には、残らないものである**。〉

**ただし——**「その組合が寄進した証拠」として、これをどこまで読めるかは、議論がある**。

〈**近年の研究では、**寄進者を示すというより、社会の秩序を描いた図像**として読むべきだ、という説もある**。〉)

**そして、いま**。

(**2009年から、**大規模な洗浄と修復**が行われている**。

——**内部の壁を、**中世の状態(白い塗装)に戻す**という方針が、採られた**。

**そして、**論争になった**。

〈**「八百年の時が作った雰囲気を、壊している」**という批判がある**。

**「元の姿に戻しているだけである」**という反論がある**。

——**修復とは何か、という問いが、そこにある**。〉

**窓は、**世界遺産である**(1979年、大聖堂として登録)。)

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