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Event / できごと

ドレークの油井

The Drake well
AD1859年8月27日
重要度 5
大英帝国カナダアメリカ合衆国デンマークアメリカ合衆国ヌエバ・エスパーニャ副王領スペイン帝国スペインAD1859年8月27日タイタスヴィル
このできごとには、まだ自由に使える図版が見つかっていません。 代わりに、このデータベースが持っているAD1859年8月27日の版図を描いています(8勢力)

概要

石油は、地面に滲み出るものを掬って集めていた。灯火用の鯨油が高騰し、代わりが求められていた。元の車掌エドウィン・ドレークが、塩井を掘る技術を油に転用した。柔らかい地層で穴が崩れるため、鉄管を打ち込んでその中を掘る。二十一メートルで油が上がってきた。この一本から、産油という産業が始まる。ドレークは特許を取らず、投機に失敗し、貧しくなった。晩年、州が年金を与えている。

場所

タイタスヴィル
41.63°N -79.67°E · アメリカ・ペンシルヴェニア州

関わった人(1)

エドウィン・ドレークAD1819年3月29日–AD1880年11月9日 · 掘った

本文

**それまで**。

(——**石油は、**知られていた**。

〈**——**地面から、**滲み出る**。

**——**「岩の油」**(petroleum、petra + oleum)。

**そして、**薬として売られた**。

**〈「セネカ・オイル」「ロック・オイル」。**

**——リウマチと、傷と、あらゆる病に効く、とされた。**

**〈効かない。〉〉**

**集め方**。

〈**——**滲み出した水面に、**毛布を浮かべる**。

**そして、**吸ったところを、**絞る**。

**——**一日に、**数ガロン**。〉)

**必要**。

(——**灯り**である**。

**19世紀半ば、**最も良い灯火用の油は、**鯨油**、特に**マッコウクジラの頭部の油**だった**。

〈**——**明るく、**煙が少なく、**臭わない**。〉

**そして、**足りなくなった**。

〈**——**捕鯨が、**鯨を、獲りすぎた**。

**1850年代、**鯨油の価格が、高騰した**。

**——**一ガロン、**2ドル以上**。

**〈労働者の、一日分の賃金に近い。〉**〉

**代わり**。

〈**(1)**石炭油**(コール・オイル)。

**——**石炭を蒸留して作る**。

**〈——ジェイムズ・ヤング(スコットランド)、エイブラハム・ゲスナー(カナダ)。**

**ゲスナーが、**「ケロシン」**という名を作った(1854年)。〉**

**(2)そして——**石油から、同じものが作れる**。

〈**1855年、**ベンジャミン・シリマン・ジュニア**(イェール大学の化学者)。

**——**ペンシルヴェニアの原油を、**分析した**。

**報告——**「蒸留によって、**この物質から、価値ある製品が得られる**。……

**……**照明用として、極めて優れた油が、得られる」**(要旨)。

**——**この報告書が、**投資家を、動かした**。〉〉)

**会社**。

(**セネカ・オイル・カンパニー**(元、ペンシルヴェニア・ロック・オイル・カンパニー)。

**——**ニューヘイヴンの銀行家**ジェイムズ・タウンゼンド**らが、出資した**。

**そして、**現地を調べる人間**が、要った**。〉)

**ドレーク**。

(**エドウィン・ローレンティン・ドレーク**(1819〜1880年)。

**——**元、鉄道の車掌**。

**病気で、退職していた**。

〈**——**そして、**タウンゼンドと、同じ宿に、泊まっていた**。

**——**それが、**縁である**。〉

**——**そして、**選ばれた理由の一つが、**無料の鉄道乗車券を、まだ持っていたこと**だった、と伝えられる**。

**〈——旅費が、要らない。〉**

**「大佐」**。

〈**——**軍歴は、**無い**。

**会社が、**地元の人々の信用を得るため**に、**そう名乗らせた**。

**——**手紙を、**「エドウィン・L・ドレーク大佐」**宛に、送った**。〉)

**掘削**。

**1858年から1859年**。

(——**方法**。

〈**——**塩井を掘る技術**を、転用した**。

**〈——塩水を汲み上げて、塩を作る。**

**そのために、深い穴を掘る技術が、既にあった。〉**

**「綱掘り」**(cable tool drilling)。

**——**重い鉄の鑿を、**綱で吊るして、落とす**。

**そして、**引き上げて、また落とす**。

**——**砕く**。

**そして、**砕けた岩を、**汲み出す**。〉

**問題**。

〈**——**表層が、**砂利と、水を含んだ土**である**。

