概要
仕立屋の子として生まれ、16歳で郵便局の見習いになり、ドイツ帝国郵便の長官まで昇った。国際郵便の料金体系が複雑を極めていることを実務で知り、世界を一つの区域とみなす案を書いた。1874年のベルン会議でそれが通り、万国郵便連合が生まれた。絵葉書の制度化を後押しし、電話をドイツに導入し、ベルリンに郵便博物館を作った。テレフォンという語をドイツ語に定着させた人物でもある。
所属
ドイツ帝国関わったできごと(1)
万国郵便連合AD1874年10月9日 · 提案本文
**ハインリヒ・フォン・シュテファン**(1831〜1897年)。
**ポメラニア、シュトルプ**(現・ポーランド、スウプスク)の生まれ。
**父は、仕立屋**。
(——**貧しい**。
**息子は、成績が良かった**。
**しかし、**大学へ行く金が、無かった**。
〈**ギムナジウムを、**卒業できなかった**。
**——後に、彼は、**名誉博士号を、四つ受けた**。〉)
**16歳**。
**郵便局の、見習いになった**。
(**1848年**。
——**そこから、**帝国郵便の長官**まで、昇った**。)
**実務**。
(**局員として、窓口に立った**。
**そして、**国際郵便の料金の計算を、毎日、やった**。
〈**この経験が、決定的である**。
——**理論家ではなく、**窓口にいた人間**が、この改革を考えた**。〉)
**1858年、プロイセン郵便省へ**。
**1870年、北ドイツ連邦の郵便総監**。
**1876年、ドイツ帝国郵便の長官**。
(——**そして、**1880年、貴族に列せられた**(von が付いた)。
**1895年、**帝国郵便大臣**。)
**万国郵便連合**。
**1868年、彼が、案を書いた**。
(**「世界を、一つの郵便区域とみなす」**。
——**そして、**それを、実現するために、各国を説得して回った**。
〈**普仏戦争で、計画が中断した**。
**戦争が終わった直後、**彼は、フランスの郵便当局と、交渉を再開した**。〉
**1874年、ベルン**。
**会議の議長は、スイスの代表**だったが、**議論を主導したのは、シュテファンである**。
〈**22か国が、**三週間で、合意した**。
——**これは、当時の国際会議として、**異例の速さ**である**。
**理由の一つは、**案が、実務的に完成していた**ことである**。〉)
**他の仕事**。
**(1)絵葉書**。
(——**1865年、彼は、**「郵便葉書」の構想を、会議に提出した**。
**却下された**。
〈**「内容が、誰にでも読めてしまうのは、品位に欠ける」**という理由が挙げられた。〉
**1869年、**オーストリアが、先に実現した**(エマヌエル・ヘルマンの提案)。
**1870年、**北ドイツ連邦も、これに続いた**。
——**そして、**普仏戦争で、兵士が大量に使った**。
〈**安く、速く、そして、検閲がしやすい**。〉
**1870年代から80年代、**絵葉書が、世界的に流行した**。〉)
**(2)電話**。
(**1877年、彼は、**ベルの電話の報せを聞いた**。
**——そして、**すぐに、装置を取り寄せた**。
**同年10月、**ベルリンで、実演した**。
**そして、**ドイツで、電話網の建設を始めた**。
〈**彼が、**「Fernsprecher」**(遠く話すもの)というドイツ語を作った**、とされる。
——**しかし、**「Telefon」のほうが、定着した**。〉
**1881年、ベルリンで、最初の電話交換局**。
——**加入者、48**。〉)
**(3)郵便博物館**。
**1872年、ベルリンに設立**。
(——**世界で、最初の郵便博物館**である。
〈**いまも、ベルリンにある**(**コムニカツィオン博物館**)。〉)
**(4)そして、**筆を執った**。
(**『世界郵便の歴史』**(1859年)。
——**古代から近代までの、逓送制度の通史**である。
**いまも、参照される**。)
**性格**。
(**極端な、仕事の人だった**、と伝えられる。
**そして、**組織を作るのが、うまかった**。
〈**帝国郵便は、**彼の下で、職員が数倍になった**。
**そして、**郵便局を、農村の隅々まで置いた**。〉
**——彼は、**郵便は、国家の神経である**、という言い方をした**。)
**死**。
**1897年4月8日**、ベルリン。**66歳**。
**その後**。
**彼の名は、**ドイツの多くの街に、通りとして残っている**。
(——**そして、**ベルンの、万国郵便連合の建物の前**にも、彼の像がある**。
**世界中の郵便局が、いまも、彼の作った枠組みの上で動いている**。
〈**192の加盟国**。
——**そして、**あなたが外国へ手紙を出すとき、その料金は、日本の郵便が全額受け取り、相手国には渡らない**。
**それが、1874年に決まった原則である**。〉)