**——**掘っても、**すぐ、崩れて、埋まる**。〉

**ドレークの解**。

〈**——**鋳鉄の管**を、**岩盤まで、打ち込む**。

**そして、**その管の中を、掘る**。

**——**「ドライブ・パイプ」**。

**〈——これが、**彼の、実質的な発明**である。**

**そして、いまも、**ケーシング**として、あらゆる井戸で使われている。〉**〉

**そして、**掘削工**。

〈**——**ウィリアム・「アンクル・ビリー」・スミス**。

**——**鍛冶屋であり、**塩井の掘削工**である**。

**そして、**息子たちと、掘った**。

**〈——実際に掘ったのは、彼である。**

**——ドレークは、**現場を、監督した**。〉**〉

**進み方**。

〈**——**一日に、**1メートル前後**。

**そして、**金が、尽きてきた**。

**——**1859年8月、**タウンゼンドが、**「中止せよ」**という手紙を、送った**。

**〈——郵便が、**まだ、届いていなかった**。〉**〉)

**1859年8月27日、土曜日**。

(——**深さ、**69.5フィート**(約21メートル)で、**鑿が、割れ目に落ちた**。

**——**その日は、そこで、終わった**。

**翌日、日曜日**。

**——**ビリー・スミスが、**穴を覗いた**。

**そして、**水面より上のところに、**黒い液体**が、**溜まっていた**。

〈**——**手押しポンプで、汲み上げた**。

**——**一日に、**約25バレル**。

**〈——それまでの、全米の産出量を、一本で、上回った。〉**〉)

**その後**。

(——**タイタスヴィルに、**人が、殺到した**。

〈**——**「石油熱」**(oil rush)。

**土地の値が、**跳ね上がった**。

**そして、**一年で、**周辺に、数百本の井戸が、掘られた**。

**——**1860年、**ペンシルヴェニアの産出、**約50万バレル**。

**1862年、**300万バレル**。〉

**そして、**価格が、暴落した**。

〈**——**1861年、**一バレル、10セント**まで下がった時期がある**。

**——**掘りすぎた**。

**〈「捕獲の原則」**。**

**——地下の油は、**汲み上げた者のもの**である。**

**だから、**隣より先に、速く汲む**。**

**——結果、**全員が、急いで掘る**。**

**そして、**油田が、早く枯れる**。**

**——この問題は、**いまも、資源の管理の基本問題である**。〉**〉

**そして、**1870年、**ジョン・D・ロックフェラーが、**スタンダード・オイル**を設立した**。

〈**——**掘るのではなく、**精製と、輸送を、押さえた**。〉)

**ドレーク**。

(——**特許を、**取らなかった**。

〈**——**「ドライブ・パイプ」の方法を、**誰でも、真似できた**。〉

**そして、**会社を、辞めた**(1860年)。

**その後、**油の仲買**をして、**そして、**投機で、全部、失った**(1863年頃)。

**——**病んで、**歩けなくなった**。

〈**——**神経痛と、筋肉の萎縮**。〉

**1870年代、**貧困**。

**——**1873年、**ペンシルヴェニア州議会が、**年1,500ドルの年金**を、認めた**。

〈**——**「彼のおかげで、この州は、豊かになった」**。〉

**1880年、死去**。**六十一歳**。

**——**そして、**1901年、**タイタスヴィルに、**彼の記念碑と墓**が、作られた**。

〈**——**寄付をしたのは、**スタンダード・オイルの重役**である**。〉)

**そして**。

(——**「最初の油井」**という言い方は、**厳密には、正しくない**。

〈**——**中国で、**紀元前から、竹の管で、深い井戸を掘っていた**。

**〈四川の塩井。**

**——そして、天然ガスを、燃料に使っていた。〉**

**そして、**1848年、バクー近郊**で、**ロシアの技師が、**機械で井戸を掘って、油を得ている**。〉

**——**ドレークの井戸が、**画期だったのは**。

〈**——**「石油を得ることを目的として、**意図的に掘った**」**。

**そして、**「それが、産業になった」**。

**——**その最初である**。〉)

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